lost

僕はあの時から君を見失ったんだ

どんな人混みだって
その手を掴むと約束した

呼んでよ

春夏秋冬
笑っていてよ


当たり前にできていたすべて　が
なぜかできなくなっている

伏せた睫毛のその中の瞳
のぞき込めずにいる
今、なにを考えているの・・・

変わらないものはない
約束は守れない
ただもう、信じられない


見慣れたはずの景色も君も
なぜか今日は、今は

こんなにたくさんの人の中で
君を確かに見つけて
そして失ってしまった

無題

誰も
わたしのかわりにしてくれない

わたしのかわりになってはくれない

実はね、自信ないし
もうやめたいんだよ

元気出せって言って
やれるよって言って

格好つけなくていいのに
飾り立てて武装してそのわたしを選んでと？
そんなことする必要　ない


お金とか住居とか欲しいものとか
時間とか余暇とか

煩雑な物事をひとつひとつ
もう、なにもしたくなくなった

希望や理想や夢や
それを願うたび
同じだけの失望や現実を背負うの


わたしのかわりは１０００００いるのに
今日のわたしを肩代わりしてくれる人はいない

もういいよ、って言って
もういいよって

lot

ずっと
「もし」に酔っていれば現実を見なくてすむ

もしあの時
もしあなたが
もしわたしが

ここではないどこかの　楽園なんてあるわけない

その「もし」は
わたしが捨ててきた選択肢だ

どこかで責任を取りきれずにいる
自分の面倒も自分でみられない

「yes」と言い切れず


またひとつ　大事ななにかを　なくしてしまった

なくして泣いて後悔して
どんなに足掻いたって取りかえせないものがある


どの選択肢も正解につながっている保証はない
どれも正解でどれも間違い
どれも本当でどれも嘘
なにを信じればいい？

ただのあみだくじさ
笑ってひけばいい

心のどこかで逃げ道をつくっている
「もし」と言えばいい免罪符を持っているつもり？

失敗の痛みを和らげる薬にしたいだけだ

傍

いつだって励ますよ
たぶん、それしかできない

ほら、って

君が明日に迷うなら
いくらでも聴こう
だからひとりでなんて泣かないでって

なんでそうやってひとりになりたがるの？
誰だってこれ以上ないほど孤独感と闘ってるのに

望まなくたって孤独なのに

　たとえば
　扉を閉じて
　鍵をかけて
　たとえば
　壁を作って
　高く積み上げて

　それでも何気ない顔して
　その強がりを
　簡単に見抜いてしまった

　一生懸命殻にこもろうとしていたのに
　傷つかないために？


いつだって見方だよ
たぶん、それしかできない

君が泣いているなら
傍にいよう　手を貸そう
あげられるものがあるなら全部、あげる



たぶんそれしかできない

灯火

あなたが痛いというのなら
その胸を押さえよう
あなたが泣くのなら
その涙を拭おう

ひとりだなんて　思わないで

　部屋の隅で
　青い空と白いシャツを思い出していた
　あの頃
　走って
　夢だとか照れながら話して
　いつか叶うの？
　可能性だったらまだまだある


　今は、疲弊しただけの自分が
　もう消えそうだよ
　折れたってまた再生する
　その強さが欲しい
　それだけなのに


　誰にも言えずに閉じこめていた秘密がある
　同じ角を何度も曲がって
　同じ痛みに戸惑い
　同じことに悩んでいる


どうか、あなたのその痛みがいつか消えますように

どうか、ひとりだなんて思わないで
わたしはここにいるんだよ
遠くても近くても
こころのどこかにあなたはいて
いつも消えない
灯火みたく

あなたにとってわたしもそんな存在でいたい

優先順位

なにもかも　が無理なら
なにを捨てなきゃいけない？
どれか諦めなきゃいけない


結局、全部は無理
最初から分かっていた

わたしにいったい、なにを諦めろっていうの？

にじむ

壁にもたれて
ひとりで　
うずくまれればどんなに楽かって思ってた

虚勢をはるのも限界だって

やたらにじむ　青や赤
彼女が一番喜んだ夜景
ふたりの愛した景色が今日はこんなにも自分傷つける

誰も悪くないのだと言った
じゃあどうしてこうなった？

最後のチャンスだって分かってた
でも手を伸ばす気にもなれなかった
失うのは覚悟してた
どれほどの大きさかも


さようなら

こうなるのがいちばん自然だって
そうかな？

斜め左
君の髪が見えない
その定位置に君がいない今が、自然だって
そうかな？

この違和感はいつか消えるかな

その頃はもう違う誰かを愛しているのかな

こぼれる

もう、言いたいことがみつからなくなってしまったんだ

こんなことは初めてだった
いつだって
伝えたいことであふれていたのに

好きだよも
大切だよ　も

ここになにかあるのなら
それをすべてはんぶんこにしたいと

今の感動を一緒に

全部　からまわりだったのかな

もう、なにを言っても伝わらない気がする
信頼だけで結ばれたふたりなら
その根っこが消えちゃった瞬間
ただ　こころ離れるだけ

もう、なにも言葉がみつからない
それを責めるあなたを
わたしは憎む以外ない


全部　ひとりよがりだったのかな


あふれる想いは
いっぱいになって、こぼれて、もう　もどらない