夜

あなたの痛みも悲しみも
ひとつも肩代わりできない
そばにいて
言葉ひとつかけるだけ
その肩に触れるだけ

あなたが絶望した夜に
あなたがひとりで泣いた夜に

わたしもどこか遠くで
おなじように泣いている

そばにいても
いられなくても
想っている

じぶんが痛い方がずっといい
そう言ってくれた

代われるものなら代わってやりたい
そう言ってくれた

大きな愛に包まれてた

今度はわたし

逃げない


ひとは皆同じなのに
最後行き着く場所は同じなのに
わたしたちはなにを怖がって
怯えて
慌てふためいて
抵抗しているんだろう？



あなたの痛みをここへ置いていって
あなたの涙をここへ置いていって

安らかに眠れるように

絶望

積もらないで
窓の外
あめかみぞれか
吐く息が白い

にじんだイルミネーション

どんなに祈ってもだめなのかもしれない

今までだって
望みがすべて叶ってきたわけじゃない

あの子には簡単に手にできるものが
わたしにはできない
ひどい劣等感にさいなまれて
今日が　終わる
明日もまた　この続きなんだろうか


積もらないでね
雪に　ならないで

どうしてだろう

いちばん寒い夜に　あなたがいない

棘

なにを夢みていたんだろう

いつの間にか
足かせが増えてる
そうゆうふうにしか思えなくなっている

もらうだけもらっておいて
自分はなにも差し出さない

辛いと叫びながら
辛い道しか選べない

赤い靴の少女
棘の中で踊る

あの少女みたいに


いつの間にか
傲慢になって
愛する人が離れてゆく

rule

考えても仕方ないのに
もう、いっそ　ゆだねたら？

きっと、もう
サイコロなんか振らなくても
ルーレットなんかまわさなくても

運命って言葉で片付けてしまえば
今より楽になれる

諦めて
手放して

祈っても
願っても
叶わないもの

配られたカードがすべて

わたしは、切り札を持っていない

罪悪

間違っていると糾弾されても
愚かしいと嘲笑されても
いつも、ひとにぎりの罪悪感と生きている

わかってる　
わかってる

わかっていても

誰かに背を押されて、歩き出しても、また迷う

誰にも理解されず
誰もが離れていって
やがてひとり

結局ひとり

どうしていいかわからないまんま
時だけが経つ

やがて後悔も連れてくるのだろうか

誰かに言われれば言われるほど
わたしが押しやられて
いなくなりそう
誰もがお節介と好奇心のかたまりで
土足で立ち入り
けちらかしてゆく
ばらばらにされる

わたしの迷いは、それらも甘んじて受けなければいけない
ただ　それだけ