菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

『炎628』のアレクセイ・クラフチェンコのこと。

2024年05月29日 06時26分33秒 | 映画のあれこれ

『炎628』は『プライベート・ライアン』も裸足で逃げだす恐ろしい戦争映画として知られている。

エレム・クリモフ監督も原作者も実際に戦争を経験しており、その経験と実話を基に映画をつくったからだが、それを体現したのは、主演のアレクセイ・クラフチェンコ。当時はモスクワの高校生で演技経験は少なかった。
映画を見れば、その内容は驚愕で、見た者からあの少年は実際に映画のような状態になってしまったのを撮影したのではないかと言われるほどの変貌ぶりだった。
監督は映画の内容があまりに恐ろしい(実話だし)ため、アレクセイがトラウマを抱えないように、心理療法士を呼び、彼に精神コントロールの訓練をし、催眠術をかけてから、撮影に挑ませようとした。
だが、アレクセイは精神コントロールのトレーニングは受けたものの、催眠術は拒否し、自らの演技を自分でコントロールすることを望んだ。
そして、あの地獄のような撮影に、実際に飛び込み、演技し続けた。
9か月の撮影は順撮りで行われ、映画の最初と最後では、アレクセイは別人のように変貌しているが、すべては特殊メイクと彼自身の取り組みと演技によるものである。

『炎628』よろしければ、ぜひ。

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