菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

見えん痛みを前に出し、「まぁ、ええ」と真上を仰ぐ。 『マーウェン』

2019年08月11日 00時00分19秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1559回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『マーウェン』

 

 

 

 

暴行による記憶障害の後遺症に苦しむ男性が、セラピーの一環として始めた第二次大戦下の架空の村のジオラマ作りを通して、少しずつ回復していく姿を追った異色ドラマ。

ジェフ・マルムバーグ監督による2010年のドキュメンタリー『Marwencol』を劇映画化。主人公の葛藤と再生の物語を、彼が作り出したミニチュアの村を最新技術で再現したファンタジックな映像を織り交ぜ描き出す。

 

監督は、ロバート・ゼメキス。

 

 

 

 

物語。

マーク・ホーガンキャンプは、バーからの帰り道に5人の男たちの襲撃を受け、瀕死の重傷を負う。
一命は取り留めたものの、脳に障害が残り、記憶を失ってしまう。
PTSDに苦しむ彼は、セラピーとして自宅の庭に第二次大戦下の架空のベルギーの村を作る。村の名前は“マーウェン”。
そこでは自分の分身であるホーギー大尉と様々な女性たちが、日夜、ナチスの兵士たちと過酷な戦いを繰り広げていた。
そんな自分や周囲の人々を模したフィギュアで、まるで当時の漫画映画のような内容のストーリーを紡ぎ、その場面を写真を撮り始める。
ある日、向かいの家に新しい住人が引っ越してくる。

 

脚本は、ロバート・ゼメキス、キャロライン・トンプソン。

 

 

 

 

出演

スティーヴ・カレルが、マーク・ホーガンキャンプ<ホーギー大尉>。

レスリー・マンが、ニコル<ニコル>。
ダイアン・クルーガーが、<デジャ・ソリス>。
メリット・ウェヴァーが、ロバータ<ロバータ>。
ジャネール・モネイが、ジュリー<G.I.ジュリー>。
エイザ・ゴンザレスが、カラーラ<カラーラ>。
グウェンドリン・クリスティーが、アナ<アナ>。
レスリー・ゼメキスが、<シュゼット>。

ニール・ジャクソンが、カート<SS将官クルト・マイヤー>。

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、ロバート・ゼメキス、ジャック・ラプケ、スティーヴ・スターキー。
製作総指揮は、ジャクリーン・レヴィン、ジェフ・マルムバーグ。

撮影は、C・キム・マイルズ。

プロダクションデザインは、シュテファン・デシャント。
衣装デザインは、ジョアンナ・ジョンストン。

編集は、ジェレマイア・オドリスコル。

音楽は、アラン・シルヴェストリ。

 

 

 


00年代アメリカ、ある暴行事件の被害者が第二次大戦下のジオラマドラマ作りにのめり込んでいく異色ドラマ。
実話の映画化。
現実と架空ドラマを並列に描き出すことで、映画的な構成になっている。
出てくる要素がロバート・ゼメキスのフィルモグラフィーの集大成にもなっている。ある意味、『トイ・ストーリー19』。
スティーブ・カレルの病演技はどこか類型的ではあるが魅力はある。
人形劇CGの面白さが上回ってしまい、どこか引き裂かれている。
映像テクニックで見てはいられる。
シナリオの薄さが気になる。
女優陣の豪華さが目立たないのもまたゼメキスっぽい。
大人になっても若者映画を見る意味とも言える。
40年代のヒルバレーに思いを馳せる靴作。

 

 

 

 

 
  
 

 

おまけ。

原題は、『WELCOME TO MARWEN』。
『ようこそ、マーウェンへ』

 

 


上映時間は、116分。
製作国は、アメリカ。
映倫は、G。

 

 

 

キャッチコピーは、「生きる。と決めた――」。

出ました、適当、ポジティブ風。まぁ、クライマックスの行動をそう言えないこともないけれど。

 

 

 

 

『奇人たちの晩餐会 USA』も思い出す。

 

 

 

 

ややネタバレ。

『フィッシャーキング』とも内容的にかなり似てます。

 

今夏は、『トイ・ストーリー4』と『チャイルド・プレイ』(2019)と『マーウェン』と『アナベル 死霊博物館』と『ハウス・ジャック・ビルト』と人形ものが大流行りね。

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

元になった『Marwencol』 (2010)の予告を見ると、今作が子供向けになっているのが分かる。
ゼメキスのシナリオが時折見せる雑さが今作を覆っている。映像で見せることに魅せられている感じ。

タイムマシンも出てくるけど、さすがにデロリアンの形はしていない。 

タイムマシンは『BTTF』、魔女は『永遠に美しく』、第二次世界大戦は『マリアンヌ』と『1941』、アニメと人間の共演は『ロジャー・ラビット』、車と修理は『ユーズド・カー』、裁判は『フライト』、独り言は『キャスト・アウェイ』、ドキュメンタリーからのドラマは『ザ・ウォーク』、消えた女性への思いは『フォレスト・ガンプ』、ある種の記憶喪失は『コンタクト』のように、オールディーズの曲は『抱きしめたい』、まさにロバート・ゼメキスのフィルモグラフィーの集大成のような作品。

 

 

 

 

 

 

 

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