菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

熱帯雨林本。 『ジャングル・ブック』

2016年08月18日 00時00分36秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第949回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

『ジャングル・ブック』

 

 

 

キプリングの古典を原作にしたディズニーの名作アニメ『ジャングル・ブック』を『アイアンマン』のジョン・ファヴロー監督で実写映画化した3Dファミリー・アドベンチャー。

インドのジャングルでオオカミに育てられた人間の少年を主人公に、彼が動物たちと織りなす心温まる絆の物語と、獰猛なトラに狙われたことから繰り広げる大冒険の行方を壮大なスケールで描き出す。

 

主演はオーディションで選ばれたニール・セティ。

CGIによる動物たちのリアルな描写が見どころのひとつで、その声をビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ベン・キングズレー、イドリス・エルバ、クリストファー・ウォーケンはじめ豪華俳優陣が当てているのも話題に。

 

 

 

物語。

ジャングルにひとり取り残された人間の赤ん坊、モーグリは、黒ヒョウのバギーラに拾われ、母オオカミのラクシャに託された。

ラクシャから他のオオカミの子と同じ愛情をもらいながら育ったモーグリは、ジャングルの子としてたくましく成長していく。

ところが、人間に対する復讐心を募らせる恐ろしいトラ、シア・カーンが現われ、モーグリをジャングルの敵と決めつけ、その命を狙う。

ラクシャやバギーラら愛する者たちのことを思い、自らジャングルを去る決断をしたモーグリは、後ろ髪を引かれながらも、同行を申し出たバギーラとともに人間の村を目指して旅に出るのだった。

 

原作は、ラドヤード・キプリング。
脚本は、ジャスティン・マークス。

 

 

 

出演。

ニール・セティが、少年モーグリ。

 

声の出演。

ビル・マーレイが、熊のバルー。
ベン・キングズレーが、黒豹のバギーラ。

 

イドリス・エルバが、虎のシア・カーン。

 

ルピタ・ニョンゴが、狼のラクシャ。

ジャンカルロ・エスポジートが、狼のリーダーのアキーラ。

 

スカーレット・ヨハンソンが、蛇のカー。

クリストファー・ウォーケンが巨大類人猿ギガントピテクスのキング・ルーイ。

 

 

 

 

製作は、ジョン・ファヴロー、ブリガム・テイラー。
製作総指揮は、ピーター・トビヤンセン、モリー・アレン、カレン・ギルクリスト。
 

撮影は、ビル・ポープ。

さすがのカメラワークは圧巻。

 


視覚効果監修は、ロバート・レガト。
プロダクションデザインは、クリストファー・グラス。
衣装デザインは、ローラ・ジーン・シャノン。

 

編集は、マーク・リヴォルシー。

 

音楽は、ジョン・デブニー。

 

 

 

 

名作冒険小説のもう何度目なのよって感じの映像化。その内、1967年のディズニーのアニメ版の実写化。いや、これは実写化なのかも考えてしまう最新技術で人間以外すべてCGだそう。(とはいえ『アバター』も一部そうだった)
ただ、ここがCGでここが実写で、というような間違い探しのような楽しみはなくなっちゃった。(ズレた楽しみ)
ジョン・ファブローの手際よく快活な児童映画のミュージカル調のコメディ・アクションになっている。
曲の良さも加点。
オリジナル版の声優陣の芸を楽しむのも一興な優作。
 
 

 

 

 

おまけ。

原題も、『THE JUNGLE BOOK』。

『ジャングルの本』でいいのか?

wikiによると。

『ジャングルブック』(The Jungle Book)は英国の作家・詩人ラドヤード・キップリングが1894年に出版した短編小説集。翌1895年には続編が出版された。
7つの短編からなり、ベーリング海のアザラシを取り上げた第4話を除き、いずれも熱帯のジャングルに棲む動物達を主人公とした物語で、作者のインド生活から取材したものである。

(例えば第1話は虎に追われた人間の子供が狼に救われ育てられ、熊やヒョウとも仲良くなり、幾多の冒険を経験して再び人間世界に戻る話)。

また、カブスカウトの構想を立てる際のモチーフとされた。

とのこと。

 

映画、続編、TV番組、OVA化は、8度はされています。

 

 

 


上映時間は、106分。
製作国は、アメリカ。

映倫は、G。

 

 

キャッチコピーは、いくつかありますが。

「今、あふれ出す、生きる力」がいわゆる意味不明なメッセージで映画の中の何を伝えようとしているのか、ピントがズレてます。

 

「少年以外、すべてCG— ディズニーの全力がここにある。」。

これをどう受け止めるのか。

実際に映像を見れば、その凄さは、わかる。

『アバター』と比べても圧倒的なレベルに来ているのが分かる。

そろそろ、実写化、アニメ化に加えて、リアルCG化というような言葉が必要になるかも。

 

ほとんどがCGだが、3Dは2台のカメラによるネイティブ方式で撮影しており、 CG部の苦労は倍以上になったと予想される。

 

 

 

『ターザン・リボーン』と同時期公開はハリウッドお得意の競作のビジネスイメージがあったんではないかと思われる。

原作は、『ジャングル・ブック』の方が先で、キプリングは『ターザン』を知って、「真似だ」と怒っている。

 

1967年のアニメ版はウォルト・ディズニーによる最後の長編アニメーションで、原作からは大胆なアレンジが施されている。

 

 

 

 

 

 

 

ややネタバレ。

アニメ版のキング・ルーイはオラウータンだが、舞台であるインドのジャングルには生息していないので、想像の翼を広げて、設定を類人猿に変えている。

 

 

 

 

火=赤い花と呼ばれるジャングルを滅ぼしかねない危険なテクノロジーを持つ人間を動物は恐れている。

それをこの最新テクノロジーを使って映画で語るという皮肉。

映画をこのテクノロジーを映画人はどう使っていくのだろうか。

火は自然現象。

あが、それを操るのは技術。

映画は技術から生まれた。

だから、技術で映画は変っていく。

だが、技術は使う人で変わる。

すでに、『アバター』、『ライフ・オブ・パイ』、『アーロと少年』などで、実写さながらの形式や動物がCGで作られている。

創作者がこの赤い花をどう使っていくのか、楽しみである。

 

 

 

 

そして、『ターザン・リボーン』でも同じテクノロジーが使われている。

同時期の同タイプの映画のテクノロジーを比べて見るのも一興でしょう。

 

 

 

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