菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

こよなく、こよなし、こよない。

2010年04月07日 00時00分10秒 | 言葉の根
“こよなく”とはどういう意味だろうか?

この世にはないほど、ということかしら? 

“此世無く”って書くのかしら?


よいうわけで、さっそく、辞書を引く。
 
“こよなく”は、“この上ない”とか、“比べものない”という意味。

どうやら、
“こよなく”で一語で、”こよ”だけではないよう。
古語の“こよなし”の連用形が副詞化したものです。


で、古語の“こよなし”の意味。
 
①、他と比較して違いがはなはだしいさま。格段である。
『例文』源氏物語より。
<〔帝は藤壺に〕おのづから御心移ろひて、こよなくおぼし慰むやうになるも>

②、(前後の関係から、“すぐれている”とか“劣っている”とかの意が付加されて)格段にすぐれている。また、劣っている。
『例文』源氏物語より。
<心深きけはひはまさり給へれど、にほひやかなるけはひは、こよなしとぞ人思へる>

③、後世、連用形・連体形が文章語として“この上ない”の意に用いられた。
<こよなく愛する>


ほかにも、“越ゆなし(こゆなし)”という形容詞から来ているという説があるそう。
“越ゆ”も古語で、下二段活用の動詞。

 
そこから考えると、“こよなく”は、“越える事なく”という意味になるのだとか。
 

あら、“こゆ”はあるけど、“こよ”はないのか。
そうか、“こよ”じゃないのかぁ。
おいら、「こよ」って響きが好きなんだけどな。

こよ。
こよこよ。
こよこよ、こよこよ。

って、くすぐられる感じがしますね。

こちょこちょを越えるこよこよなし。 



 
 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 狼少年が言った。「狼男が来... | トップ | 二本の旗、二本の刀、二本の... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

言葉の根」カテゴリの最新記事