Monkey-ATAX

北米に生息する伝説の獣人 ビッグフット を追い求め、いろいろ活動しています。

死のクレバス

2006-03-09 00:19:31 | カラテモンキー
死のクレバス  J.シンプソン

映画”運命を分けたザイル”の原作本を読んだ。
南米アンデスのシウラ・グランデ峰(6356m)西壁を初登した登山家が下降中に①骨折、②宙づり、③パートナーによるザイルの切断、④クレバスへの落下というてんこ盛りの最悪に必死に立ち向かう実話である。

DVDを最初にみたときに自分だったら先ず最初の①で生きることをあきらめてしまう。地獄の生還をするよりは緩やかな死を待つほうがどうにも楽に思える。一番すごいと感じたのは④のクレバスの中で上に登れないと判断すると、いちかばちかで漆黒のクレバスの底に向かって下降していくなど生き抜くことへの執念のすごさに驚いた。なぜそこまでできたのか知りたかった。

原作本はこの登山家が自ら書いたものなので、この答えがDVDよりもわかるのではないかと思ったが、やはり理解できなかった。単なる根性論などでは説明できないように思う。

自転車などのレースをした事のある人ならば、”あの時なぜもうすこしがんばれなかったのか?”、”なぜ苦しみに耐えられなかったのか?”、”なぜあきらめてしまったのか?”という思いを経験したことがたぶんあるだろう。

この登山家の執念の理由を理解でき、実践できれば、このような思いをレースですることもないだろう。