Monkey-ATAX

北米に生息する伝説の獣人 ビッグフット を追い求め、いろいろ活動しています。

生物時計はなぜリズムを刻むのか

2006-02-18 01:27:26 | カラテモンキー
アメリカ西海岸の野球チームは東海岸に移動した直後の試合では、迎え撃つ東海岸チームの一試合当たりスコアは遠征西チームの1.24倍。だが西海岸の試合では、スコアに統計的に有意な差はなかった。
人の体内リズムは24時間より少し長い。よって西から東に移動すると1日が短くなり、体内時計と逆の方向になり、時差ボケの程度が大きい。

身体的・知的活動の中には能力の日内変動が15%になるものもある。(パトリック・オコンナー)
人の筋力、肺機能、アドレナリン量、膝伸筋の等尺性などには全て周期性があり、ピークは体温と同じ18:00~20:00である。屋内プールでの実験では22:00の100mのタイムは6:30のタイムより2.7秒も早かった。

時計の生物に与える影響はこのように大きい。
逆をいえば体内時計の調節がうまくできれば競技会でよいパフォーマンスを発揮できる。

しかしこれは難しい。
哺乳類のマスタークロックは脳の視床下部にある視交叉上核(SCN:suprachiasmatic nucleus)と呼ばれる一対の神経核であるが、他にも時計機構が全身に分布しており遺伝子の働きにも周期性がある。
さらに太陽などのツァイトゲーバー(同調信号)による時計の狂いのリセットなど、生物時計はかなり高度で複雑なシステムをもっており、ただ早寝早起きをする程度では身体はだまされない。