うろキョロ散歩

楽しくお散歩をするのが唯一の趣味。
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防災訓練についてpart2

2006年07月08日 | ボランティア 
私の所属している避難所運営訓練組織(災害時対応委員会)では普通の防災訓練とはちょっと違う訓練もしています。
ここからが町会や行政が実施している防災訓練と災害時対応委員会の訓練の違うところです。

⑥の情報連絡訓練では通常実施する消防署への通報訓練はしていません。
情報連絡訓練はしていますがちょっと内容の違う訓練をしています。
東京に大災害が発生した時は、電話は不通になることが予想され、消防車とか救急車は駆けつけてもらえないだろうし、地域の消防団も消防署の指示のもとで災害現場に駆けつけてしまうと思われます。だから避難所運営訓練には消防署への通報訓練は必要ないのです。
そこで私達の行っている情報連絡訓練は、避難してきた住民から得た情報を区の災害対策本部へ無線を使って速やかに情報伝達する訓練や、避難所内で避難者への情報伝達はどのようにするのが最適で効果が高いかを研究し、ハンディートーキーを使って避難所内の他班との情報連絡訓練等をしています。

⑦簡易トイレ組み立て訓練 ⑧飲料水用の給水設備組み立て訓練 ⑨自家発電機や照明器具の運用訓練 ⑩避難者の誘導訓練 ⑪避難所内の整理方法の研究などもしています。
⑦の簡易トイレ組み立てなどしたことがありますか。
その前に、簡易トイレや給水設備、自家発電機なんてどこにあるのでしょうか。
みなさんご存知ですか?
⑦簡易トイレ ⑧給水設備 ⑨自家発電機や照明器具などは第1次避難所(区立の小・中学校や公共施設など)の防災倉庫に収納されていることを知っている人はほとんどいません。
町会の役員でもほとんど人は知りませんでした。避難所運営訓練で初めて知った人がほとんどでした。

⑦の簡易トイレの組み立てが曲者なのです。
確かにマニュアルどおりに組み立てていけばいいのですが、大災害が発生して混乱している避難者の心理状態ではリーダーがいなければとても組み立てられるとは思えません。特に六角パクトトイレの組み立ては難しいです。私共では第1回目の避難所訓練で簡易トイレ組立訓練をしたときには1つの六角パクトトイレを組み立てるのに小1時間かかりました。慣れてきた現在でも防災倉庫に収納されている10台くらいある、各種の使用目的の簡易トイレを組み立てには3~4時間かかるだろうと予想しています。

⑧の飲料水用の給水設備組み立ては比較的に簡単ですが、組み立てあがった設備をどこに設置すれば飲料水が出てくるのか知っていますか?
第1次避難所には飲料水用のタンクや給水口がちゃんと用意されていますが、その場所をご存知ですか?そのタンクや給水口に接続しなければ飲料水は出てきません。

⑨の自家発電機で電源を確保するのも大変です。
大災害時には最低でも2~3日、長ければ数週間は停電していると考えられます。
その際にこの発電機が大変役立つと思いますが、なにぶんにも重たいのです。
この発電機は大小合わせて4台が第1次避難所の防災倉庫にあります。大人の男性2~3人がかりで運搬する必要があります。
さらに、発電機を起動させるにもコツがあります。慣れが必要です。
そして、照明器具は防災倉庫には11個しかありません。発電機で電源を確保したとして、広い避難所のどこに照明器具を配置すれば効率の良い照明がえられるのでようか?

以上のようなことは心理的に混乱している避難者に要求するのは無理なことだと思います。
平常心で落ち着いているときに訓練しておかなければ、必要となったときに運用出来ない事だと思われます。