もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「宝飾時計」見てきました

2023-02-12 01:15:49 | お芝居

「宝飾時計」  東京芸術劇場プレイハウス  2023.1.12 19:00~ & 1.29 13:00~

ねもしゅーさんの新作。主演が高畑充希ちゃんで、
共演が小池栄子さんや成田凌さんなどなど。。。これは見ないとダメでしょ~ということで、チケットゲット。

面白かったです。そしてゆりかと大小路ならぬ勇大の純愛に感動したりして。
どのキャストも熱演で、とってもよかたったです。

話の内容は

「主人公のゆりか(高畑充希)は子役から女優として活躍しているが、驚くほど業界に染まれていない。30歳を迎え、同級生たちが次々と結婚し子供を産んでいく中、「私は何のためにこんなことをやっているのだろう」と自分の存在の意味を見つけられずにいた。そんな彼女の心を日々支えているのはマネージャーの大小路(成田凌)。ある日ゆりかのもとに「21年前にやったミュージカルの記念公演のカーテンコールで、テーマ曲を歌ってくれないか?」という依頼が飛び込んでくる。それは彼女の原点となった舞台だった。仕事を引き受けたゆりかは現場で、当時一緒にトリプルキャストとして主演を務めていた真理恵(小池栄子)と杏香(伊藤万理華)と再会する。自分の人生を肯定したい3人は、他者を否定することでなんとか自分を保っていた。その会話は21年前も今も変わらない。
過去と現在を行き来しながらゆりかは自分の人生を振り返り、孤独に押しつぶされそうになる。日々増える無力感の中、ゆりかは自分の人生の肯定の仕方を考え始め・・・。」(公式より)

舞台の回転や、前後の行き来で、場面や時代を行き来。。。だけど、混乱することもなく、普通に見れました。

話は子役から女優として活躍しているゆりか(高畑充希ちゃん)と、そのマネージャーの大小路(成田凌くん)の会話から始まる。二人は恋人どうし。
だけど、二人の会話はなかなかかみ合わない。

場面はかわり、ゆりかと真理恵(小池栄子さん)と杏香(伊藤万理華ちゃん)の楽屋。21年前の「宝飾時計」のゲネプロの前。3人はトリプルキャスト。
杏香は強気で自分が一番と思っている。同じキャストの人にはさんざん毒を吐くが、プロデューサー(八十田さん)にはいい顔をするなかなかしたたかな子。母親(池津祥子さん)はステージママで元宝塚。
男性子役の勇大(小日向星一くん)はキャストひとりで、彼は、ゆりかが一番で、真理恵は無難、杏香は下手とはっきり言っている。

話は今になり、マネージャの大小路に、「21年前のミュージカル「宝飾時計」の記念公演のカーテンコールで、テーマ曲を歴代キャストに歌ってもらいたい」という依頼がくる。ゆりかは、19年間その舞台に出ていた。子役時代から、身長がのびなかったこともあったが。。。
そして舞台を卒業してから身長が急に伸びたことで話題にもなっていたのだ。
ゆりかは、当時一緒にトリプルキャストをやっていた、真理恵と杏香も出るならという条件をつける。
プロデューサーが二人は無理というなか、ゆりかは自分で連絡をとり、二人の出演をとりつける。
が、真理恵はママタレとして活躍、女優はやっていなかった。そして、杏香はひきこもりとなっていた。

話はまた昔に戻り、楽屋での会話
そんな中、勇大とゆりかはお互いをよくわかっていて、本音で話せるいい関係だった。二人とも他人のことを考えてしまい、自分は後回しにしてしまうところも似ているのだった。

そんな勇大は、海に身投げして死んでしまった。。。が、ゆりかはそれを信じていなかった。

そして、その記念公演の日、
ゆりかと真理恵は久しぶりに楽屋で会う。
真理恵のマネージャー関(後藤剛範さん)は、体育会系で空気が読めないユニークな人。
ゆりかと大小路、真理恵と関は同じ楽屋ですごすが、関は真理恵の誕生日のサプライズを画策中。
大小路と関の会話から、ゆりかは大小路のことを何も知らないことを不安に思う。

ひきこもっていた杏香も母親に無理やり連れられて、楽屋にやってきた。
久しぶりに会う3人。
ゆりかは、どうしても3人で会いたかったのは、勇大が死んではいなかったということ。
そして、自分のマネージャーの大小路が勇大だということを言いたかったのだ。
ゆりかは、初めて大小路と会った時に、彼が勇大だということに気づいていたけど、自分も言わなかったし、彼も言わなかったのだった。
大小路もそのことを認めたのだった。ゆりかと出会いなおしたかったから、名前も変えて現れたそう。。。

ここからも、ゆりかの回想場面と今の場面が行き来してえがかれる。

子供のゆりかは勇大が死んだことを信じていなかった。なぜなら、勇大とは会えていたから。
あえる場所は、宝飾時計の舞台が終わった楽屋のみ。そこで勇大と話せる。
だから、宝飾時計に子役として出続けていたかったのだ。

そしてみんなに大小路が勇大だと打ち明けたあとも、
勇大は消えなかった。楽屋以外にも出てくるようになった。
大小路が言ってくれない言葉も、勇大はゆりかに言ってくれる。自分が欲しい言葉をかけてくれる。

リハーサルが終わって、帰宅した二人。
大小路と心が通じ合ったかと思ったが、、、結局また彼は出て行ってしまったのだった。

・・・
ゆりかは1人、歌を歌う~その間に時は流れて~

・・・
歌い終わったゆりかのところに、やっと、やっと大小路が戻ってきて、
やっと「大好きだよ」とゆりかの欲しかった言葉を言ってくれるのだが。。。
もうおばあちゃんになってしまっていたゆりかは、彼の腕の中で眠るように(なくなってしまったようにみえました)

 

大小路、、、ならぬ勇大、、、待たせすぎだよ。
でも、それを待っていたゆりか、一途だね。二人が最後抱き合ったとき、、、泣けてきました。
こんなに一人の人を愛したゆりか、きれいだった。

30歳くらいの女性って、いろんな選択をしなくてはいけない時期だと思うんですよね。
そんなときにどう決断するかというのを、考えさせられたなと。
私はもうとっくに過ぎてしまったんだけど、その時にどう考えたのかななんて、ちょっと思いだしたりして。
ゆりかも真理恵も杏香も、みんなそれぞれ悩んでいるんだなと。一番潔かったのは真理恵かもね。


高畑充希ちゃん、小池栄子さん、伊藤万理華ちゃんが、同じ年くらいを演じるってなかなか斬新だったけど、
でも、3人とも小学生から大人まで、しっかり演じてて、すごいと思った。特に小池栄子さん、、、北条政子と大違い(笑い)


一幕は、バイオリンとピアノの方が
そして二幕はそこにビオラとチェロの方も加わって、ずっと生演奏が、、、
それがすごく心地よかったです。
去年の「奏劇」でも思ったけど、音楽ってセリフと同じくらい重みがあるんだなとつくづく思いました。

 


キャストの感想

ゆりかの高畑充希ちゃん
圧巻でしたね~。最後の歌もそうだったけど。椎名林檎さんの難しそうな歌をなんなく歌っちゃう歌唱力もすごい。
あの小さな体のどこにそんな力があるのかと思うくらいの圧倒的な演技でした。
ゆりかのいろんな感情をいきいきと演じていて、引き込まれました。
目の表情もくるくると変わって、、、すごい女優さんですよね~


大小路の成田凌くん
初めて彼の芝居を観ましたが、自然体な感じでよかったです。
ねもしゅーさんの芝居に出てくる男性って、わりとダメ男が多いんだけど、
大小路もすぐ「ごめん」って謝って、曖昧な感じをだしてしまうやつで。
そういう何を考えているかわかんない男を、うまく演じてました。


真理恵の小池栄子さん
何もいうことないですね。彼女がいるだけで、場が締まるというか、
貫禄をかんじちゃいました。
こういうママタレいるよね~って思っちゃった。。旦那はアイドル好きで
かまってくれないけど、たくましく生きてるし。。。
一番わかりやすいキャラだったかも。


杏香の伊藤万理華ちゃん
ねもしゅーさんの作品には不可欠な人になりましたね~
彼女の叫びが胸に響きすぎて泣きそうでした。
一番大変な人生を生きてるのかも。。。ひきこもりから抜けられそうでよかった。


勇大の小日向星一くん
コヒさんの息子さんなんですね。
ちょっと大人っぽい少年って感じで、ピュアな感じがよかったです。


マネージャー関の後藤さん
こういう場を読めない人いるいる~
笑っちゃったよ。。。スポドリの話には。
でも、緊張感あるこの舞台の中で笑いを届けてくれる後藤さんには感謝でした。

 
杏香母の池津さん
ザ・ステージママで毒親。
池津さんが演じると、すごみがあってよかったです。


プロデューサーの八十田さん
こういう人いそう!!
けっこう適当でノリだけよい。
でも、苦労してるんだろうな~と思える人。さすが八十田さんでした。


会話の1つ1つにも「そうそう」というような共感できるセリフも多く、
やっぱりねもしゅーさんの本は面白いわ~と感動でした。
今と過去を行き来する演出も、違和感なくみれたし、面白かったな~

ゆりかにはもっと幸せになってほしかったとも思うけど、最後に勇大に会えて幸せだったのかもね。そうも思えた結末でした。

コメント
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