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物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【書籍】脳を活かす仕事術

2008年12月23日 | Weblog
 『脳を活かす仕事術』(茂木健一郎著、PHP出版)を読む。

 興味深かったのは、「感覚系学習」と「運動系学習」の違いについて。「感覚系」とは見る、聞く、感じるなどの五感を通して情報を受け取った時、主にその処理や認知を行う領域。これに対して「運動系」は実際に手足や口などを動かすことを司る領域である。簡単に言えば、「感覚系はインプット」、「運動系はアウトプット」である。人間の脳内では残念ながら感覚系と運動系は連動していない。本来は日々の活動において、どちらとも上手く働かせながらバランスを取らなければならないのだが、情報化社会では感覚系だけが発達してしまい、「分かってはいるのにうまく再現できない(=アウトプットが出せない)」ということに陥ってしまう。そうならないためにも、何事においても小さな出力を積み重ねて「運動系」を鍛えなければならないと述べている。インプットを感覚系で処理し、それを運動系でアウトプットし、そのアウトプットを再びインプットし感覚系で処理していく・・・、という循環が必要だということ。

 この部分を読んだ時に、以前に聞いた哲学者で東大名誉教授(かつ、バービーボーイズのいまみちともたかの親父である)今道友信先生の話を思い出した。
 「現代人は『闇の時間』を持たないからなかなか大人へと成長できない」という趣旨だった。
 「現代社会は情報が溢れかえり人も街も24時間動いている、そういった中で人々はまったく『闇の時間』を持つことができず、情報(インプット)を受け身で処理することしかできなくなっている。昔の人は日が暮れるとその日の社会生活は終了し『闇の時間』が訪れた。そこで、思索に耽ったり、人と話したり、日記など物書きをするなど、アウトプットをたくさんしていたから、“自分でものを考えることができる大人”へと早く成長したのだ」というような内容だと記憶している。
 今道先生は哲学的アプローチから茂木氏と同様の知見を得ていたのである。さすが。
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