行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

禁煙 一本おばけ

2012-12-10 16:33:20 | 日記・エッセイ・コラム

 年末なので、家の掃除。まず自分の机まわりを掃除していたら、書類と文房具などを入れているラックの引き出しの奥の右隅にタバコを1本発見。そういえばと思ってパソコンの禁煙マラソンカウンターを久しぶりに立ちあげた。禁煙期間を示す数字は2年と8か月。禁煙し始めて3か月くらいたった頃、友人に1本貰って吸ったから正確にいうと2年と5か月禁煙中ということになる。

 1本発見したタバコのために掃除は中断。その1本のタバコを右の親指と人差し指でつまんで、見つめながら考えた。

 「一本くらい・・・・・・・」

 人はこれを1本お化けというそうな。

一本お化けといえば、禁煙してから5,6か月目の頃。コンビニから出てきたところで、脚が何かを蹴とばした。タバコの箱だった。空き箱かなと思ったが、靴先でつっついてみた。空箱ではない質感を感じた。コンビニでタバコを買ってそのまま落としたもののようだった。

 タバコが目の前にあると思った途端、暫く忘れていた感触が口の中と、頭の中に広がってきた。吸いたくなった。肺の中をタバコの煙でいっぱいにしたい。駄目だ、駄目だ、何のために半年も禁煙してきたんだ。暫く葛藤して、タバコの箱をまたいで通り過ぎた。

 1歩、2歩、3歩と離れていく。4歩目に止まって振り返った。タバコはまだ地面のうえにある。引き返して、少し躊躇して・・・・拾った。ズボンのポッケに入れて、周りを見回して、マッチもライターも無いのですぐには吸えない。そそくさと家に帰った。

 タバコはポッケに入れたまま家族に分からないように自分の部屋に入った。


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