行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

墓参り

2016-03-22 19:40:09 | 日記・エッセイ・コラム

御彼岸。
 休日ではなかったが、そんなに忙しくもないので朝一番、7時半ごろ家を出てお墓参り。世間様が休みの日を外すと空いている。お墓は隣の千葉県松戸市にある。「都営八柱霊園」という。なんで千葉に東京都の霊園なのかと思う。何でも関東大震災のあと都内に墓地が足りなくなったからだと聞いたことがあるが真偽のほどは知らない。1935年開園。

 私は5年ほど前ここに墓地を借りた。買った訳ではない。そういう制度はない。永代使用料といったと思う。最初に少しばかりのまとまった金(民間墓地よりは安い)を払って、後は毎年僅かの管理費を払えばずっと使える。もっとも、園内には無縁仏のようになった墓がいくつもある。守る人がいなくなったのだろう。暫く公示した後、お骨は大きな慰霊塔に移し、後はまた整地して新たに貸し出すようだ。核家族で東京から遠く離れてしまえば墓などいつの間にか疎遠になるのも無理ない。私でさえ、車で一時間あまりもかかるこの墓に何時までお参りする事ができるか知れたものではない。こんな墓を息子に押し付けるつもりもない。死体や遺骨にこだわってもなにもはじまらない。

 ところで、この墓地は綺麗だ。みどりの芝生のような人工的な部分はすくない。元の地形や樹木を生かした素朴な美しさがある。特に桜の季節は一見の価値あり。墓石の並ぶ間に広場やベンチがあり、お弁当を広げる人も多い。桜の季節にここに来るたび西行法師の歌を思い出す。

 ねかはくは 花のしたにて 春しなん そのきさらきの もちつきのころ 


拝啓 検針員様

2016-03-16 15:51:55 | 日記・エッセイ・コラム

 ガスとか電気とか水道とかのメーターをチェックしに来る人、検針員という呼び名が正しいのだろうか?別に文句があるのではない。先日びっくりした話。

 自宅で仕事をしている時、昼休みは概ね12:40分から13:40分の間に決めている。TV東京で外国のTVドラマを見るためだ。それに合わせて昼食をとる。

 「CSIシリーズ」とか「ハワイファイブオー」とか、いつも面白いアメリカのTVドラマシリーズを放送している。レンタルショップに行けば借りられるのかも知れないが、最近ずっと遠ざかっている。借りてくると止められなくなって、急に仕事が入って時間がないときも、ついつい全部見てしまうからだ。TVで見る分には見落とせばそれでおしまい。あきらめがつく。だから録画もしない。TV東京の昼に一本。MXTVで週に一本。たまに無料配信のネット放送で一本。ニュース以外のTV放送は、そのくらいが充分で、丁度いい。

 話はもどって、先日「ハワイファイブオー」のシーズン2の最終放送の日の終盤、あと10分でおしまいという山場の時間。窓の外を黒い影が歩く。砂利を踏むジャッ、ジャッという音もする。

 高い塀は無いが、窓の外は我が家の敷地。つまりその誰かは私有地に不法に侵入していることになる。

 でもあまりびっくりはしない。隣家との境は膝より低い位のブロックで仕切られているだけなので、たまに子供が入って来る。ボールが飛び込んで来たり、鬼ごっこで隠れたり、逃げたりするのだろう。歓迎はしないが、近所の子供、咎めもしない。放っておく。

 でもその陰は違った。横の通路から入って来た影は狭い裏庭に入ってきた。遮光カーテンを通して見ると小柄だが大人のようだ。弱い雨が降っている。黒いカッパを着ている。

 何の目的でチャイムも押さないで人の家の敷地に入ってきているのか?これは尋常じゃないと思った。でも「ハワイファイブオー」は今が佳境。最終回の山場。無視してTVを見ていようか?家の中に入ろうとしたら慌てよう。ドアも窓も鍵はかけてある。少し迷ってやはり裏庭の方の窓を開けた。

 「誰だ?」と声を掛けるつもりだった。

 ところが小さな家。黒いカッパの背中はグルッと角を回って反対側の家との境の通路に消えた。

 そのままには出来ない。玄関から回って外へ出て、黒いカッパが通路から出てくるのを待ち伏せしようとした。ただ、こちら側の通路は狭い上に、出口にエアコンや湯沸かし器の室外機があって出来なくはないが通り抜けは辛い。

 すると、その黒いカッパ、踵を返してまた裏庭の方に消えたのだ。今度もその背中が見えただけ。

 これは怪しい。私は反対側の通路から裏庭にまわろうとして、とりあえず玄関の傘立にさしてあった木刀を握った。黒いカッパの足音がジャッ、ジャッっと裏庭から、もと入ってきた通路に響くのがわかる。泥棒避けに歩くと音の出る防犯砂利というのをしいてある。

 黒いカッパが私の待っている通路に入ってきた。カッパで顔が隠れて人相は分からない。でも背は低い。喧嘩したら勝てそう、と思った。少し緊張する。

 すると、その黒いカッパも私に気が付いたらしく、顔を上げた。悪びれた様子も、緊張した様子もない。

 女。はっきり言って細面の美人。どっちかというと好みのタイプ。

 「すいません。検針の針が見えなかったもので」

 検針員の人だった。いつもは玄関の方からスマホの自撮り棒の先に鏡を付けたような道具で検針器を読み取るのだが、雨で見えなかったらしい。裏から回れば直接見える。

 「あのさ、声くらいかければ・・・・・・びっくりした」

 「アッハッハッハ、そうですね、居ないと思って、すいません」

 顔を上げたので、笑顔が雨に濡れている。美人は得だ。腹もたたない。

 それにしても、驚いた。

 そうだ!ちくしょう!!「ファイブオー」の一番いい所を見逃した。


違法駐車監視員

2016-03-09 23:18:31 | 日記・エッセイ・コラム

 違法駐車監視員というのが正式な名称のようだ。

 あの緑の制服の二人連れ。一人が書類を入力して一人が写真を撮っているようす。

 先日TV番組で関西のお笑いタレントが「みどりのおじさん」と言っていた。ネット上では「みどり虫」などと書いている。「みどり虫」はひどすぎる。みどりのおじさん」はまだいいが、でもこれも何となく揶揄しているようで、少なくとも職業に対する敬意は感じられない。

 四回摘発されそうになった。いずれもスーパーの前、ほんの5分ほど車を止めた時。

 一度など小学校六年の息子が乗っていたのに、前後挟み撃ちでシャッターが押される寸前。

 「今出すよ!子供が乗ってんじゃン、すぐ来るの分かるでしょ」

 と言ったが、まあ子供が乗っていようといまいと彼らには関係ないのだろう。 危うい所でエスケープ。

 同じスーパーの前でもう一度。二台止まっていたので大丈夫だろうと思って後ろへ止めて、夜、安くなっていたお惣菜を少し買って戻ったら、一番前の車の摘発を終えて、二台目にかかろうとした所。やはりエスケープ成功。

 三回目と四回目はコンビニのような小さなスーパー。二回とも少し位大丈夫と思って路上に止めて買い物をしていたら、店員さんが取締りですよ、と教えてくれて、買い物をそのままに、慌てて出て行くと監視員のおじさん二人、自転車を止めたところ。

 「今出しますよ」で難を逃れた。

 尚、四回目は昨日の夕方。いい加減にしないとそのうち捕まりそうである。

 ところであれは止めたらそれだけで摘発されるの?見つかっても書類を書く前に車を出せばセーフなの?正確にはどっちなんだろうね?