行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

今度は入歯がない

2018-01-13 23:54:11 | 日記・エッセイ・コラム

 先日15年振りに入れ歯を作った話は書いた。ところで入れ歯というのは聞こえが悪いので差し歯といったら間違いなのかネットで調べたが、どうやら入れる歯の位置によって呼び方が違って、奥歯は入れ歯と言うらしい。だとしたら見栄を張る歳でもないので、此処は素直に潔く入れ歯と呼ぼう。

 段々慣れて来て、最初は硬いものを噛むと義歯の下の歯茎が痛くて強く噛めなかった。なにせ歯茎のその部分には15年以上も殆ど刺激が加わって無かったのだから仕方ない。でも最近は大丈夫。かなり強く噛んでも痛くない。次にくっついて取れるかどうか、試に飴や餅を食ってみたが殆ど不自由は無い。さすがにガムは無理だろうから試していないが、これは別にかまわない。ガムを噛みたくなったらその時だけ入れ歯を外す。

 15年前、「駄目だよ貴方みたいな人は、何をやっても無駄」と言った入れ歯の名医はとんだ迷医だった訳だ。

 という訳で食事が美味い。

 朝、歯を磨いた後に入れ歯を入れて朝食。夕食後外して入れ歯入れ、というかどうか知らないが、歯科医でくれた小さなケースに入れておく。これを毎日繰り返している。

ところが先日の朝、そのケースの中に入れ歯がない。

「あれ?ない」

 全く記憶がない。昨夜いつもと同じように歯を磨いて、ケースに入れた筈、と言っても、もう毎日のことだから殆ど意識はしていない。だから記憶も怪しい。えーい!呆けたか?財布、携帯、今度は入れ歯。次から次と物忘れがひどい。

 でも、呆けのせいだけでもないような気もしないわけではない。

 子供の頃も、朝、学校の支度、音楽の笛だったり、工作の道具だったり、しょっちゅう何か無いと大騒ぎした。

 「だから、何時も決めた所に置いとかんといかん言いよるやろ」

 と母に叱られた。

 「ちゃんと置いたけん」

 「ちゃんと置いたら、そこにあるやろ!置いとらんけん無いんじゃろ」

 正論は正しいから嫌いである。

 

 さて話は入れ歯に戻る。

 母の正論通りだと、前夜入れ歯ケースに仕舞ったのならそこにあるはず。そこに無いのはそこに仕舞わなかったからだ。

 洗面台のまわりを探したが無い。仕方ないので先に歯を磨く。

台所へ戻って朝食の用意。トースターにパンを入れて、コーヒーカップを取った。カランっと音がした。あった。コーヒーカップの底に。

 洗面所は寒かったので昨日は台所で歯を磨いた。その時外して磨いてついカップの中へ。後で洗面所の入れ歯ケースへ入れようと思って、TVを見ていて忘れた。

 今日の教訓二つ。

一、 使う物はいつも決まった場所に置くこと

一、 親の意見と茄子の花は千に一つも無駄はない

                                   以上

 


新年恒例墓参りと初詣

2018-01-11 23:15:35 | 日記・エッセイ・コラム

 

 今年も元日は墓参りに行った。去年と同じ雲一つないただただ青い空。空が高い。透き通った風が冷たい。

 人出は去年よりやや多い。広い霊園にぱつんぽつんと線香の煙が上る。うちはキリスト教で線香台はないが、実は十字架の彫られた四角い石を裏返すとそこが線香台になっている。私は、そういう事にこだわらない。線香をくべたいひとはどうぞと思う。でも、この石の秘密は私の他は二人しか知らない。まあ、線香を燃して良いかと訊かれれば教える事にしている。

2日も去年と同じ葛飾柴又帝釈天。自転車で1時間半。只去年より向かい風が強め。漕いでも漕いでも前に進まない。疲れた。でも例年帰りは追い風、殆ど漕がないで1時間程度でかえることが出来るはずが、1時間15分。帰りは風が弱くなっていた。間の悪いこと。

さて、という事で3日は疲れて寝正月。出していない人からきた年賀状を書いて終わった。

4日、仕事初めのつもりで、朝から書類の整理、事務所(というより仕事部屋だが)の片付け。昼過ぎには一段落。やることは他にもあるが、昼食を買いに近くの小さなスーパーに。行き帰り、何となく静か。生活音が聞こえない。近くの工場の機械も動いていない。さては、みなさん今日も休み。TVでは都心部で仕事初めのサラリーマンの出勤風景などと言うのを映していたが、そんな人も今日は挨拶回りだけだろう、と思ったら、昼食のあと、仕事の意欲がなくなった。

そこで深川の御不動さんに初詣。ここは池波正太郎の鬼平犯科帳や剣客商売によく出てくるので、好きな場所だったのだが、この所御無沙汰していた。

でも、さすがに正月4日は混むだろう。混んでたら帰ってこようと、駄目元で車を走らせた。

駐車場は混んでいた。ぐるぐるとあたりを廻って空いてる駐車場を探すが、どこも高い割には満車で待ってる車が多い。仕方ないので三周ほどうろうろして、帰ろうとしたら、偶然目の前の路上パーキングが空いて、そこに入れた。

さて、深川不動へ、正月も4日。ピークは過ぎていて、少し空いている。すぐに賽銭箱の15メートル位手前までは待たずに行けた。ところが、そこからが全く進まない。帝釈天のように横からお賽銭を投げるのも難しい。埒が明かない程進まないのでお参りは断念。御不動様も努力だけは分かってくれるだろう。また空いているときに来よう、とエスケープ。となりの富岡八幡へ。うってかわって此方は殆ど参拝客がいない。やはり年末の殺人事件のせいか。

後で見たTVの報道では例年より三割減ということだったが、4日の夕方の感じではとてもそんな物では無かった。なにせおおみくじを買うところでは参拝客より巫女さんの方が多い位。寒い中、赤と白の衣装を着て手持無沙汰に立っている。

少し迷ったが、折角来たので、御賽銭を入れて、手を合わせて、さようなら。

御不動さんはまたゆっくり電車と徒歩で来てみよう。なんどか来ているが、いまだ深川名物一本うどんを食っていない。

 

 


鼻、鼻が腫れてる その②

2018-01-05 23:35:08 | 日記・エッセイ・コラム

 息せき切って飛び込んできて、鼻が変だと訴える私に、医者は落ち着いたもので、顎を触診、鼻の部分は直接は触れないで、ゆっくりと見て、

「口の中か、どこかに傷はありません?」

鼻が変形するほど膨れているのに、口の中のことを訊くなんて、間抜けな藪医者か?などと無礼な感想を持ちながら

「鼻の中に傷が、・・・・・・・冬になって乾燥すると、毎年一寸したことで傷ができて、一度傷ができるとジワジワ血が滲んできて、かさぶたになって、気持ち悪いのでほじって取ると、さらに血が滲んでかさぶたが大きくなるの繰り返しで・・・・・・・・・春まで続きます」

その傷になるきっかけは大抵鼻毛を抜くからだというのは言わなかった。すると、医者はそこは追及しないで

「ああ、それ、それですね。その傷からばい菌が入ったんです」

さらに

「ここまで腫れると、元に戻るには一週間から10日はかかります。追加で抗生物質を出しておきますからちゃんと飲んで下さい。辛い物や刺激物は厳禁です。アルコールも駄目、天麩羅やナッツ類も駄目。なるべく身体に優しいものを食べて下さい。それで治ると思いますが、甘く見てると面疔になったりして大変です。確実に薬を飲んで、注意事項を守って下さい。あと軟膏を出しておきます。赤く傷になってる所に塗って下さい。中も外もね」

 

さて、それから一周間、今日現在、ほぼ治っている。小鼻の先に僅かに赤く肌荒れが残っている感じ。一度膨らんだ鼻の両側はもとに戻って、どういう訳か、やや影が出る程前より引っ込んだ感じ。御蔭で鼻筋が通って見える。まあ、それはどうでもいいが。

 

そこで今日の教訓。鼻毛は抜かない、鼻くそはほじらない。  以上

 


鼻が、鼻が腫れてる!

2018-01-05 11:07:49 | 日記・エッセイ・コラム

 芥川龍之介の小説ではないが、禅智内供の気持ちを少しだけ味わったかも?

 年末から鼻が大変な事になっている。右の小鼻の付け根あたりとてっぺんを中心に二カ所、ニキビが芯を出さないで膿んだ時のように赤く腫れ上がり、鼻全体も少し赤みをおびて膨らんでいいて、一回り大きくなっている感じ。加えて右の小鼻のまわりは目の下まで肌が荒れたように心もち腫れている。じっとしていると痛くはない。ただ、少しむず痒かったので、鼻に触ったらひりひりと痛くて触れない。顔を洗おうとしたが、水が触れただけで痛い。何となく鼻呼吸も辛い。顔の真ん中に重石を置いたような違和感がある。ふと、芥川龍之介の小説を思い出した。

最初の兆しは27日の夜。寝ようとベッドに入ったあたりから急に寒くなった。ガタガタ震える程ではないし、その少し前までは平気だったのだから、たいしたことないだろうと高を括っていたら、その内耐えられない程に寒くなった。多分熱があるのだろうとは思ったが、体温計を取りに行くのも寒くてなかなか踏ん切りがつかなかった。

何とか無理矢理眠って翌28日。寒気は治まっている。熱は7度5分。軽い頭痛。今後酷くなると正月休みで開いている病院がなくなる。そこで近所の病院に行ったが、どこもすでに正月の休診に入っている。売薬ですますしかないかと思った。

ところが、ネットで探すと、一軒だけやっている内科の医院があった。少し遠いが、夜遅くまでやっている上に、土曜日も診療している。10年以上前に子供を連れて行ったのを思い出した。妙なというか、面白いというか、特徴のある医院だが、その話はまた別の機会に。

「昨日の夜から熱が出て、風邪みたいです。今朝此処に来る前に計ったら7度5分でしたけど、昨日は酷く寒かったから、もっとあったかも」

「インフルエンザかもしれないけど、今検査しても菌が出ない可能性が高いから、今日は抗生物質だけ出しておくので、熱が上がってくるようなら検査しますから明日また来てください。このまま治まれば来なくていいです」

と言われて帰って、29日の朝。平熱までは下がらなかったが、熱も少し下がって落ち着いたので、インフルエンザではないようだった。もう平気かなと思った。ところが顔を洗おうと、洗面所の鏡を見て驚いた。鼻が腫れている。冒頭に書いたような状態。異様な腫れ方。丁度12月の26日で64歳。64年間生きて来て、初めて経験する鼻の状態。あせった。

―鼻が崩れるという変な病気?―

というのを一瞬思い出したが、その原因となるような行為自体、この所随分御無沙汰している。あり得ない。

着替えて、泡食って外に飛び出して、マスクを忘れて、こんな顔で外に出たら注目の的になると、家に戻ってでかいマスクをして、ついでに必要はないだろうがニット帽を被って、完全に自意識過剰の芸能人か、強盗スタイルで病院一直線。

「鼻が、鼻が変です!顎も痛い!鼻の廻りも腫れてます。ひりひりして顔も洗えません。だ、大丈夫でしょうか」

やや狼狽気味。このあたり、我ながら本当に根性なしだと思う。