行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

たった二週間の年金

2014-12-01 18:20:37 | 社会保険労務士・行政書士
 そんな事はまだまだ先の事と思っていたら、何時の間にか還暦を過ぎた。
 年金の通知がきた。
 社会保険労務士なので年金には詳しいが、まさかと思う通知が一緒に来た。大学を卒業して、ほんのわずかな期間就職した会社。本当に僅かな期間。二週間程度。社員研修と入社式が終わって、配属になって営業所に一日だけ出社した。若気の至りと言おうか、無礼千万と言おうか、極悪非道と言おうか、兎に角それっ切り止してしまった。とても自分には勤まらないと思った。その会社の基金の件で企業年金連合会から通知がきた。
 連合会から基金加入分の年金が支給されるという。年金額は1100円程度。そんな物今さら貰えるとは思っていなかった。いや、その会社が基金に入っていたのは知っていたから、貰えるのだろうが手続きも面倒だからもういいか、と思っていたのだ。でも、通知をくれたので手続きをする事にした。実は連絡をくれるとも考えていなかった。何故って、卒業してから何回も住所を変えたし、年金制度も変わっている。おまけにそんな人が多いのか、住所が特定できないで未払いになっている企業年金が凄い金額になっているという話を聞いた事がある。私もその口だろうと思っていた。でも今は違うのだろう。基礎年金番号に統一された記録はその後何かの年金に加入していれば、最終の年金記録の時の住所は特定できるのだと思う。だから企業年金連合から通知をくれたのだろう。
 それにしてもなんて親切な会社だったのかと思う。たった二週間程度で辞めてしまった不良社員に、社会保険の手続きを取ってくれている。今も昔も大企業から中小企業まで、試用期間だの、最初は契約社員だのと理由を付けて暫く厚生年金に入れない会社も少なくないというのに。