行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

元祖迷惑メール

2016-07-29 18:16:55 | 日記・エッセイ・コラム

 今からうん十年前。小田急沿線の瀟洒?なアパートに住んでいた。給与は手取りで10万凸凹。それで5万円の家賃を払っていた。

駅から徒歩10分。但し坂道なので帰りは15分かかった。1Kバストイレ付。当時としては標準の家賃だったと思う。給料に比しては高すぎた。でもどうしてもバストイレ付のアパートに住みたかった。

金曜日が給料日で土曜日が休み(当時はまだ月1回だけ週休二日という会社が多かった)だったりすると、土日遊んで、無くならないうちに家賃を払うから、月曜日には財布の中に一万円と少ししか残ってなくて、後の殆ど一月どうやってくらそうか途方に暮れたものだが、私のまわりのアパート暮らしの同年代のサラリーマンなんてみんなそんなもので、なんとか暮らしていけたのだから今思うと不思議だ。

 

 ところで、そのアパートに住んでいた頃のある夜。勤めから帰ったら、メモ用紙が郵便受けに挟んである。明らかに若い女が書きましたという感じの丸文字で、

“せっかく来たのに、いないから帰ります。会いたかったな・・・・  〇〇子”

 下に電話番号が書いてある。

 自慢ではないが、私はもてない。人は一生の内に何度か「もてき」というのがあるそうだが、私にはその記憶がない。当然その〇〇子さんも思いあたる女はいない。ただその電話番号の局番に覚えがある。その頃夜な夜な友人と徘徊していたあたりの飲み屋の電話局番と同じなのだ。すると、場所もそのあたりなのか。

 シャワーを浴びて、さんまのかば焼きの缶詰を開けて、そのままでは趣に欠けるので、一応皿に移して、缶ビールを一口飲んだ。テーブルの上に置いたメモ用紙を見る。

 それにしても可愛い女文字である。書いた女はどんな女か?このあたりの想像をめぐらすのは私に限らないと思うが、男は本当に馬鹿である。

 罠?という言葉が浮かんだ。どんな罠なのか?もしかして酔っ払ってどっかの飲み屋の女に住所を教えたのか?いや、電話番号は教えても、住所は教えないだろう・・・・・第一住所を教えたとして、いきなり訪ねては来ないだろう。それとも、何か良くないことをしでかしたのに覚えてないのか?前後不覚になるまで酔った覚えもないが・・・・。色々思いめぐらせて、えーい面倒だとばかりに、電話してみた。

 すると予想に反して男の声で

 「はい、〇〇です」とよく聞こえなかったが、会社名のような名前を名乗った。

 なんか変。電話の向こうがザワザワと騒がしい。さっそく胡散臭さプンプン。何処かのコールセンターの雰囲気。

 私はおそるおそる

 「〇〇子さんはいますか?」

 その途端、男は実に大きな声で叫んだ。

 「おめでとうございます。貴方に〇万円の商品券が当たりました!」

 要するに、詐欺である。〇万円の商品券で〇十万円の英会話教材を買えという。残額はローンで払える。今がチャンス、今だけのチャンスとも言う。

 こちらに言葉を挟ませない。挙句

 「それではまず、商品券をお渡ししたいのですが、いつ取りに来られます?高価なものですので、直接手渡し以外お渡しできません」

 ときた。

 とにかく全く意味不明。〇〇子さんなどどこにも出てこない。

 私は自分の助平心を恥じ、あまりの馬鹿馬鹿しさに怒りもわかず、黙って静かに受話器を置いた。

 後で聞いたが、その頃、こういう詐欺紛いの商法が流行っていたそうだ。会社や友人の間で話題にすると、メモ用紙体験者は私一人だったが、電話や、繁華街で声を掛けられたという奴は何人かいた。女がきっかけをつくり、話にのると男が出てくるパターン。まるで美人局。目を泳がせて「俺は知らない」という奴もいたが、そいつは多分引っかかったのだと噂になった。

 何故、こんな話を思い出したか?昨今の迷惑メールにもこれに似たのがあるなあと思ったのだ。何とかだまして連絡させようとする。

 色仕掛けや欲仕掛け、巧妙に仕事を装ったり、裁判だの訴訟、請求、などと何となく気になる単語を並べて脅して電話を催促したり、添付ファイルを開けさせようとする。

 中には架空請求の最終通告書というのを5回も10回も送ってきたのもある。何処が最終じゃ、いい加減本当に最終にしろよ、と突っ込みたくなる。

 昔の手書きのメモから、声掛け、メールと方法は変わったが、色々なワルサを考えるものだ。

でも

 “せっかく来たのに、いないから帰ります。会いたかったな・・・・  〇〇子”

 このメモの女文字は色っぽかった。迷惑メールの元祖。アナログの極み。手書きだもの。いや、待てよ、今気が付いたのだが、手書きのコピーか印刷だったのかも知れない。そうだ、絶対そうだよ!今まで騙されてたのか!私も結構馬鹿。

 そういえば都々逸をひとつ思い出した。

 “せっかく来たのに、貴方はいない、それじゃまた来る、借金取り”

 


うーん! 驚く程意味不明のメール

2016-07-27 14:17:59 | 日記・エッセイ・コラム

「昨晩、書類が届いていたこと確認しました。

書類をもとに税務署に提出します。

源泉などは、コピーではなく、本物を添付するのですよね?」 

以上は、昨日事務所に届いていたメール。差出人不明。ついでに意味不明。怪しいZIPファイル付き。詐欺メールに違いない。

でも少しだけびっくりした。一昨日昼過ぎ、あるお客さんの所へ書類を送った。仕事がら書類は時々送るが、タイミングが良くてびっくりしたのだ。でも考えてみると、いや、そんなに一所懸命考えなくても、一昨日昼に送った書類が、普通郵便でその日の夜に先方に届く訳がない。

第一私は税理士ではない。税務署のことはしらない。内容にも全く心当たりがない。変なメール!

手を変え、品を変え、ホントに良く来るなあ!怪しいメール!

みんな気を付けよう!


ノンアルコールビールで酔う

2016-07-26 22:26:03 | 日記・エッセイ・コラム

 ノンアルコールビールはアルコールが入ってないからノンアルコールビールのはずだ。でも、それで酔った。

 私はもう何年もアルコールを殆ど口にしていない。飲むと身体によくないからだ。ただ、この時期、夕飯どきになると、キューっとビールを飲みたくなる。そこで、ノンアルコールビールの出番。でも何年か前、付き合いで飲み屋に入って、ノンアルコールビールを頼んだら、これが酷く不味くて、口にいれた途端

 「不味いなあ!」

と叫んだことがあった。店員がびっくりしたように私を睨んだが、仕方ない。それ程不味かった。

 以来ノンアルコールビールも飲んでなかった。

 でも、その後色々な種類のノンアルコールビールが出たようだし、やはり飲み屋で飲んで、それ程不味くはないのもあったので、先週三種類一本ずつ買ってみた。

 以来晩酌復活。但しノンアルコール。これが美味い。三種類とも美味い。私は昔からラガーが好きなので、やはりキリンが一番好みだが、他のもさほど遜色ない。

 ささやかな楽しみが増えた。

 ただ、不思議なのはなんだかいい気分になること。そんな訳ないが軽く酔ったような気分になる。ノンアルコールビールもわずかだがアルコールが入っていると以前聞いた事がある。だから運転はしない方が良いとも。気になって缶を見てみた。昔は知らないが、今は確かにアルコール0%。入ってない。では何故気分良くなるのか?ビールと全く同じ味と喉ごし、その条件反射かもしれない。


島のり

2016-07-23 23:34:11 | 日記・エッセイ・コラム

 息子の友人が伊豆大島に行って来たそうだ。土産に島のりというのを貰ったといって持って帰った。

 息子への土産だが

 「食うぞ」

 と言って、袋を開く。初めてだった。岩からはぎ取った海苔を、余り形を整えないで、そのまま乾燥させただけのような状態で袋に入っている。見た感じ、それ程うまそうではない。

 でも、袋に印刷してあるのをみると、イラストと一緒に、美味しい食べ方というのが載っている。そのまま、あるいはご飯にふりかけて、削り節に軽く醤油をかけて混ぜる、味噌汁などの汁物に、どうやって食べても美味いぞという感じ。

 袋をあけて、あまり期待しないでひとつまみ口に入れてみた。これが美味い。想像以上に美味かった。最初は一瞬だけ紙を噛むような妙な歯触り。でも口の中で湿気を帯びると磯の香りわいてくる。少ししょっぱい。それが何度が噛むと口の中でしんなりして甘味が出てくる。なにも付けなくてもいい。そのままで充分美味い。

 きっと何かで味付けしてあるんだろうと思って袋を見たが何も添加物は入っていないようだ。少なくとも書かれてはいない。原材料名は乾のりとしか書かれていない。ただ乾しただけでこれほど美味いとは驚きだ。

 ついでに製造者を見る。静岡県〇〇市(島ではない)と書かれている。美味いので別に文句はないのだか、島のりっていうなら島で作ってると思ったのに・・・・・・。


再びタバコが欲しい

2016-07-20 10:10:14 | 日記・エッセイ・コラム

 以下は昨日の夜書いたもの 

 今日は朝から少し忙しい。急ぎの車庫証明があって警察へ。図面に少し変なところがあったので、行く前に現場を確認してからと思ったのに、連絡が悪くて結局確認出来ず、そのまま急いで警察へ。

 近くの警察署だから、自転車で。車で行くと警察署は駐車出来ないことが多い。少し離れた有料駐車場に入れている時間があれば、自転車の方が早くて便利。

 急いだので息が上がる。おまけに今日は暑い。記録的な暑さ。前にも書いたが日常生活に不便はないものの、私は心臓に持病がある。朝一番で自転車を漕いで、脈はかなり速くなっている。ただ不思議と動いている時は平気だ。胸に病的な違和感はない。ごく偶にだが嫌な感じになるのは運動のあと休んでいるときが殆ど。

 警察署の中に入って、受付の番号札を取って、椅子に座っている時、少し嫌な感じがした。嫌な感じというのは、かるく動悸を感じるようになり、身体を動かして早くなった脈が休んでいても全くもとに戻ろうとしないのが胸や、手頸を押さえなくてもわかる。胸が痛いのではない。軽くくすぐられるような妙な感じ。病的な違和感なのだが、医者に言っても分かってくれない。心房細動(心臓が細かく震えるだけで脈を打たなくなる)の発作の前に必ず感じる前兆。かと言って、この前兆があったら必ず発作がおきるとは限らない。事実もう何年も発作はおきていない。この変な感じ自体が久し振りだ。

 今、窓口に呼ばれたらどうしよう。動いたら確率は低いが、発作がおきるかもしれない。今はとりあえずじっと座って安静にしていたい。ゆっくり深く呼吸する。

 その時、唐突に、実に唐突にタバコが吸いたくなった。大きく息を吸い込んで、ゆっくり吐く。この動作がタバコを吸った時の感覚を蘇らせたのか。何の根拠もなく、そんな事はありえないだろうが、今タバコを吸えばすっきりするような気がすると思った。

 すぐに呼ばれた。少し躊躇したが、動くと違和感はなくなって、車庫証明も何とかなって、事務所へ帰り、次の仕事の準備をしているときに、禁煙カレンダー(無料でDL出来るソフト、禁煙を始めた日を入力しておくと、禁煙期間その他の情報が自動で出てくる)を見た。禁煙7年と3か月と18日。まだそんなものか、という感じ。でも7年以上止めていてまだ吸いたいと思う、このしつこい習慣性にあきれる。

 今、夜の11時55分。今日は何度か吸いたくなって困った。さっきも1分位だが無性に吸いたくなった。

「タバコは吸っていないですよね?」

以前は病院へ行くたびに担当医から念をおされた。この所暫くは言われない。狭心症があって、心臓が悪くて、まさかタバコを吸う馬鹿はいないだろうと思ってる様子。

深呼吸をして我慢。早く寝よう。