行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

ねぶか汁が上手く(旨く)出来た

2017-02-27 00:03:03 | 日記・エッセイ・コラム

 美味そうな葱があった。下仁田程ではないが、太くて瑞々しい。青いところもたっぷりついている。二本買ってきた。

 そういえば、四国で育った私は、葱は青い所を食べる物だと思っていた。だから、東京で初めて関東の白葱を見た時、ずいぶん食べるところの少ない葱だなあ、と思ったものだ。

 だからでもないが、関東の人が多分捨てると思われるような青いところも全部食べる。青い所は細かく刻んで葱焼(葱のお好み焼)にすると美味い。

 さて、先日に続いて、またねぶか汁を作ることにした。

 買ってきた葱の青いところはみじん切り、タッパーに入れて冷蔵庫で保管。白い所を三センチ位にぶつ切り。ここで一工夫。ネットで見たのだが、焼くと美味いというので、表面を少し焦がす位に焼く。葱の香りが台所にひろがる。その間に先日スーパーで買ってきた飛魚(あご)出汁の元を使って出汁を取る。といっても出汁の素を湯の中に入れるだけだ。ついでに冷蔵庫で暫く眠っていた豆腐をさいの目に切って入れた。

 オーブンの葱をみると表面が少し焦げてジワット水分が吹き出している。箸でつまむと汁が切り口にあふれる。このまま食っても美味そうだ。それを鍋に放り込む。

 沸騰させてはいけないらしい。網のお玉(何て名前か知らない)に味噌をすくって、鍋の中に浸けておく。弱火にして五分から十分。この辺りは適当。柔らかくなった味噌を溶かして出来上がり。

 美味い!が、やはり少し葱の筋が感じられて口に残る。こんなものかと思いながら、夕食にはまだ早い時間に作ったので、そのまま放っておいた。

 だらだらと仕事をして、夕食は九時。作ってから五時間近く経っている。温めなおして夕飯。

 これがめっぽう美味かった。形は崩れていないのに、葱が溶けるように柔らかい。全く筋も残らない。放ってる間に葱に出汁がしみて柔らかくなっているようだ。これとキュウリとわかめの酢の物に小さい煮干しを入れたものだけで夕食を済ませた。

 翌日は汁に卵を落として朝飯にする。

 血圧の関係で味噌汁はあまり飲まないようにと言われているのだが、暫く続きそうだ。

 


ねぶか汁

2017-02-15 23:57:40 | 日記・エッセイ・コラム

 葱の味噌汁のことだという。

 池波正太郎の「剣客商売」に度々出てくる。主人公の息子が剣道場を開くが、なかなか弟子が集まらなくて、貧乏暮し。安い葱を味噌汁にいれて、それと沢庵だけをおかずに何時も食事をすませる。昔、浅草から押上あたりは葱の産地だったと、と書いていたと記憶するが、間違いかもしれない。いま文庫本を引っ張り出して調べる気はしない。

 ともかく、その描写が美味そうなので、池波正太郎の小説に出てくる食べ物はみんなうまそうだが、何度かねぶか汁を作ってみた。身体にも良さそうだ。身体を悪くしてから、暇な自営業のせいもあるが、食べ物には気を付けて、割と自分で料理する。

 ところが、この葱を入れただけの味噌汁というのが案外厄介だ。葱の煮え具合が上手くツボにはまらない。早く火を止めると葱が硬いままで口に入れると筋が残る。少し煮すぎるとクタクタを通り越してグズグズになり、形が崩れて全く歯ごたえがない。

 こんな簡単な料理、レシピもなにも無いだろうと思うが、そうでもないのかも知れない。その内旨そうな葱があったらまた挑戦してみよう。