行政書士・社会保険労務士 大原事務所

人生も多分半ばを過ぎて始めた士業。ボチボチ、そのくせドタバタ毎日が過ぎていく。

今度はメガネが無い

2017-11-21 00:15:26 | 日記・エッセイ・コラム

 財布や、携帯の次はメガネ。

 昨日、とある研修会。会場に着いて、資料を貰って、座席に座って、さて、始まるまで資料でも読んでようと胸のポケットを探ったら、メガネがない。ボールペンと目薬はあるがメガネはない。カバンの中もコートの中も探したけど見つからない、などと誰かの歌詞をまねている場合ではない。老眼鏡がないともはやと言うか、ずっと前からだが、殆ど何も読めない。

 午前中仕事では使った。家を出る時確かに胸のポケットに入れたと思うのだが、無い。もっとも、はっきりした記憶は仕事机の上にある老眼鏡の映像が最後。それを胸のポケットにいれた記憶はうっすらとしかない。多分家にあると思う。

 健康の為、自転車で来ていた。さてどうするか?家まで30分弱。往復一時間。かなり遅くなる。家に帰れば目当ての老眼鏡が見つからなくても何かしらの老眼鏡はある。近くにメガネ屋さんがあれば出来あいの安いのを買いに行くか、と考えたが、メガネ屋さんは思いつかない。

 あれこれ悩んでいると司会者が出て来てのたまう。

「今日の研修会はDVDが主です。少し解説と休憩を挟みながら約三時間DVDを見ていただきます。質問はその後でお受けします」という。

 なら良いいや。近くが見えないだけで遠くは見える。メモが取れないのは不便だが、DVDを見て、テキストは家で読めばいい。とりあえず真面目にDVDを見る事にした。

 さて、夕方懸命に自転車を漕いで自宅へ。忘れないうちに資料をひらいて大事なところをチェックしようとしたのだが、はたしてメガネは机の上に無かった。

 仕方ないので予備の老眼鏡、これは幾つもあるので、それを掛けて資料チェック。

 一段落して、夜、メガネ探し。でも何処も思いつかない。確かに出掛ける時机の上にメガネはあった。それを胸のポケットに入れた筈なのだ。だとしたら、自転車を漕いでるうちに胸から出て、道路に落ちたのか?気に入っていたメガネなのに残念だが、道路に落としたのではもう探しようもない。

 失意(それ程のことでもないが)のうちに椅子に掛けておいたコート、帰った時急いでいたので、コートをロッカーに入れていなかった、を仕舞おうと手に取った。何が硬いものが手に触れた。深いポケットのあたり。手を突っ込むとメガネ。

 研修会の会場でコートの中も二回探したのに、嗚呼!これは老いなのか?オイオイ!、なんて言ってる場合か?チクショー!

 でも、良かった。


歯医者

2017-11-06 23:29:24 | 日記・エッセイ・コラム

 下の左側奥の歯が三本無い。

 無くなったのはもう15年以上前。

 当時通っていた歯医者が悪いのか?私が悪いのか?一本残っていた奥歯を生かして前の歯にかけて入れ歯だったか、差し歯だったかにする予定で何か月も治療した挙句、

「駄目だ、抜きましょう」と言われて残っていた根っこだけの奥歯を抜かれてしまった。

 そこで入れ歯を作ったが、全く合わなくて、調整しているうちに折れたり、どうしても駄目だったりして、二度作り直して、それでも駄目。何しろ食事の時一回噛むと外れてしまい、食事をするときは入れ歯を外さなければならないという馬鹿な入れ歯。使い物にならず、金返せ!馬鹿野郎っ!と思ったが、そしたら看護婦さんの一人から、某大学病院から入れ歯の名医というのを呼んであげると言われて、もう一度だけ作ってみようと思った。

 予約をとってまた通院。その名医というのが出てきた。私の口の中を覗く。その間約15秒から20秒。そして、曰く。

「貴方のような人は何度作っても駄目だよ。右側の歯があるもん。右で噛めばいいから不自由しない。不自由しないから折角作った歯を使わない。使わないと、何時までも使えない。だから何度作っても無駄。両方無くなったら仕方なく使うでしょ。作るのはその時でいいよ」

 期待だけさせて、とんだ迷医。

「使わないんじゃなく、端っから使えないんですよ。飴とか餅じゃないんですよ。普通のご飯を一回噛んだら外れるんですよ」

と柔らかく言ったが、無駄だという結論を先に出して、こちらの話など全く聞く耳持たない。いくつか質問しても木で鼻を括ったような返事ばかり。

「とにかく駄目なものは駄目!何度作っても無理だよ」

 今思い出してもむかつく、実に無礼な口のききよう。

 第一そんな事は一々患者を見なくても分かるだろう。片側で噛める人は駄目だよ、って一言、言っておけばいい。そうしたらこんな歯医者などわざわざ来ない。無駄な時間も無駄な金もかけない。

 我慢の限界!「バカヤロー!」とばかり、怒りが込み上げてきて、叫びそうになったが、その迷医を呼んであげると言った看護婦さんが申し訳なさそうな視線で私をチラッと見るので仕方なく我慢することにした。

こういう手合はどの世界にもたまにいる。要するにうまく行かない可能性の高い仕事はしないで巧妙に逃げる。だから失敗しない。失敗しないから優秀な人だと評判になる。でも、実は・・・・・・である。

 

 以来15年。現在通っている歯医者さんに何年も前から、入れ歯を作れと勧められていた。右だけで噛んでいるとどうしても右側の歯の負担が重くなる。これはあまり良くない、という。

 前の歯医者のことがあったので詳しく話し、無理だと言われましたよ、と言ったのだが、紆余曲折があり、でも先日、結局作った。

 「三本入れようとするから馴染まない。二本でもないよりずっとまし。二本なら小さく作れるから、そんなに違和感もひどくない。左でも噛めるようになりますから、取り敢えず二本入れてみて様子をみましょう」

それから約二ヵ月。15年以上無かった歯が入ったのだからすぐには慣れないと思ったが、二度調整して、現在何とか使用中。だんだん違和感もなくなり、久しぶりに口の中全体で咀嚼している。なるほどないよりずっとまし。飯が美味い。おっと、また太りそうである。