宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

ヒヤデス星団の星の燃えかすに見つかった岩石のかけら

2013年06月16日 | 宇宙 space
ハッブル宇宙望遠鏡による分光観測から、
おうし座の方向150光年彼方のヒヤデス星団にある白色矮性の周囲に、
岩石のデブリ(破片)が見つかりました。

星団に属する恒星は、フレア現象などを起こす活発な若い天体が多いので、そこに系外惑星を見つけるのは簡単ではありません。

ケンブリッジ大学では、そうした恒星を避けて恒星の「燃えかす」である白色矮性を、100個以上調べています。

すると2個の白色矮性の周囲に、岩石天体の主要成分であるケイ素が見つかったんですねー
そして、炭素がごく微量だったことも、岩石天体の間接的な証拠になっています。


この観測結果から考えられるシナリオは、
白色矮性のかつての姿である恒星が生まれたとき、その周囲に岩石天体も形成されます。

そして恒星が、その最期をむかえ白色矮性となったときに、
惑星系の中に存在する巨大なガス惑星の重力で、小天体が内側に押しやられることに…

小天体は白色矮性に近づくと重力でバラバラにされ、
その破片が白色矮性の周囲にリングを形成して、やがて内側に流れ込んだ。 っというものです。







白色矮星に近づいた小天体は
重力で壊れて周囲の円盤となり
やがて吸い込まれていく
(イメージ図)






小天体が存在したということは、
同じ惑星系に地球サイズの惑星が存在したかもしれないんですねー

今後は、さらに多くの白色矮性を調べることで、
破片の元になっている天体も分かるかもしれませんね。