MIZUNO Katsuya

STEP WORLD LL日進駅前教室 代表講師のブログ

「やる気がない?」「分かってない?」

2020-09-27 00:00:39 | 英語教室

保護者様から、このようなご相談を頂く事があります。

「やる気がない?」

 意外なことに、教室では「やる気満々」でやっているお子様の保護者様からも、「うちの子はやる気がない」と伺うことがよくあります。しかし、お子様が楽しく元気に教室に通ってくれているのであれば、特に問題はありません。

 確かに、お家ではやる気がないように見える時もあると思います。特に、高学年になってくると、保護者様の前では、やる気が無いように見えることもよくあることです。実際にやる気がない場合もあると思います。年齢的な事や部活などで疲れている事がその一因だと思います。

 そんな時、もっとやる気を出して!」「もっと前向きに取り組んで!」と“押しつけ”ても逆効果です。やる気がなくなることはあっても、やる気が出ることはありません。「風と太陽」の話と同じです。

 ある生徒がこんなことを言っていました。「『勉強をやろうかな』と思っている時に、母(かー)さんから『勉強やれ』と言われると、やる気がなくなるんだよね…。」

 私は、もしもやる気がないように見えても、又は、本当にやる気がなくても、心の底では多くの皆さんが、「勉強をやらなければならない」という気持ちを持っていると思います。なかなかやる気は表には出てこないのです。それが普通だと思います。

 そこで周りの大人(保護者様や先生)がやるべきことは、身近な目標、そして、将来への夢を与えて、「やる気を出してもらう」ような雰囲気や状況を創ることだと思います。もしも、本当にやる気が無い場合ならば、それで少しはやる気が生まれてくる可能性はあります。やる気がある場合ならば、さらに「やる気満々」になってくれると思います。

 人は、どうしても悪い所ばかりが目について、良い所を見つめることを忘れがちになってしまいます。しかし、出来ていない事を探すよりも、出来ている事を探して、それを認めてあげた方が、絶対に良い効果が出て来るはずです。

「分かっていない?」

 「うちの子は英語が分かっていない」というお声を伺うことがあります。私から見て、かなり良くやっているお子様の保護者様から伺うことも少なくはありません。

 もしもこの「分かっていない」ということを、日本語に訳すことが出来なくて、文法を理解していないということをいうのであれば、それは適切ではありません。その英語が意味する概念・イメージがつかめていれば、それで良いのです。特に小学生の場合です。

 確かに、中学生や高校生の場合は、日本語訳をすることが出来て、文法の理解もある程度は必要です。そこで、教室でもその指導を行います。しかし、中高生であっても、文法をしっかりと出来る生徒が、「英語が得意か?」というと、必ずしもそうではありません。

 実際、例えば、高1までに2級(高校修了レベル)に合格している生徒(仮名:Aさん)に、文法的なことを突っ込んで質問すると、必ずしも正確な答が返ってこないことがあります。日本語訳でも同様です。

 逆に、高校生レベルの文法理論を明快に答えることが出来て、日本語訳もかなり正確に答えることが出来る生徒(仮名:Bさん)は、読解力やリスニング力が高いか?というと、必ずしもそうではありません。

 英語の読解やリスニングでは、良い意味での感覚が必要で、文脈(話の前後関係)で語彙の意味や内容を推測する能力が必要です。理屈だけで考えていても、読解力やリスニング力を身に付けることは出来ません。Bさんタイプは、「木を見て森を見ず」になっていることがよくあります。

 実は、英検などの各種試験では、文法問題の割合よりも読解問題の割合の方が大きいです。 (英検には、リスニング試験やライティングテストがあることは、何度もお伝えしている通りです。)さらに、2021年から始まる大学入試共通試験の英語では、200点満点中、読解とリスニングが100点ずつです。

 つまり、一見、文法や語彙が分かっていないように見えるAさんタイプの方が、Bさんタイプよりも、結果的にテストでの点数が高いことはよくあることなのです。そして、「将来にも役に立つ英語力」が身に付いている可能性が高いはずです。

  時代の流れは、教室が目指している方向に進んでいます。昔ながらの方法に逆戻りはしません。これからは、当教室で行っている学習方法がさらに役に立ってくるはずです。

 そこで、「“分かっている”&”分かっていない”の判断基準とは、一体何なのか?」ということを考え直してみる必要があります。

<補足>

 もちろん、上記のように教室では、文法を無視している訳ではなく、中高生のクラスでは、その指導も行っていることは、再度付け加えておきます。教室での文法指導は、出来るだけシンプルに行うようにしていますので、普通よりは分かりやすいはずです。つまり、文法の力も一般的な学習方法よりも付いているはずです。

 また、文法も読解&リスニングの全てにおいて極めて高いレベルの生徒もいます。ただ、文法よりも読解&リスニングの方が得意な生徒の方が、文法の方が読解&リスニングよりも出来る生徒よりも、総合力において優れているというのは、ほとんどの場合に当てはまります。

 


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2020スピーチコンテスト教室大会を終えて

2020-09-26 03:00:39 | 英語教室

 9月13日(日)、「全国ジュニア英語スピーチコンテスト」LL日進駅前教室大会がホールではなく、いつもの教室で実施されました。今年はコロナ禍のために「特別」な大会となりました。

 今回、特に思ったこと3つです。

1つ目。

悔しい想いは「明日」のために。

 いつも生徒の皆さんに、こう伝えています。

 「賞のことは考えずに、自分の出来る最高のスピーチを目指しましょう

   誰でもいわゆる“良い結果”が出れば、嬉しくないと言えば嘘になると思います。その逆の場合は悔しいと思います。教室大会後の感想文でも、「賞を取れなくて悔しかった」と書いている皆さんは多いです。

 しかし、賞をとった人だけが立派なのではありません実際、皆さんとても差は小さく、毎年審査にはとても苦労しています。一週間後にまたコンテストを行っていれば、結果は変わっている可能性は十分にあります。

 長い目で見れば、賞をとったことが必ずしも「良い結果」と言うことは出来ません。悔しい想いをした皆さんは、その気持を大切にして下さい。そして、これからどうすれば良いか考えて下さい。「悔しい想いは明日のため」です。その気持が未来の皆さん未来の皆さんに力を与えてくれます。

2つ目。

相手に「伝える」ために大切なこと。

 スピーチコンテストは、様々な目的で行っています。大きな目的の1つは、英語力を高めるためです。表現力も大切です。しかし、それだけでは自分の言うことが聞いている人の心には響かないと思います。それらは表面的なことです。

 かつて「全国ジュニア英語スピーチコンテスト」全国大会の講評で、審査員の先生が仰っていたお言葉をご紹介します。

 「どんなに素晴らしい発音であっても、英語が完璧であっても、それを伝える人の感性、メッセージ、そこに何かがないと、やはり人には訴えないものだと思います。それから、一番小さな社会である家族の人と言葉を交わしてください。それが結局は、皆さんが大きくなって世界に向かっていく時に、言葉、メッセージを発せられるようになっていくのです。」

3つ目。

その機会は「当たり前」ではない。

 毎年のスピーチコンテスト教室大会で

「与えられた機会に感謝する気持ちを忘れないで

「その機会を当たり前とは思わないで

と伝えています。

 そして、この何年間か、こんなことも伝えてきました。

 『“明日がある。”とは幸せなことです。

も、ひょっとしたら、“明日はないかもしれない。”

ということも、頭の隅に入れておいて下さいね。』

 今年の2月末、それまでの日常が突然止まってしまいました。学校の休校が始まるなど、新型コロナの影響が顕著になってきた頃です。未だに日本のみならず、世界中で多くのイベントが中止になるなど、様々な分野で影響があります。

 教室も例外ではありません。3月の初め、東郷町民会館ホールを予約した時、9月のスピコン教室大会をホールで実施することが出来ると信じていました。実は、会場の予約は抽選に当選するという前提があります。せっかくホールの予約が出来たのに、とても残念でした。

 ホールで実施することが非常にハードルが高く、貴重な機会であることを心から実感しました。

 来年は、ホールで実施することが出来ることを願いつつ、教室で実施した今年の経験が、皆さんにとっても教室にとっても、これからの宝物になることを願っています。

皆さん きっと「明日はあります」しかし、「また今度はないかもしれない」ということも頭に入れておきましょう。そして、その機会を当たり前とは思わずに、その瞬間を大切にしましょう

 

<追伸その1>
スピーチコンテスト教室大会出場者の感想は、教室HP以下の部分クリック
後日掲載予定→ http://llnisshin.com/

<追伸その2>
その他関連事項は以下をクリック

「2020スピーチコンテスト教室大会が終わりました」
https://blog.goo.ne.jp/stepworld-llnisshin/e/136b2c661f7190aac2c0f7c4010f9c37

「特別なスピーチコンテスト」
https://blog.goo.ne.jp/mizuno-katsuya/e/403e339ea467161f7d717afa2a8a3f50

「2020スピーチコンテスト教室大会の出場者決定」
https://blog.goo.ne.jp/stepworld-llnisshin/e/f635def362d2bafea12e1d3a8612a5b6

「スピーチコンテストの目的」
https://blog.goo.ne.jp/stepworld-llnisshin/e/f43d81ed61fc48e23d75e985dfaee6eb

「明日がある」vs.「明日はない」
https://blog.goo.ne.jp/mizuno-katsuya/e/935e7e35662645cf3e9fb4913842f119


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