サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

風力発電投資セミナーへの参加

2017-08-05 21:24:32 | 資産運用

今日は、風力発電投資セミナーに参加してきました。

結論:風力発電投資は、ハイリスク・ミドルリターンである!

【概要】

風力発電の売電単価は現在kWhあたり55円であり、利回りはおおよそ12%程度である。システム容量は、区画当たり12kW程度。3500万円~4000万円ぐらいの価格帯。

2016年までは大型風車が多かったが、最近になって小型風車が増えている。2016年9月時点で設備認定数は1790件だったのが、2017年3月では4000件にまで増えている。

弊社では、4000件のうち、961件の設備認定IDを抑えている。

また、風力発電でも太陽光と同様に出力抑制が行われる可能性があるが、実際には小型風力発電がその対象となる可能性は低い。

小型風車のメーカーは主に、エグザラス、ウィンパワー、ソリッドウィンドパワー、C&F20の4社。今回は、C&F20の製品を紹介する。特徴は、ピッチコントロールで安定した出力が可能であること。自動で1分間で85回転に制御する。少ない風の時から安定して発電量が期待できる。国内事例は現在100基弱。遠隔監視システムもある。

【リスク】

リスクは主に以下の5つ。

  • 発電シミュレーションと実際との乖離
  • 故障リスク
  • 自然災害リスク
  • 近隣への騒音トラブルリスク
  • 融資審査の却下

この中でも、最も大きなリスクは発電シミュレーションである。現在、MASCOTと呼ばれるシステムで風速を予測し、年間の発電量予測を行っている。しかし、実測値との比較の事例はほとんどない。さらに、年間平均風速も年によって1-2割程度変わる。発電量は風速の3乗に比例するため、風速の少しの違いでも発電量が大きく変わってくる。

実際、竜飛ウィンドパークと呼ばれる風力発電システムでは、似た場所に設置されていても、その発電量には2~3倍もの開きがあった。

融資については、ジャックスで4000万円までフルローンを組める可能性あり。その条件としては、年収600万円以上かつ風力発電の売上債権を担保設定することが必要。もし、売上債権を担保設定しない場合には年収1000万円以上とのこと。

 

以上が主な話でした。

太陽光の場合、NEDOの日射量データからある程度の正確さで年間発電量が予測できるが、年間平均風速は周辺の地形によって大きく影響を受けることになります。公開されている年間平均風速はあるものの、細かな地形の影響までは考慮されておらず、現状ではMASCOTと呼ばれるシステムで予測するしかないそう。設備認定を受けた土地は主に海岸に近い場所が多く、その場合には比較的正しい予測ができるのかもしれませんが、かなり不確定性が高いと感じました。

さらに、金額も太陽光よりも高く、太陽光と違って可動部分もあり、故障リスクが高いです。製品保証は10年間だけなので、それ以降に故障してしまった場合ローンだけが残るという可能性もあります。

このようなリスクとくらべて、リターンが表面利回り11%というのはやや低いと感じました。

年間平均風速が高い精度で予測できるようになり、風力発電システムももっと安くならないと、あまり魅力のある投資にはならない、というのが結論です。

 

 

 

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