サイエンス好きな男の日記

気が向いたときに、個人的なメモの感覚で書いているブログです。

問題解決力 - Where? と Why? の違い -

2007-09-30 10:50:33 | GMS
クリシンでは、問題解決力のステップとして
最初は Where? で問題を特定し、次に Why? で真の原因を探ることが必要と
言われます。

言い方を変えると「どこが悪いのか?」(Where?)、
次に「どうして悪いのか?」(Why?) を探る、というのですが、
この違いはわかりますか?

私は半日くらい悩みました。^^;


私の疑問は以下のようなものです。

Where? の例として「売上げが落ちているのはどこが悪いのか。」とすると、

・来店者数が減っているから
・来店者あたりの購入商品数が減っているから
・購入された商品の平均単価が少ないから

と分解できます。でも、これをWhy?の言い方にならって
「売上げが落ちているのはどうして悪いのか。」という表現としても
同じく

・来店者数が減っているから
・来店者あたりの購入商品数が減っているから
・購入された商品の平均単価が少ないから

と言えるわけです。

したがって、イシューの言い方は違っても、どちらも原因を突き詰めていくと
いう目的やそのためにMECEであることを意識して漏れがないように検討して
いく、という部分は同じなんです。
では、逆に何が両者で違うのか、何かもっと別に本質的な違いがあるはずだ。
それが何か最初わかりませんでした。


いろいろと考えた結果、どちらもやはり原因分析という意味では同じだが、
果たすべき役割が違う、という結果に至りました。

つまり、Where? では、何が問題であるかを区別できるステップであると。
問題を区別できる、とは、現状とあるべき姿とを客観的に比較することで、
どれが問題であり、どれが問題ではないのかを区別できる、ということです。
そして、本当の問題だけに絞り込むことによって、以降のステップでの
検討対象範囲を狭め、検討プロセスの効率を上げることができるのです。

一方、Why? では、絞り込まれた問題に対して、さらになぜ、なぜ、…を
繰り返すことで根本原因を探る、ということなんです。
クリシンのテキストでもWhy? の説明の例に相当するページを見ると、
各項目にすべて ? がついています。Where? の説明の例には ? がついて
いません。これは、Why? では問題が明確に絞り込むことができず、かなりの
推測も伴うことを暗に意味しているのではないかと思います。

また、Where? と Why? ではLTの構造も変わってきます。
Where?では比較的きれいな階層構造であるのに対して、Why? では問題に
対する原因が複雑に絡み合う(悪循環など)ことも多々あり、特に階層の
末端は相当複雑になってしまいます。
Why? の理想は、問題がすべてひとつの根本原因に行き着くことです。多少
その理想形をイメージすることで、余計な枝葉を落としやすくでき、
その結果、Why? の原因分析がやりやすくなったり、うまくいけば理想形として
きれいにまとまるかもしれません。

Where?とWhy?の違いは、このように、問題を絞り込める Where? と
複雑な因果関係を正しく抑えつつ根本原因を探る Why? である、といえます。

これがわかってテキストを読むと確かに同じようなことが書いてあるのですが、
ちょっとわかりづらい…。


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