mitakeつれづれなる抄

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バカな判決・イタリアで地震警告せずで研究者に実刑

2012年10月24日 | 思索と考え

 昨日の夜、ネット上の各ニュースで知りましたが、イタリアで2009年4月におきた、M6.3の地震で、事前に住民に警告を発せなかった「故殺」で研究者らが訴追され、その判決が10月23日、有罪で禁固7年の実刑判決が出されたとの事です。

 その地震というものは、2009年4月6日午前3時32分、ローマ北東約95kmの場所でM6.3、震源の深さ10kmの地震が発生し、震源地付近で激しい揺れにより、煉瓦や石造りの建物が崩壊して、309人の方が亡くなられたというもの。

 典型的な浅い直下型地震ですね。震源地付近では激しい揺れなものの、震源を離れると被害は急に少なくなります。

 この地震の前から小さな地震が起き、結果的にこれが前震だったわけですが、事前に住民に警告を発しなかった(怠った)として裁判が起こされ、研究者らに有罪判決が出たわけです。

 「そんな無茶な!」

 私の第一の感想。そして時間を置いて日本からも世界からも地震研究者から同様の声が出ています。

 結論から言って、現代の技術や知識では、地震は絶対に予知できません。この予知とは「いつ・どこで・どのくらいの規模」を知らせて初めて地震予知です。現在はトレンド(傾向)として地震発生の可能性は「予測」できますが、「予知」は絶対にできません。もし「いつ・どこで・どのくらいの規模」で地震予知をされたら、それは科学の論ではなく、全くの嘘か、或いは、何らかの例えば自然の神様から教えてもらったとか、非科学的な要素が入ってきます。

 地震は地球の表面の地殻活動の一つです。ですので、地球上表面と数十~百キロ深さまで、数百メートル間隔で事細かに地震計や歪計を置けば、或いは予知が可能かもしれません。しかし地球表面事細かでは、建物があったり大きな海洋だったりして、そんな事出来ません。

 なので、まともな研究者なら、地震予知は無理だろうと考えているはずです。日本では東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の記憶が新しく、また東海地震では政府あげての観測網がしかれています。しかし東北地方太平洋沖地震は見逃し、東海地震は想定モデル通りの地殻活動をしているとは限らず、果たして事前の設定どおりに地震が発生するのかどうか。

 それと、先ほど地震は地球表面の地殻活動と書きました。だからなのか、地面ばかりに目が行っててはダメです。よく地震雲があると言われていますが、この地震雲とされる雲は地球表面を越えた空気中の出来事なので、地殻とは関係なく非科学的な考えとされています。でも非科学的な出来事を非科学的と切ってしまう事こそ、とんでもない非科学的だと思います。

 御用学者であればあるほど、地震雲などを非科学的と断定し否定する傾向があります。人は、研究者なら特に、謙虚にならねばなりません。現代の人がもつ「知」は、その自然界森羅万象全てではありません。非科学的な地震雲も明確に科学的に否定できない以上、何らかの地殻現象を反映したものかもしれません。

 非科学的ついでに。地震など自然災害は、政情不安な社会に多いようにも感じます。自然災害によって政情不安になるのか、その逆なのか、それぞれ両方ありますけど、この政情不安定や人心の荒廃などの社会状況と自然災害とは、全く関係ないとは言えないと思います。


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