地下鉄の駅から地上にあがると
もう一度目覚める
コーヒーを買って
カップで両手のひらを温める
それだけでカフェインが効いた
耳は二つのドア
そこから
誰にも見られることのない
秘密の小部屋へ
恋したピアノ曲
忍ばせる
12月の赤色が近付くせいで
イチョウが行進する
黄色い文字で書かれたように見える
イチョウという名前
一本が脇へ脇へと
身体を分けていき
並木道になる
近付くと葉の
彩色の細やかさが映え
粒子でできた身体に見える
同じ姿なのに3ヶ月間で
身体は入れ替わっているという
その過程のように
毎朝道路に黄色い葉をこぼしていく
木々を見送り
音楽が終わる
目的地が迫っていた
もう一度目覚めて
なにかの記憶を失っている
音符ではなく
言葉を聞いていたような気がする
もう一度目覚める
コーヒーを買って
カップで両手のひらを温める
それだけでカフェインが効いた
耳は二つのドア
そこから
誰にも見られることのない
秘密の小部屋へ
恋したピアノ曲
忍ばせる
12月の赤色が近付くせいで
イチョウが行進する
黄色い文字で書かれたように見える
イチョウという名前
一本が脇へ脇へと
身体を分けていき
並木道になる
近付くと葉の
彩色の細やかさが映え
粒子でできた身体に見える
同じ姿なのに3ヶ月間で
身体は入れ替わっているという
その過程のように
毎朝道路に黄色い葉をこぼしていく
木々を見送り
音楽が終わる
目的地が迫っていた
もう一度目覚めて
なにかの記憶を失っている
音符ではなく
言葉を聞いていたような気がする