大遠足
江戸時代に加藤枝直 ( えなお ) という歌人があり
二人の子のために いろいろと教訓の歌を遺しています。
そのひとつ ・・・
愚かさの親に似よとは思はねど
教えおかるる子の行方かな
・・・ こんな至らぬ親に似てほしいと思うわけではないが
やはり親心として 子の将来を考えると
自分なりに教えられることは教えておきたい。
そういう気持にかりたてられる ・・・
謙虚さと かつ 子を思う親の愛および責任感と
ともにゆたかにあふれていて まことにいい歌ですね。
親たるもの みなこんな心で 子に対するべきではないでしょうか。
当節は 親の自信喪失の時代だそうで ・・・
「 愚かさの親に似よとは思わないから
教えることはあまりしないでおく 」 という人が少なくないそうな。
こういうのは ・・・ 謙虚ではありません。
・・・ 卑怯 怠慢というものです。
・・・ 人の道にそむくことです。