散歩
氣のことを知り、陰陽のバランスが健康に欠かせないことがわかってくると、和食が見事なバランス感覚で構成されていることに改めて驚きます。
たとえば、日本人の食への思いは、「料理」という字にも表現されています。
料理の「料」は「米を升(ます)で計ることを意味し、「理」は「宇宙の理(ことわり)」を示しています。
最も陰陽の気のバランスのとれている米を中心として、陰陽のバランスを考えながら惣菜を加えれば ・・・ 健康でいられることを、料理の二文字で教えてくれているのです。
さらに、日本の主食の「米」の字を調べてみると ・・・
「米」はヒコの「コ」とヒメの「メ」からきた言葉だといわれていますが ・・・ ご存知のように、ヒコは男、ヒメは女のことですね。
また、ヒコとヒメが結ばれて(ムスビ)できた男の子を、ムスビのムスとヒコのコでムスコ、女の子はムスビのムスとヒメのメでムスメと呼ばれるようになりました。
・・・ とても興味深いものです。
このように考えていくと、やはり日本人と米は切り離せないことがわかります。
また、コメは陰陽のエネルギーの象徴にもなっています。
陰陽では、男性は天から地へ向かってくる陽の氣(エネルギー)、女性は地から天へ向かう陰の氣(エネルギー)に対応しています。
コ(男性)は陽、メ(女性)は陰なのです。
このように、日本人の食事は、単純な栄養としてだけではなく、自然界や宇宙と命との関係にまで踏み込んで考えられたものといえますね。
そんなわけで、日本人が男女とも長寿世界一を誇っているのも ・・・ ある意味で当然かもしれません。