ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

これはおかしいよ熊森協会1 てんでだめな熊森顧問

2009-12-29 12:54:45 | 熊森
 年末から年始にかけてやると言っていた熊森批判シリーズを始めたいと思います。今回は批判の比重を外来生物から獣害その他へ移していくつもりです。
では批判シリーズ第1回です。今回は熊森の顧問の一人である門崎允昭氏について批判していきます。

かつて北海道には生息してなかったアライグマについて考える<外来種(アライグマProcyon lotor)への対応について>の私の見解

>(Ⅰ)「北海道固有の自然を子々孫々に引き継ぐべき」
その主旨からも、外来種は野生化させない対応が必須。
(Ⅱ)野生動物は殺さない。個体の生命は一度限り故、自然死するまで、その存在を尊重する。
>(Ⅱ)の達成には、事前の手立てである前項①の厳守が必須。
そして、外来種でやむをえず野生化した哺乳類は、去勢・不妊術をし、放逐[ホウチク]する。

なぜに放逐しなければならないかが意味不明です。おそらくウリミバエからヒントを得ているのでしょうが、世代交代にかかる時間が長い生物においては交代する間に他の生物にかかる影響が無視できませんから実質使えません。過去にブラックバスでそういった話がありましたが、上記の理由で不可となりました(世代交代を待つ間にも在来生物が食われるから)。この時点でどの外来生物による被害の何が問題であるかきちんと把握しているかどうか疑わしいです。続いてあと出しじゃんけんなら幾らでも言えることについて。

>恵庭市役所の話では(門崎が聞く)、「恵庭市盤尻で、1979年から、アライグマが野生化し始めた」と言う。この時点で、捕獲を始め、全道的な対応を始めていれば、全道的な野生化は防げたはずである。
(中略)
局今日の全道的な本種の野生化の状況を招いた原因は、”対応が遅すぎた”と言うことである。
これは、対策会議のメンバーとなった研究者の無知な対応に第1の責任があると、私は言いたい。

はっきり言いましょう。被害の全貌も定かではなくましてや外来生物問題が広く認知される以前の状態でどうやって対策に移るべきと行政や市民を説得できるのですか?まだ予防原則という言葉すら広まっていなかった時代にどうすれば予算や人員を確保できたのでしょう。アライグマは侵入の初期段階での防除に失敗しました。だからこそ第2、第3のアライグマを生み出さないために予防原則や外来生物問題を周知させていった現場の方々の努力があり、そのおかげで今は過去よりはましな対策がとれるようになってきたんですよ。あのときこうすればよかったなんて小学生でも言えることをわざわざ言って何になるのでしょう。逆に質問しますがあなたはこの時なんらかの行動を起こしていたのですか?たとえばアライグマの個体数調査をしたり、農業被害の調査をし、論文にして発表したということです。ただ、結論から言うとこのとき門崎允昭氏はアライグマについてほとんど何もしていなかったようです。サイニィで「門崎允昭 アライグマ」で検索しても論文がヒットしませんでした。

あなた程度の人間がよく研究職につけましたね。