たまたま見つけてしまいました。以下は引用と軽い突っ込み。
「動的平衡」発想のもとはチョウの飼育~福岡伸一さん編(2)
(引用はじめ)
本当のチョウは非常に自分の食べるものを禁欲的にかたくなに守っていて、アゲハチョウの中でも、ナミアゲハだったらミカンとかカラタチとかサンショウしか食べないし、キアゲハだったらパセリとかニンジンしか食べないし、アオスジアゲハだったらクスノキしか食べない。どんなにおなかがすいているはずでも、ナミアゲハやアオスジアゲハにパセリを与えても食べないで死んでしまう。私がチョウの飼育を通して最初に学んだのは、生物の食性に関する厳しさというものでした」
福岡さんは笑顔を絶やさずに話を続ける。「食べ物を限定するということは、ある限られた資源をめぐって、ほかの種と無益な争いを起こさないように棲み分けているということです。昆虫少年だった私は知らず知らずにそれらを目の当たりにして、いつしか動的平衡という考えを持つに至るきっかけになったと思うのです
(引用終わり)
食われる側である植物の防衛戦略についての考察がまるでないんですが・・・・・・。カラタチやサンショウが刺を発達させているのはどうしてですか?あと、クスノキって昔は防虫剤の原料でしたよね。こういう初歩的なことを指摘してくれる人が周りにいないんでしょうか?
ついでにニッチについても。
生物はみな優劣なく循環する~福岡伸一さん編(4)
(引用はじめ)
福岡ハカセがいうニッチとは凹(くぼ)みをイメージしたもので、生物が凹みにうまくはまって、棲み分けていることを指している。
(引用終わり)
結局今西の呪縛から逃れる気がないのかなぁ。たぶん外来生物問題とかの個別事例に詳しくないからこういうことが言えるんだろうなぁ。
保全についても言っています。こちらはそれなりに重要かつおもしろい。
(引用はじめ)
「ある種が消え、ある種が出てくるというのはある意味では生命進化の必然なので、絶滅しそうな種をどうしても救わなければならない、というふうには私は思わないんですよ。それが必要な局面はもちろんあると思いますけれども、それだけが生物多様性の保全ということにはならない。要は、絶滅危惧種をとにかく救わなければならないということばかりに目を奪われると、生物多様性の本当の大切さを見失ってしまう。微生物だって、トキだって、アオスジアゲハだって、パンダだって、地球上の物質循環のプレーヤーとして活動しているという意味では優劣はない。種としてみれば、等価と言えるでしょう」。
(引用終わり)
まあ分類学的には等価値ともいえるかもしれませんね。ただ、プレイヤーにも上手い下手があるように生態系にもキーストーン種というものがいまして。そのキーストーン種が消えると雪崩をうったように生態系が崩壊するんで保全ではキーストーン種の発見と保全が優先されますね。安直に等価というのはそういう生態系内での役割を無視することになるのであまりいいとは言えませんね。そこらへんの視点が欠けているのが残念。大筋はいいんですけどね。
このシリーズを読んでみて安易な発言が多いと感じました。入門書を2,3冊読んでくれればこうならないと思いますが、どうしてこうなった。
この人は素で間違えているのか自論のためにわざと間違えているのかいまいちまだわからないですね。
「動的平衡」発想のもとはチョウの飼育~福岡伸一さん編(2)
(引用はじめ)
本当のチョウは非常に自分の食べるものを禁欲的にかたくなに守っていて、アゲハチョウの中でも、ナミアゲハだったらミカンとかカラタチとかサンショウしか食べないし、キアゲハだったらパセリとかニンジンしか食べないし、アオスジアゲハだったらクスノキしか食べない。どんなにおなかがすいているはずでも、ナミアゲハやアオスジアゲハにパセリを与えても食べないで死んでしまう。私がチョウの飼育を通して最初に学んだのは、生物の食性に関する厳しさというものでした」
福岡さんは笑顔を絶やさずに話を続ける。「食べ物を限定するということは、ある限られた資源をめぐって、ほかの種と無益な争いを起こさないように棲み分けているということです。昆虫少年だった私は知らず知らずにそれらを目の当たりにして、いつしか動的平衡という考えを持つに至るきっかけになったと思うのです
(引用終わり)
食われる側である植物の防衛戦略についての考察がまるでないんですが・・・・・・。カラタチやサンショウが刺を発達させているのはどうしてですか?あと、クスノキって昔は防虫剤の原料でしたよね。こういう初歩的なことを指摘してくれる人が周りにいないんでしょうか?
ついでにニッチについても。
生物はみな優劣なく循環する~福岡伸一さん編(4)
(引用はじめ)
福岡ハカセがいうニッチとは凹(くぼ)みをイメージしたもので、生物が凹みにうまくはまって、棲み分けていることを指している。
(引用終わり)
結局今西の呪縛から逃れる気がないのかなぁ。たぶん外来生物問題とかの個別事例に詳しくないからこういうことが言えるんだろうなぁ。
保全についても言っています。こちらはそれなりに重要かつおもしろい。
(引用はじめ)
「ある種が消え、ある種が出てくるというのはある意味では生命進化の必然なので、絶滅しそうな種をどうしても救わなければならない、というふうには私は思わないんですよ。それが必要な局面はもちろんあると思いますけれども、それだけが生物多様性の保全ということにはならない。要は、絶滅危惧種をとにかく救わなければならないということばかりに目を奪われると、生物多様性の本当の大切さを見失ってしまう。微生物だって、トキだって、アオスジアゲハだって、パンダだって、地球上の物質循環のプレーヤーとして活動しているという意味では優劣はない。種としてみれば、等価と言えるでしょう」。
(引用終わり)
まあ分類学的には等価値ともいえるかもしれませんね。ただ、プレイヤーにも上手い下手があるように生態系にもキーストーン種というものがいまして。そのキーストーン種が消えると雪崩をうったように生態系が崩壊するんで保全ではキーストーン種の発見と保全が優先されますね。安直に等価というのはそういう生態系内での役割を無視することになるのであまりいいとは言えませんね。そこらへんの視点が欠けているのが残念。大筋はいいんですけどね。
このシリーズを読んでみて安易な発言が多いと感じました。入門書を2,3冊読んでくれればこうならないと思いますが、どうしてこうなった。
この人は素で間違えているのか自論のためにわざと間違えているのかいまいちまだわからないですね。