ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

菊池先生、環境教育を馬鹿にしないでください

2012-10-12 09:49:33 | 保全生態学
 もう1月近く前の事ですがいまだに納得がいかないので書いておきます。
最初に言っておきますと僕は現段階でアサザ基金周りの揉め事は様子見状態ですしここでアサザ基金の是非を論ずる気はありません。コメントするならそこを理解してからどうぞ。

@kikumaco
子どもの環境教育は調査に限定すべきで、環境を変えようとするのはよくないね “@lets_skeptic: "「自然再生事業には原則として子供達を参加させてはならない」と提案"、自然再生関連は難しい。 http://htn.to/MmnWRo


リンク先でニセ科学を引き合いに構ってもらえてさぞやご満悦でしょう。だがな。貴様は俺を怒らせた。以下からは若干時系列が前後する発言もありますが話をあちこちに飛ばさないために関連性重視でまとめてあります。

@invasivespeacie
@kikumaco 環境を変えるとは具体的にどこまで想定しておられます?その理屈だと小中学生が希少魚を飼育することで環境について考えるもダメという話になりませんか?淡水魚保全だと多くの事例があるのですが。

実例を一つ上げるなら「シナイモツゴ郷の会」の例があります。ここでは保全兼環境教育の一環として小学校等にシナイモツゴという希少魚の繁殖飼育をしてもらっています。僕が関わった件でも小中学校で希少魚を飼育してもらうことで環境への理解を深めてもらおうという例があります。これらは保全生態学における保存(生息域外保全)にあたる例で専門家の監督のもと行われています。保存の必要性については教科書にも載っており実際の方法にしても僕たちは慎重に考えて妥当性の高い方法をとっていました。そんなところに「調査に限定すべき」などと言われても困ります。できることが大幅に制限され保全も教育も共倒れです。

@kikumaco
@invasivespeacie 端的には、「有効性が科学的に検証されていること」が最低限の必要条件だと思います

@invasivespeacie
@kikumaco 端的すぎますのでもう少し具体的にお願いできますでしょうか?それとあなたのべき論では学校などで繁殖させることもダメになりはしないかということはどうお考えですか?

@kikumaco
@invasivespeacie 端的には、「有効性が科学的に検証されていること」が最低限の必要条件だと思います

@invasivespeacie
@kikumaco それと、科学的にダメな保全事業があったとして、まずは「大人がそれを見抜いて関わらせないこと」が重要ではありませんか?そこを飛ばして調査に限定すべきなどと言われても大人の怠慢を子供を盾にしているなとしか。

@kikumaco
僕は大人が悪いという話しかしていません。子どもは犠牲者 @invasivespeacie

@invasivespeacie
@kikumaco なるほど。では見抜いたうえでなお、調査にしか関わらせるべきでないという見解をお持ちという解釈でよろしいでしょうか?それだと実際の保全事例とそぐわないことが多々あるというのが僕の見解ですが。

@kikumaco
@invasivespeacie いや、ケースバイケースですよ。エビデンスがあって、科学的に検証されてるなら、かまわないです

@invasivespeacie
@kikumaco ケースバイケースはいいですがそれだと「調査に限定すべき」との整合性はどのように取れるのですか?一般論に逃げないでいただきたい。

@invasivespeacie
@kikumaco エビデンスもケースバイケースも最初はおっしゃっていませんでしたよね?ただ「環境教育は調査に限定すべき」と。どうして今になって条件を付けたすのですか?

@invasivespeacie
@kikumaco 少し、こちらの説明が悪かったようですね。保全の実例として小学校などで系統保存しているケースがいくつもあります。貴方のべき論ではそれらはしてはならないことになりませんか?というのが一点。(続く
@invasivespeacie
@kikumaco 続き)2点目は環境を変えるとは具体的にどのような事例を想定してらっしゃるのか。EM撒くのはともかくあなたの中での環境を変えるとは何がどこまで含まれるのかお聞きしたかったわけです。それ次第でこちらの落としどころも変わりますので。

@invasivespeacie
@kikumaco ご質問にお答えいただけないようで残念です。あなたの口から現場軽視の言葉が出てくるとは思いませんでした。

@kikumaco
@invasivespeacie 現場軽視というか、エビデンスが最大限重要としか言いようがないと思いますが

@invasivespeacie
@kikumaco どうあってもお答えいただけないのですか?論点をずらして欲しくないのですが

@invasivespeacie
@kikumaco エビデンスの話などこちらはしていませんし、貴方の言うべき論に対して事例を出してそれは現実にそぐわないのではないですか?と聞いているわけですが。

@invasivespeacie
@kikumaco で、最初の方でした質問2点についてはお答えいただくことができないのですか?具体的にどこまでお考えかご意見を拝聴したいのですが。


エビデンスが大事だとここで言いだすなら最初の発言と整合性がなくなります。エビデンスがある事例すら菊池氏の発言に従えばよくないということなのですから。ケースバイケースと嘯くならそもそも「調査に限定すべき」理由がありませんから論理矛盾です。そもそも最初はエビデンスやケースバイケースなんて一言も言ってないわけで議論で悪手とされるアドホックな言い訳ですよねこれ。
菊池氏の失点を3行でまとめると
主語が不明瞭
現実を見ない
面子に拘泥しすぎ


kikumaco
.@invasivespeacie エビデンスの話ではないと言われると取り付く島も興味もないですが、何かを植えるのであれ放流するのであれ投入するのであれ、少なくともそれが害にならないことくらいは確認してからでないと授業に取り入れるのはまずいと思います。校内に留まるならいいですが

取りつく島がないのはいったいどちらでしょう?こちらは再三「具体的に何をどう考えているのか」聞いているのに菊池氏は話をそらして回答しないのですから。ちなみにあなたが言うことくらい保全現場の人間は理解して行動しています。そんな新聞で知った程度の知ったかぶりを披露する必要性は全くない。むしろご自身が新聞やネットの表層で知った程度で「調査に限定すべき」などと傲慢にも言っていた無知さが際立つだけですが?
「~すべき」と他者に指図するなら最低限、現場で何が起こっているか把握しなくては意味がない。その重みもわからない人間がべき論を使ってもけがをするだけです。
何も知りもしない人間がドヤ顔したいときにべき論って便利ですね。

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6 コメント

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Unknown (matirda)
2012-10-13 14:49:20
本文記事を拝見しまして、これは、
「いやー、ちょっと某氏とやり取りしたけど、話が噛み合わなかったわ。
前提が違っててねえ。まずそっから話さない事にはスタートしないわな」
という愚痴レベルにみえます。
専門家の方は専門外の人にする説明が下手。それを悪戦苦闘してるのが今の状態で。
あらゆる分野に通じたオールマイティな人は理想ですが、研究一筋で世間ズレしててもいい。研究者だけど渉外がうまい人もいる。説明が上手く教師に向いている人もいる。
まあ、どの分野にも一定数の困ったちゃんがいるのは止むを得ないか。人間だし。
環境保全の分野は、全てのヒトがいいヒトですか?(あなたに対してケンカを売ってるのではないと思いますよ)

まず専門書を読め。オレと話をするのはそれからだ。というのは対話を回避しちゃってるような。もちろん話すに値しないヒトは一杯いますから、どこで切るかは本人次第です。
逆に、どこで切られるかは相手次第になるかなあ。相手と面識があれば人となりも分かるでしょうけど。


私事ですが、小学校の時、熱心な理科の先生がクラブを作って、近所に生息していた希少な淡水魚を飼育・観察させてました。ただ、異動がある職場なので、転勤になったらどうするんだろうと思ってました。
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何を伝えたいんですか? (梨(管理人))
2012-10-13 23:41:48
matirdaさん
何を言いたいのかとはあえて問いません。
前提が合わない?説明が下手?環境保全の分野がいい人ばかりでない?
はぁ、それがなにか。いくらそんな言葉を並べようと菊池氏が現実を見ていない事実は小揺るぎもしません。菊池氏を擁護したいのなら無価値で逆効果きわまりない。貴方のように文もろくに読めず論点をそらす人間に擁護される菊池氏がお山の大将のようで哀れですね。
返信する
壷を買わされないように気を付けたほうがいいですよ (C-D)
2012-10-13 23:48:53
コメントを拝見しまして、突っ込みどころが満載なんですが、

>愚痴レベルにみえます。

仮にそれがmatirdaさんが言う通り「愚痴」だとしたら、その「愚痴」に対して、「いや、俺はこう思う」とか言うことに、何の意味があるのでしょう?

それとも、梨さんが自分のブログに自分の「愚痴」を書くと、matirdaさんやmatirdaさんが守りたいものにとって、何か不都合があるのでしょうか?

>専門家の方は専門外の人にする説明が下手。

このログを読む限り、「説明が下手」とか「渉外がうまい」とかいうパーソナルな部分以前の事実認識の問題だと思いますがね。

>環境保全の分野は、全てのヒトがいいヒトですか?

馬鹿馬鹿しい愚問です。
では、「いいヒト」じゃなければ必ず間違っていて、「いいヒト」は常に正しいとでも?

>人となりも分かるでしょうけど。

「人となり」が分かっていれば、どうだというのです?「人となり」と事実は何の関係もないですよ。

>転勤になったらどうするんだろう

その場合は、ちゃんと引き継げばいいだけです。
先生が転勤するから、クラブ活動ができないなんて言い出したら、殆どのクラブは成立しません。
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いっちょ噛みしてみた (C-D)
2012-10-13 23:57:28
あぁ、カブってしまいました。
それと、水道記念館のあれは「パブコメ」じゃなくて電子署名ですので・・・・・。
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失敬 (梨(管理人))
2012-10-14 00:12:03
C-Dさん
ああ、そうでした。パブコメではなく署名ですね。勘違い失礼しました。
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Unknown (名無し)
2012-10-16 01:30:44
1)@invasivespeacieの論旨が不明。
「小学生が希少種を飼育するのも駄目だというのか?」が主張だとすれば、議論の筋を読み違っていると思う(次項を参照)


2)最初の、「@kikumaco 子どもの環境教育は調査に限定すべきで(以下略)」は、「 http://htn.to/MmnWRo 」の以下の部分を言い換えただけだと思うが、言葉足らずなので誤解を招いている。ただし、リンクがついているので、読んでから反論なり、言葉足らずに上っ面だけ理解してる人だなと思うなり、すればいい。

「自然再生事業は順応的管理を原則とするなど、不確実な仮定のもとに進められている。そのような不確実なことを初等教育で教えて、後で間違っていたことが分かっても、子供達に修正を伝える手段はないことから、自然再生事業には原則として子供達を参加させてはならない」

3)以下、個人的な考え。
生態学は(保全生態学を含めて)まだまだ無力と思う。
理想的には、電気回路の設計におけるオームの法則のように、生態学の製菓によって(当然膨大だが)条件群を入力すれば生態系の挙動が予測できるように、将来はなるべき。
しかし現状では出来ない、従って、ちょっとやっては見直し、ちょっとやっては見直し、の繰り返し(つまり順応的管理)をするしかないだろう。
その過程では、間違う可能性もあるだろう。
しかし、間違った場合、大人は理解できるが子供には理解が難しいだろうから、「順応的管理を伴う自然再生には子供を参加させない」という原則は妥当ではないだろうか。
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