ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

お家で始める簡単燻製

2011-01-29 22:56:01 | 料理
 みなさん、燻製って買うものだと思ってませんか?煙が出るし、庭もないし・・・うちでは作れないと思っている方いません?ところがどっこい。燻製って簡単にできる物なんです。
はじめに下処理のいらない簡単な燻製を作ってみましょう。
材料
ピーナッツ

作り方
ピーナッツをザルに入れて、スモークチップを入れた鍋の中に入れる。

中火にかけ、煙が充満してきたら火から外し、分厚い鍋敷きの上におく。
その上からダンボールをすっぽりかぶせて30分放置。
30分経つと煙もなくなっていますから、ピーナッツを取り出してください。

これが出来上がりです。中央にドーンとあるのは鳥の燻製ですね。

ナッツの燻製はウイスキーとよく合います。

ナッツで基本的な手順を覚えたら次はちょっと本格的なものに挑戦してみましょう。

スモークジャーキーの作り方
材料
牛肉の塊 300g(赤身がいいです)
醤油 50ml
酒(白ワインなどでも可) 75ml
砂糖 大匙1
コショウ 適量、好みで

作り方
牛肉を1~2cm幅に切ります。
調味料に漬け込んで少しもみます。
冷蔵庫に一晩置き、1~2日間ほど乾かします。
外で出来るのがベストですが、出来なければ、冷蔵庫の中でラップをせずに放置しておくだけでも乾きます。
乾いた状態です。黒々してますね。


これをピーナッツと同じ手順で燻します。ちなみに管理人がいつも燻製につかうチップの量はこれくらい↓

できたらジップロックの中に入れておくと長持ちします。

というわけで、簡単燻製講座?でした。

日本オオカミ協会の奇妙な論理2

2011-01-27 22:44:41 | 再導入
 日本オオカミ協会(以下オオカミ協会)の杜撰な認識についての指摘も、これで一端終わりとします。はっきり言ってオオカミ協会の外来生物に対する認識も酷いの一言に尽きます。

環境省のオオカミ復活否定コメントへの批評②


以下引用

環境省の外来生物法のページです。
http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/index.html
特定外来生物にも未判定外来生物にも、オオカミの名はありません。外来生物ではないと判断されているということですね。
朝日新聞への環境省のコメントは、この自ら指定した外来生物法を無視されているようです。

引用終わり

・・・・・・何を言っているのか心底わからないです。法で規制されてないから外来生物で無いとか・・・。現実では、日本国内で生息する生物を動かすことで生じる国内外来生物問題というものもあって、対応に苦慮しているんですが、そんなことすら知らないようで。アユの種苗放流で琵琶湖産の魚類が全国に拡散したとか、調べればすぐに見つかるんですがね。人前で言ったら静まりかえるか笑われるかどちらかでしょう。
結局のところ、あがってもいない足を持ち上げて揚げ足取りをしているにすぎません。この程度で得意がるとかあわれ過ぎて言葉も(ry
ニホンオオカミが固有種であろうが無かろうが、海外産の個体を用いる以上、今の日本でオオカミは外来生物です。なぜなら、その地域に生息していない個体群を人間活動により持ち込んでいるからです。揚げ足を取ろうとする前に「外来種ハンドブック」くらい読むことをお勧めします。

日本オオカミ協会の奇妙な論理

2011-01-24 21:21:02 | 再導入
 どうも、日本オオカミ協会(以下オオカミ協会)のほうのブログでキーストーン種について訂正記事が出たようです。読んだんですが、・・・・・・前より酷くなってない?今回は展開の都合上、最後にリンクを貼ります。
まずは、キーストーン種の定義認識について。
以下引用
改めて今の学会内での定義を専門家に聞いてみました。どうやら違っているようです。もっと広くなっていました。
引用終わり
うん、酷いですね。たとえば、僕が前回出した「保全生態学入門」の初版出版は1996年。10年以上前です。もっと広くなっていたって知識のアップデート何年前で止まってるんですか(汗。このほかにもキーストーンのもともとの状態(石組みの橋を支える要で、もとは建築用語)をついこの前まで知らず、漬物石やピンのようなものとしてしばらく前までとらえていたとか・・・。一体あなたはこれまで何を読んできたんでしょうか?
そして出てきた弩級の論理展開。
      あれを見る前に言っておくッ!
      おれは今やつの論理をほんのちょっぴりだが体験した
     い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……
        
        あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
       
        『やつはシカをキーストーンでない
         と言っていると思ったらいつのまにか
            キーストーンだと論証していた』
      
      な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
      おれも何を言われたのかわからなかった…
      頭がどうにかなりそうだった…    
      
      池田清彦だとか武田邦彦だとか
     そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
     もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

以下引用
そこから定義が拡大して、先に書いた教科書的な定義「その存在が他の多くの生物種(=生物群集)や生態系(生物群集+環境条件)に広く影響を及ぼすような生物種」ということになるわけです
が、専門家でない身としては、どうもしっくりきませんね。
特に「シカがキーストーン種」という表現は、納得できません。この元々の「キーストーン」という建築のイメージを知ってしまうと。
引用終わり

こんなことを言っておきながら、

以下引用
たとえばその動物がいなくなったらどうなるか、ということを考えれば、
○オオカミがいなくなる⇒シカの増加を抑えるものがいなくなり、生態系崩壊
○シカがいなくなる⇒植物を抑えていたものがいなくなり、植物繁茂?生物多様性増加
結果はまったく逆ではないですか。
引用終わり

いや・・・、それは裏を返せばそれだけシカそのものが植生に与える影響が強いってことでしょうが。なに、逆説的な論証をしてるんですか?

オオカミ協会の見解と裏腹に、海外ではシカをキーストーン種とする見方もそれなりにあるようです。グーグルで「deer keystone」とと検索するとdeer as keystoneといった内容の論文がすぐに見つかります。彼らは海外のことを調べていることをブログで誇らしげに語っていますが、その実、何も調べていないのではないかという疑問が浮かびます。
というか、やっぱり栄養段階の頂点の捕食者以外認める気がないんじゃぁ・・・。シカに納得できないとなるといわんやゾウやビーバーをやですよね。
しかし、まぁずいぶんと酷い認識の人間に公式ブログを任せたものです。オオカミ協会の程度が知れます。

問題の記事「キーストーン種について

・・・何でポルナレフのAAがないかって?エラーで貼れなかったんだよ(´・ω・`)

そんなドングリ運びで大丈夫なわけあるか2 愛熊無罪で済む話ではない

2011-01-21 23:13:49 | 熊森
 この記事を持ちまして、今回の熊森批判シリーズは終了したいと思います。思い起こせば10月の宇多田発言からこっち熊森関係にかかりきりでした。魚の外来生物が本業の人間が何で畑違いなこんなことをやっているのかと自問自答したことも数知れずです。まだ、まとめるべきことや実力不足で書ききれなかったことなど多くあります。まとめの方はおいおい出していくつもりです。では、長かった熊森批判に一旦幕を下ろしましょう。
 まずこれを読んでください。
どんぐり運びでご迷惑をかけた一部地元のみなさん ごめんなさい

以下引用
ここなら入る人もなさそうだから大丈夫だろうと判断して置いた場所が、地元の人が通ることもある場所だったりして、「こんなところに、クマを集めるな」と、お叱りを受けたこともありました。やはり、地元の学校などで取り組んでもらわないと、外から行った者には、置く場所の選定が難しいと思いました。ご迷惑をおかけしたみなさん、本当に申し訳ございませんでした。
引用終わり

これは「ごめんなさい」人類が作り出した知恵の一つ・・・で済むわけがありません。前にも言ったように、いたずらにクマと人の接触確率を上げているだけです。そのうえでこういうことも熊森はしますからね。

11/13 緊急 愛知県瀬戸市片草町での誤捕獲グマの前に来てください

いざ、捕殺をしなければならないとなったら人垣を作って座り込み。あからさまな妨害工作です。住民感情というものを考えているとは思えません。地域住民との合意形成をするのは保全において非常に重要です。きちんとやってるところはそういった合意形成を大事にします。そうしないと継続的な保全なんてできませんし、なにより野生動物と直に折り合いをつけなくてはならないのは地域住民の方々です。
これはもう、クマを使って人を殺したいんじゃないですか?善意とかで目こぼしできるレベルの話ではないですから。

一方で熊森関東支部は春にもドングリを運ぶそうです。
熊森 関東支部ブログ

以下引用
④ドングリを来年の春にもクマに食べてもらう。
 冬眠からクマが出てきたときにも食べられるように、保存しておいてまた撒く。撒く人に保存してもらうか各人が保存しておいて撒くときに送るかは考える。
引用終わり

これは餌やりとどう違うんでしょうね?一瞬、クマを使い中山間地から人を追いやる壮大な陰謀が頭に浮かびましたよ。情報開示できないやつらが専門家面をするな。とにかく、効果があるというなら論文として専門誌に出せ。そうでなければ非常にたちの悪い悪戯です。

日本オオカミ協会の生態系への杜撰な理解

2011-01-18 18:08:43 | 再導入
 大分県のほうでオオカミ再導入の話があがっているようで、最近のうちのコメントもそのせいでしょうか。今回は日本オオカミ協会(以下オオカミ協会)の生態学の知識についての話です。
まずはこれを見てください。

環境省のオオカミ復活否定コメントへの批評①

( ゜д゜)ポカ~ン

・・・・・・(゜A゜)ハァ!?
最初にこれを読んだ時の僕の感想です。生態学をまがりなりにも学ぶ身としては「ハァ!?」としかなりませんでした。あまりにも杜撰すぎるもので反論とよぶのもおこがましいくらいです。こんなことを堂々と言える生態学徒がいることがいまだに信じられないくらいです。ええ、今も頭の中がポルナレフ状態です。
 そんなことばかり言ってもしょうがないので批判に移りましょう。今回はキーストーン種について。
以下引用
①神奈川新聞は、「キーストーン種」をシカだと勘違いしているようです。つまり基本的な知識不足。キーストーン種とは、頂点捕食者のことを言います。この点は誰も異論がないと思います。
引用終わり
異議あり!キーストーン種というのはその生態系内の生物相互作用の要となる種であり、その有無が生態系の性質に大きな影響を与える種のことです。栄養段階で単純に決まっているわけではありません。

HPの方の書評でも同内容のことを言っています
以下引用
その二は、多様な生物によって組み立てられている構造物としての生態系は、要としての生物種を取り去ると崩壊するということ。石組みの頂点に置かれる要石(キーストーン)に譬えられる種とは、紛れもなく「生態系の頂点に立つ捕食者」のことである。注意しなければいけないのは、キーストーン種は「中間」捕食者ではなくて、あくまで「頂点」捕食者なのだ。
引用終わり

はっきり言ってこんなことを臆面もなく言いだす時点でお話にならないです。じゃあ、キーストーン種の例としてよくあげられるラッコやゾウ、ビーバーはどう解釈するんでしょう?ラッコはシャチなどに捕食される彼らの言うところの中間捕食者で、ゾウやビーバーに至っては捕食者ですらありません。
 ここで、保全生態学の代表的な教科書にはどうあるか見てみましょう。
文一総合出版の「保全生態学入門」のP64にはこうあります。
以下引用
キーストーン種は、その有無が生態系の性質に非常に大きな影響を及ぼす種である。生物群集における生物間相互作用の要をなす種であるともいえる。群集レベルでの分析がある程度進んだ生態系では、しばしばそのような種の存在が認識されている。ある種の自然あるいは半自然の草原生態系では、大型の草食動物がキーストーン種の役割を担っている。
引用終わり
このほかにもキーストーン種の例としてウサギが紹介されていたりします。
 
もうひとつ、文一総合出版からですが「保全生物学のすすめ 改訂版」P39からも引用します。
以下引用
生物群集内で、同じ生態学的特徴(ギルド)を持つ種や類似の種からなるグループが、その他の多くの種の生存を左右する重要な役割を果たしていることがあり、このような種やグループはキーストーン種(keystone speacies)と呼ばれる。
引用終わり
この本ではキーストーン種としてコウモリなどが紹介されています。意外に思われる方もいるかもしれませんが、砂漠の植物にとってオオコウモリがポリネーター(送粉者)として果たす役割は大きいのです。
このように、キーストーン種というのは最上位の捕食者に限らないことがお分かりいただけたと思います。いったい、オオカミ協会の人間は生態学の何を学んだというのでしょうか?キーストーン種というのは非常に重要な概念でこれを正しく把握していないというのは生物間相互作用に興味がない、地図も読めないのに山に入るようなものなのですが。





組織としての熊森 自浄作用は期待できるか?

2011-01-17 20:53:37 | 熊森
今回は、熊森に組織として自浄作用が期待できるか?という話です。1年前にカルトだと言っておいて何ですが、新規参入の人向けということで。
まず、熊森は自分たちへの批判に対してこのような方針を打ち出しています。

憎しみや対立からは何も生まれない まして、匿名で誹謗中傷など、犯罪です

あえて何も言いません。
そして、かれらが作った学会についてみてみましょう。

日本奥山保全・復元学会定款

以下引用
第13条 役員の選出は、次に定める通りとする。
1.会長、副会長は、理事会において互選により決め、総会の承認を得る。監事、事務局長、顧問は理事会が決め、会長が委嘱する。
2.会長は、本会を代表し、会務を統括し、理事会の議長を務める。
3.副会長は、会長を補佐し、会長の不在あるいは事故あるときはその職務を代行する。
4.理事は、理事会を構成し、本会の組織運営、総会へ提出する議題、定款の改廃などに関わる事項の審議を行う。
(理事の選出)
第14条 理事は、正会員のうち理事会が推薦し、総会で承認を得た者が就任する。
引用終わり

学会であっても、そもそも理事の誰かの目に留まらなければ、理事にすらなれないわけです。完璧に内輪の権威づけ用学会です。御用学者ならぬ御用学会。学会って内部でも意見が分かれることがありますが、ここではそれを未然に防いでいるわけですね。すばらしいなぁ(棒。熊森の方針に疑問があっても、それを反映させることが非常に難しいわけです。
駄目押しを出しておきましょうか。熊森のHPのトップにある「マスメディアのみなさんからの当協会取材受付条件」を見ると、熊森の言い分に沿ったものでなければ受け付けないとあります。自分たちに都合のいいことしか流してほしくないわけですね。
結論を言うと、熊森というのは上層部のおもちゃであるといってもよいでしょう。会員というのは政治家とコネを作るための数字であったり、ていのいい人足と言えます。個人的には自浄作用があるか?と問われれば無いよと答えます。

こういうことを書くと、信者を救い出せとかうるさい人がいるので言っておきます。僕は熊森の誤りを指摘する気はあっても、僕が直接、会員を脱会させようとかいう気はありません。うちの熊森記事は“熊森のことをよく知らない人、もしくは興味があるけどよくわからない人”向けで基本的に作っています。救いたいなら救いたい人がやればいいでしょう。僕は、これボランティアでやってるんでそこまでやる気はありません。


ようやく、それなりの記事が

2011-01-14 22:45:35 | 熊森
 先日、あまりにも頭を使わない記事を書いたことで毎日新聞を批判しましたが、昨日、その毎日新聞から非常に革新的な熊森についての記事が出されました。

究・求・救・Q:餌不足によるクマ被害問題 ドングリまくより植樹 /岡山

内容は、熊森の活動を穏やかに批判しつつ、クマ問題の専門家である米田氏の見解を出すという大変、よく練られた記事です。ここまで、実際の関係者に配慮された記事は今まで出てきませんでした。
僕みたいな人間からすれば、これでも物足りなく感じてしまうのですが、賛同一辺倒の状況からは少しは変わりつつあると希望を持っても良いかもしれません。
筆者である石戸記者は以前から、環境リスクなどできちんと文献を読んだり取材をした冷静な記事を書き、web上でも盛んに情報収集をして自らの記事に取り入れることから、知る人ぞ知る良記者として知られてきました。
今回の熊森のドングリ運びについても以前からネット上の情報にあたっていたそうです。
 石戸記者は素晴らしいのですが、逆に新聞の抱える問題点も浮き彫りになってきました。それは記者の科学知識、論理的思考能力の有無がそのまま記事の質に直結するということです。政治、経済は詳しくないので何とも言えませんが、科学分野の記事はあまりデスクの修正能力が期待できないことが多々あると感じています。先日の毎日群馬支局しかり。ぶっちゃけ、今回の記事にしても石戸記者の能力あってのもので、ほかにそんな人がいるかというと、「・・・・・・いないんじゃない?」となってしまう状況はどうかと思います。まぁ簡単に答えが出せたら苦労しない類の物なので今回はこれ以上言いません。
最後に、石戸記者お疲れ様でした。

そんなドングリ運びで大丈夫なわけあるか

2011-01-11 21:54:55 | 熊森
 前回、他者危害と指摘した熊森のドングリ運びですが、適当にもほどがあります。

熊森のドングリを、クマが毎日バケツ1杯ずつ食べていく

以下引用
冬篭り前の食い込み期、クマは朝から晩まで飢餓状態となって食べ続けながら、フンもするのです。地元の方に聞くと、1日にバケツ1杯ずつクマが食べるので、毎日その分、熊森ドングリを補給してくださっているということです。このドングリがある限り、クマは人のところに出て行きません。
このクマを捕る為に、近くで、行政がクマ捕獲罠をかけてありました
引用終わり

バケツ一杯って全然定量化された数字じゃない。子供が使う500mlしか入らないようなバケツでも、5,6ℓは入る大きなバケツでもバケツ一杯に変わりはありませんからね。こんないい加減な表記で効果がありますと言われても苦笑いしか出ません。小学生の夏休みの自由研究じゃないんだから。好意的に解釈すればクマは1kg前後はドングリを食べていったのでしょう。毎日食べてるということは、そのクマは人の匂いに慣れているということです。事実、人慣れしたクマのようで、行政が捕獲を試みているとあります。熊森さん、あなたたち奥山にドングリをまくとか言ってたけどどうしたの?全然、奥山じゃないよね。

10月30日 やっとクマが、くまもりのドングリを見つけてくれた!

以下引用
やきもきしながら10月30日に再びドングリを持っていくと、なんと、ドングリの山が消えています。横には大きなクマのウンチが。ヤッター!クマがドングリを見つけてくれた!参加者一同、思わず、歓声をあげました。だんだん、どういうところに置けばいいのかわかってきました。
引用終わり

ドングリをまいて数日かかってやっとクマが食べたようですが、その間にどんな動物がドングリを食べに来たんでしょうねぇ。カケスにシカにイノシシ、ネズミといろいろな動物が来たことは想像に難くありませんが。さらに、数日間クマが来なかったということは、当初は人間の匂いを警戒していたかもしれず、そのうえで食べたとすれば、それはクマが人慣れしつつあるということですよね。それに加えて、長いことドングリ運びを熊森はやっていますが、ノウハウの共有化が出来てないんじゃないですか。やるんなら効率化も念頭に入れましょうよ。たったこれだけの文章でこれほど問題点が出るってすごいですね。
ドングリを運んでクマが食べたというところで思考が止まって、どういう影響があるのか、効果がどれくらいあったのかにまで頭を巡らせないようではね。


それでいいのかマスメディア 熊森報道に思う

2011-01-08 14:30:55 | 熊森
 熊森のドングリ運びが落ち着いたと思ったら、またメディアがやらかしてくれました。管理人、この前もメディアにブチ切れたばかりなのにね。アハハ。

ドングリ:餌不足のクマのため山にまこう 群馬・高崎


内容は、ほぼ熊森の主張に沿ったもの。ドングリ運びを誰でもできる美談としてとらえ、ドングリ運びに参加した人たちの声を好意的に紹介しています。生態系などへの影響はまったく考慮していません。
ドングリ運びの問題点については過去に書いた物へのリンクを貼っておきます。

自治体のクマ対策 基本のキホンと現状

そんな熊森で大丈夫か? 熊森のドングリ運びへの見解に突っ込んでみる

この記事を書いたのは鳥井真平記者という方だそうです。正直、取材を真面目にやっているとは思えません。いまどき、Google検索で「熊森」を調べれば、否定的、懐疑的な見解がすぐに出てくるのに裏も取らずに団体の主張を鵜呑みにした報道というのはねぇ。これは毎日に限った事でもありませんけれど。
まぁ、メディアが熊森に流れるのも分からないでもありません。だって頭を使わずに楽にすみますから。熊森の言い分をそのまま記事にするのは、あらかじめ「かわいそうなクマのために行動する人たち」という美談というレールがひいてあって、それに乗っかれば読者の支持も得られます。そのレールの先が崖に続いているということに目をつぶれば。
でも、プロのマスメディアであれば、熊森の取材条件のおかしさくらいは気づいて欲しいものです。熊森のHPの取材条件をみればわかるけど、自分たちの言い分に沿ったものは認めて、自分たちに否定的な記事のための取材は認めないなんて、あからさまにおかしいわけで。見方を変えれば、独裁国家の公営メディアとしての役割を押し付けているともいえるわけですよ。
そもそもジャーナリズムはそういったものと戦ってきたのではないのかと。
ま、金をもらったうえでこんなことをやっていれば、そりゃぁブログなどのネットに既存の大手メディアが駆逐されつつあるわけですよ。僕なんて、熊森批判を幾らやっても手元に1銭も入ってきません。むしろ金銭面だけで見たら、取材のための足代や資料費で赤字じゃないですかね。ボランティア以下のことしかできないプロに存在価値はないでしょう。

追記
ちょこっと毎日のツイッターの方にてそれとなく注意は呼び掛けています
もっとも、以前中日新聞にメールしたときのことを思うと望み薄ではありますが。

クマ対策に関するお知らせ

2011-01-06 19:47:21 | 獣害問題
 去年のクマの大量出没を受け、日本クマネットワークと東京動物園協会が緊急シンポジウムを行うそうです。

「繰り返されるクマの出没・私たちは何を学んできたのか?
 ―2010年の出没と対策の現状―」(仮称)


期日:2011年2月12日(土)13:00-16:30

場所:東京都恩賜上野動物園 動物ホール
主催:日本クマネットワーク,(財)東京動物園協会
後援:WWFジャパンなど(予定)

定員:150名
申込方法:メールによる事前申込(先着順)
※申込先などは決定次第掲載いたします

過去の出没年との比較検証やこれからのクマ管理の在り方について発表されるようです。
僕のブログの記事を読むよりよほど有意義だと思うので、近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。