ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

国内外来生物という用語について

2009-12-17 23:08:17 | 外来生物
 先日紹介した「外来生物クライシス」でも少しふれられていた国内外来生物についてお話します。まず、国内外来生物というのは同じ国の中である地域から別の地域に持ち込まれた生物のことです。この場合も地理的に隔離されて本来そこに移動できないはずの生物が持ち込まれているということで外来生物問題に分類されます。
この具体的な例としてはヤマトイワナの生息域へのニッコウイワナの放流などがあります。もっと身近な例をあげるなら関東地方のオイカワ、北海道のカブトムシなどもそうでしょう。「外来生物クライシス」でもトノサマガエルやツチガエルなど本州にいる種が北海道に侵入していることが取り上げられていました。
しかし、国内外来生物というのは少し理解しにくい言葉です。日本は島国なので普通外来生物と聞くと海外から来たものを連想される場合が多いです。それなのに“国内”なんて言葉が頭についたら初めての人は混乱するでしょう。
はっきり言ってややこしい言葉ですがほかに上手い言葉もないのでこれを使っている人は意外といるんじゃないでしょうか。「外来生物クライシス」の著者の松井氏もあとがきでこの言葉への違和感を表明していますしね。だれかもっといい言葉を考えてくれないかなぁ(最後は他人に丸投げかよ)。