ネコ好きSENの洋画ファン

ワン5ニャン9と共棲。趣味は洋画と絵画。ライフワークは動物・野生動物の保護救済、金融投資。保護シェルターの設立をめざす

美しい謎~ピクニック at ハンギングロック

2010-06-13 02:09:09 | 大好き★洋画いろいろ

「ピクニック at ハンギングロック」

原題/Picnic At Hanging Rock
制作年/1975年
制作国/オーストラリア
上映時間/116分



1900年、セント・ヴァレンタインデー。オーストラリアにある名門寄宿生女子学校の生徒達が、
女教師に引率され郊外の岩山ハンギング・ロックへピクニックへと出かけた。

昼下がり、その仲の数人が火山の隆起で出来上がった岩山の探索に出かけたが、
彼女達と1人の女教師が忽然と姿を消してしまった。

やがて、その中の1人だけが傷だらけとなって発見されたが、彼女は他の生徒達のことも教師の行方のことも何一つ覚えていなかった・・・










イングランド戦が始まるまでの2時間、「ピクニック at ハンギングロック」を観ている。

この映画、だいぶ前に一回見たんだけど
こんどの小説のイメージにしようと思い
DVDでレンタルしようとしたら
どこにも置いてなくて
(廃版だと

あれれ~~~と思って、
好きな映画だったので
前に買っておかなかったかな~~~と自室の棚を調べたら、
あった、あった。
VHSバージョンだけど。


美しい少女たち。
金髪で、ボッチチェリの映画に出てくる天使のような美しさ。
そしてP・ウィアーの幻想的な映像。
清々しいエロスとミステリアスな謎……




消えた三人の美少女たちはどうなったのか????

真相を知ってすっきりしたい!!
人はこちら↓



■ここから映画の謎あかし~~~
(注:映画の謎めいたラストが気に入っている人は読まないほうがいいかも





本のタイトルは『ハンギングロックの秘密』


ピクニックatハンギングロック 第18章

3人はそのまましばらく草原を歩いていました。
その途中で彼女達は、遠い太鼓のような奇妙な振動に気がつきました。

やがて前方には巨大な卵型をした石柱(モノリス)が現われました。

マリオンはまるでひき潮に吸いこまれていくような気がするといい、ミランダもそれに同調します。
でもアーマは何も感じることはできませんでした。

石柱はやがて消えてしまいますが、 そのとたん3人の少女は強い眠気におそわれ、深い眠りに入ってしまいます。

何時間寝たのかミランダが最初に眠りからさめました。
色のない夕暮れののなかで 全てがくっきりと見えていました。全てのものが美しく完璧でした。
そのとき突然地面がわれ、そこからやせた赤ら顔の道化師のような女がとびだしてきて、
ミランダのひざに乗りました。

その女は「そこを通して!」と、頭巾で覆われた目を閉じながら 大きな口であえぐように言います。
アーマは「可哀想に、病気みたい、何処からきたのかしら?
その道化の服をはずしてあげるわ。」

アーマがそうすると、その女は緊張がとけたかの様に そこに寝てしまいました。


寝ている彼女のそばで「なぜ私達はみんなこんなばかげた衣装をきているのかしら?」
とマリオンが言いだしました。

「結局、私達は自分たちをまっすぐに保たされる為にこのようなものをつけさせられているのだわ。」

4つのコルセットが地にすてられ、それとともに周りは輝くような静けさと自由が満ち始めました。
彼女達がコルセットを崖からおとした時、すぐそれを見失ってしまいました。
不思議に思う彼女達に「お前達は落ちたのを見ていないのよ、なぜならそれは本当は落ちなかったんだから」と、
いつのまにか眠りから覚めたか、その女がトランペットのようなかん高い声で言いました。

「少女達よ、後ろを振りかえってご覧」という彼女の声でミランダたちが反対の方向を見てみると、
そこにはコルセットが空中に小さな船の帆のようにとどまっていたのです。

ミランダは落ちていた小枝を使って、まるで空間を背景ににかわではり付けられたような
そのコルセットをたたいてみました。
「まるで何かから突き出されているみたい」。
すると「それは『時』から突き出されているのだよ」と女は答えたのです。


「何事もそれが不可能と証明されない限り可能だし、たとえ証明されたときですら、、、」
金切り声は何か威厳にあふれていました。
「私達は日が暮れないうちに何処に行けばいいのでしょう?」マリオンは謙遜にその女にたずねたました。
「お前はとても賢いよ、でもすぐれた観察者とはいえないね。ほらここには陰がないだろう、
そして光はずっと変わってないじゃないか。」
アーマは不安げに「私には全く理解できないわ」と言うのですが、
ミランダは輝いた表情で「アーマ、わからないの?私達は光明の中に着いたのよ。」
アーマはなおも「着いた?どこに?ミランダ」と聞きます。

するとその女は立ち上りながら
「ミランダは正しいよ。私には彼女の心が見えるんだよ、 その心は理解にあふれているよ。全ての創造物は何処か定められたところにゆくのだよ」と言いました。

女は彼女達には今はとても美しくみえました。
そして「まさに、いま私達は到着するところなのだよ」
と女が言ったとき、皆はふたたびめまいに襲われたのです。

そのめまいが去ったとき彼女達の目の前には穴がありました。
その穴は岩にあるのではなく、地面にあるのでもなかったのです。
それは空間の中にありました。
丁度満月の大きさで、幻想などでなく現実に存在している ものとして認識できました。地球のようにしっかりしていながらシャボン玉のように透明でした。

そして開かれていて簡単にはいって行けそうで、まったく窪みも無かったのです。
その場ではその穴を見ているだけで、いままでの生涯にあった疑問が、まるで全知全能を
もったかのようにすべて氷解するのでした。


「私が最初にはいっていいかい?」と女がいいました。
マリオンが「はいる?」と尋ねると、
「簡単なことだよ。マリオン、私が岩をたたく合図をするから、送ったら続くんだよ。
ミランダはその後。わかったね」。

誰も答えないうちに女はゆっくりと体をすこしづつ穴の中に入っていきました。
最初に頭が消え、続いて肩と胸が一緒に運ばれてゆきました。
フリルのついたパンタロン、そして黒いブーツと尻尾のようについた2本の足が最後に消えてゆきました。

そのあとマリオンは女が岩をたたく音を聞いた時、「もう待てない」と言いながら、
苦もなく後を振りかえりもせず頭から入っていきました。
「さあ次は私の番だわ」ミランダは 穴のそばにひざまづいて言いました。
彼女の表情はとても穏やかで、とても美しく、 なんの恐れも感じられませんでした。

アーマは「ミランダ! ミランダ! 行かないで! 怖いわ、家に帰りましょうよ!」と叫びます。
でもミランダは「家? なんのこと? アーマ、どうして泣いているの? 
ほら、マリオンが合図したわ。行かなきゃ!」と言いました。
彼女の目は星のように輝いていたのです。

そしてもう一度合図があった時、ミランダは最後にその美しい長い脚を引き寄せて消えていきました。

アーマは岩に座って待っていました。
小さな昆虫の行列が乾いた荒地を横切ってゆきます。

「彼らは何処からきたの?何処にゆくの?みんな何処にゆくの?なぜ?
なぜミランダは消えてしまったの?」

アーマは色のない空を見上げながら声をあげて泣き続けたのでした


小説の作者ジョアン・リンゼイはインタビューのなかで
この物語が真実であるかどうかという質問に対して、こう答えています。

「私は物語が事実またはフィクションかどうかあなたに伝えることができません。
 しかし多くの非常に奇妙なこと(論理的な説明を持っていないこと)が
 ハンギング・ロックのエリア近くで起こりました。」

同様の質問に対する監督ピーター・ウィアーの見解。

「実話というよりは事実に基づいているといえるでしょう。どんな新聞や雑誌をみても
 この事件にかんする痕跡はないにもかかわらずこの本を書くようなきっかけとなった
 出来事が確かにおこり、しかもそれが絶対に公表されることはなかったというこです。
 多分この事件の著者が作中で触れた人物、つまり行方不明になった娘達の家族によって
 苦しめられることになった人々の余りに身近に起こった事件だったからではないでしょうか。」
 




真相を読むと
ますますわからなくなってきますね??

ほんとうに神隠しに遭ったのか
岩場から落ちて、発見されなかったのか
それとも、男どもにレイプされて海外に売り飛ばされたか。

みっくはたぶん……さてね??








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