ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

土曜の午後のドライブ (1)

2007-07-08 18:49:41 | 旅行
今日の天気は降ったりやんだり

昨日は久々に朝から晴れで、(信じているわけではないが)天気予報も一日中晴れということだったので、我が家から40キロほど北西に向かって、ドルドーニュ県とシャラント県の県境方面に出かけた。

まずは、エシュールニャック(Echourgnac)の近くにあるトラピスト修道院(写真)へ。ここも、北海道のトラピスト修道院同様、乳製品、特にチーズの製造で有名らしい。残念ながら、この日は暑い日で、自動車の中で半日は持たないだろうと購入はあきらめた。

何か集会があった模様で、フランス人の初老の男女が次々に教会から出てきて、併設の集会場へと向かっていた。24部屋ある宿泊設備を備えているとのことである。

教会は質素な作りで、あまり大きくも無く、特筆することなし。土産物屋があるほかは、特に見るところもなかった。というわけで、10分ほどでここはスルー。

追記:後日スーパーでこの修道院で作られたチーズを見かけた。なんと5ユーロ(836円)以上もする。そりゃ、おいしいはずだ。

スモークフリーのイギリス

2007-07-02 18:57:24 | イギリスの時事
今日のフランスはときどき

7月1日からアイルランド、スコットランドに続き、イングランドでも公共の場所や職場・および公共の交通機関や2人以上が利用する商用車での屋内・車内の喫煙が禁止になった。しばらく前から、これに先立ち、喫煙者の肩身の狭さを報道することがしきりだったのだったのだが、それを見ていたら気の毒になって、「室内で喫煙者だけを隔離するとかして、雨風がしのげるといいのにね。」と思わず言ってしまったら、すかさず「タバコをやめさせるのが目的なのだ」と夫に指摘されてしまった。まさにそのとおり。

このとき思い出したのが、もう10年以上前になる出来事。心臓移植だったか心臓バイパスだったか失念したが、心臓手術を待っている喫煙者男性に、医者が手術を拒否したという事件があって、イギリスで物議をかもし出した。在英邦人対象にした日本語の新聞のコラムでもこの事件が取り上げられていたのだが、そのコラムニストの主張は、自分と趣味・嗜好が異なるという理由で医者が手術を拒否するのはけしからんということだった(たぶん、この人は喫煙者なのだろう)。

これを読んで、この筆者は完璧にこの事件の核心をはずしているとわたしは思った。患者が医師と意見を異にするから、医師が手術を拒否したのではない。医師の言いたかったことは、タバコをやめるという最低限自分で出来る健康改善のための努力をしない人に、貴重なNHS(日本の国民健康保険制度にあたるイギリスの国の医療制度)の金銭的・人的資源を費やすことはできないということである。生き延びるために、あるいはよりよい人生をおくるために手術や治療を待ち望んでいる人たちはたくさんいるのに、そのような人たちに優先してまでも、健康になる自助努力すらしない人に手術を施すのは理にかなわないということで、わたしは医師の意見は正しいと思う。タバコは単なる趣味や嗜好の問題ではないである。

禁煙を促進することによって、心臓病や癌などが減り、NHSにかかる経済的負担を軽減できるというメリットもあるが、反面タバコ税の収入は減り(イギリスのタバコがべらぼうに高いのはタバコ税が高いためだが、これも喫煙をやめさせる親心の表れである)デメリットも小さくないだろう。また、パブの売上げ急減も危惧され、経済リスクも大きそうだ。今回の禁煙令は非喫煙者、特にパブやバーなどで働く人たちの受動喫煙を防ぐことが直接の目的だが、果たしてこれでタバコをやめる人も増えるかどうか。ちなみに、わたしは喫煙者ではありません。

なお、写真と本文とは関係ありません(というのをよく本や雑誌で見るけど、そういわれるとなおさらどんな関係があるのかと気になるでしょう?)。これはうちの近くにある道路ぎわの十字架です。