ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

パン焼き器実験記録

2007-07-18 10:59:43 | フランスの生活
300グラムほど残っていた白パン用の強力粉に、100グラムのフランスの多穀物パン用の小麦粉を混ぜてパンを焼いてみた(スーパーのイギリス食品売り場からイギリスの小麦粉が消えていた。その後3週間以上経つが、まだ入荷する気配はないので、あきらめてフランスの小麦粉を使ってみることにした)。そのほかの分量は普通の食パンと同じ。プログラムは全麦パンを選んだ。

タイマーをセットして朝起きると、いつもの甘酸っぱいイースト発酵の匂いが全然しない。またタイマーをセットし忘れたかとパン焼き器をチェックしてみたくらいだ。焼き上がり20分前ほどになって、やっとパンの焼ける匂いがしてきた。これはなんとなく失敗そうと思って、パンケースを覗き込むと、いつもはパンケースいっぱいに膨らんでいるパンが押しつぶれたようになっている(写真)。スライスしてみると、中身はまるでドイツの黒パンのように密度が詰まっていて、蒸しプディングのようにどっしりとしている。つまり、全くふわふわしていない。つまり、パンというよりはケーキのようだ。味のほうはまあまあだったので、食べてしまった。

結論としては、フランスのパン用小麦粉は強力粉とはまったく違うものとして扱わないといけないということだ。

多穀物パン用小麦粉を使って第二の実験。今度は、フランスパン用のプログラムを選ぶことにした。イギリスで買ったパン焼き器の取説に載っているレシピは強力粉を使っているので、このレシピは使えない。小麦粉の袋に載っているパン焼き器用の分量を使うことにした。フランスパンの場合は、砂糖と粉ミルクをまったく使わないのが特徴である。そして、水は普通の食パンよりずっと少ない。ただし、このレシピより塩は控えめにして、水とイーストは若干多め、バターを加えてみることにした。

焼き上がり後、パンケースを開けてみると、強力粉を使ったパンほどは盛り上がっていないが、前回よりもずっと高さがあった。が、叩いてみると、ものすごく固い。嫌な予感が胸をよぎる。これはあの歯が折れるような典型的な地元のフランスパンの歯ごたえを食パン型にしたという最悪の組み合わせではないだろうか。やっぱり、フランスの小麦粉で焼けるのはフランスパンだったのだ。これではパン焼き器を買った意味がない。次回はイギリスからどっさり強力粉を持ってこなくては。

しかし、冷めてスライスしてみると(これまでのパンよりずっとスライスが楽)、中身はやわらかく、耳はカリカリ理想的な仕上がりだった。味のほうもまずまず。というわけで、フランスで売っている小麦粉を使って、満足の行くパンを作ることに成功した。これは大きな収穫である。