ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

スペインの不法入国者対策

2005-11-18 21:18:35 | スペインの摩訶不思議なローカルニュース
のちローカルニュースではなくて、イギリスのラジオで聞いたニュースなのだが、国際連合はスペイン政府にもっと人道的な方法で不法入国者に対処するよう要請しているそうである。

北アフリカに2箇所スペインの領地があるのだが、ここでは、ヨーロッパへの足がかりを求めるモロッコからの不法入国者が絶えない。ここで捕まえたモロッコ人の不法入国者を、スペインの警察はサハラ砂漠で捨てている(ニュースではdumpという言葉を使っていた)というのが問題となり、今回の国連の要請となったわけだ。

イギリスでは、人権擁護派が幅を利かせており、法を破る者すら法で手厚く保護しないといけないという現状に不満をおぼえる人たちも多い。他人の家に侵入した泥棒を家主が捕まえて怪我をさせようものなら、国の負担で(つまり納税者の金でということだが)訴訟を起こせる制度を使って、泥棒のほうが損害賠償金を要求するような世の中である。

ペドロランドのドイツ人住民のウテが数年前に泥棒に入られた。シャワーから出たところで、泥棒(女性)と鉢合わせたのだが、驚くウテを見て、泥棒は逃げていったそうだ。今度泥棒を現場で取り押さえたらどうしたらいいかと事情聴取にあたったスペイン人警察官にウテが聞いたら、ご主人(ドイツで警察官をしている)の警棒で思い切り叩きのめして、死体は夜空き地に捨てるように、そのほうがわれわれ警察官の事務手続きが簡単で済むから、と言われたそうな。

同じような話を別の地域に住むイギリス人からも聞いた。まるで西部劇のような話だが、スペインのイギリス人の間ではたいへん好評である。


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2 コメント

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サハラ砂漠 (kmy)
2005-11-19 11:10:47
砂漠に捨てるというのは物凄い扱いですね。それに反してイギリスでは泥棒にも手厚い待遇で対照的なのですね。びっくりです。

サハラに放り出された不法入国者も嫌ですが、「死体は空き地に捨てるように」という話も冗談のような本当の話なんですよね。国が違えば事情が変わるもので、驚きつつ記事を拝見しました。
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国が変われば (みちえ)
2005-11-20 23:58:53
kmyさん、ブログをご覧くださって、コメントありがとうございました。



ペドロランド近辺では外国人の軽犯罪が多いのですが、せっかく警察が捕まえても(めったにないことですが)、裁判を待っている間に行方をくらませられてしまうので、警察官たちもフラストレーションがたまっているのでしょう。



本当に国によってだいぶ姿勢が違いますよね。なかなか中道って難しいみたいです。



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