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ここは普段行く定食屋(ルー・マルミトゥーやル・シャレー、ラ・プートルなど)よりはちょっと高級である。それは布のテーブルクロスにも表れている(他の店は紙)。お冷用のコップもちょっと変わった形(まるで馬の蹄のよう)でおしゃれだし、ナプキンは紙製であるものの、ずっと厚くてまるで柔らかい布のような肌触り。むき出しの梁が渡され田舎家のような雰囲気をかもし出しており、冬には店の真ん中にある大きな暖炉で薪が燃やされるそうだ。
ここはあらゆる意味において、今までに行ったこのへんのレストランとは異なる。まず、音楽が流れている。かかっているのはポップスで、もしかしたら、音楽はウェートレスの若いフランス人の女の子2人のためなのかしれない。が、バックグラウンドミュージックの流れているレストランはここが初めて。他のレストランでは、外食のムードを楽しむというよりは、ただひたすら食べることに集中していて、食べることに対するフランス人の執念の強さに感心したのだが、他のレストランは昼の定食を専門にしているからのようだ。
実際、この辺りのレストランは昼が書き入れどきのようで(フランス人のメインは昼食なのかもしれない)、こんなに多くの客を夜見たことはこれまでなかった。8時15分前くらいに店に入ったときには、わたしたち4人のほかには5人の家族連れがいただけだったのであるが、次第に数が増し、9時少し前には、テーブルはすべてふさがり、8人グループ2組を含めて40人ほどの客が会食していた。ほかのレストランでは8時以降はほとんど入ってくる客はなく、8時半になると店を閉めてしまうところもあったので、さすがに農民は夜が早いと思っていたのだが、レストランそのものや客層によるようだ。ブライアンとメリルによると、8時半頃に入ってきた老夫婦はこの店の常連だそうである。田舎のフランス人は夜外食をしないというわたしの概念は覆された。もっとも、この店の客の半分はイギリス人であったが。
ここはアラカルトメニューのほかに、19ユーロ(3,200円)、27ユーロ(4,500円)、32ユーロ(5,300円)のセットメニュー3つがある。昼にはこのほかに12ユーロ50サンチーム(2,100円)のセットが追加される。これらのセットにはワインは付いていないので、ワイン飲み放題の(瓶が空になると注いできてくれる)ほかのレストランと比較すると、やはり若干高いと言えるだろう。
この日は19ユーロのセットを頼み、まず前菜は卵とスモークサーモンのココットを選んだ(写真)。スモークサーモンというので、薄いスライスを想像していたのだが、中に入っていたのは、鮭の塊だった。スモークサーモンの塩味もあって、ちょっと塩気が強すぎるような気がした。卵(黄身が丸ごと入っている)もスモークサーモンもわたしの好きなものなのだが、塩味以外の味がしないのは残念だった。
気になったのは、皿に飾られたきゅうりの切れ端にかかった塩。味は塩なのだが、紫色なのはなぜ?
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