貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

風羅坊から荒凡夫

2017-09-03 09:05:26 | 日記
風羅坊から荒凡夫

平成29年9月3日(日)

「物足りて、人さすらう」

と、俳人金子兜太氏は説く。

 そして、「定住漂泊者」と己を律した。

私もその仲間!?

 この一月、風羅坊と己の生涯を定めた

芭蕉とともに、一茶への関心も高まりつつ

ある。

 同時に、一茶への親近感を感じる兜太氏の

「定住漂泊」という言葉に魅了される。

 私の場合、「風羅坊」というより

「定住漂泊」の方が自分の今を表している。

玄関前に自生した百合の花 今満開かな!






「世の中が豊かになればなるほど、逆に、

漂泊の心性にに憑かれて独りの道を歩むよ

うになる。歩めなくなった場合でも、定住し

た状態でその漂泊の心性を温める。

 温めることの中から何かが生まれてくる。

それが、創作のエネルギーになっている。

 そういう意味で、漂泊の心、心性、これが

人間にとって基本のものじゃないか。・・・」

と、兜太氏は語って、一茶の自称「荒凡夫」を

座右の銘の一つにしておられるという。

 一茶は、

「荒凡夫の愚の生活を阿弥陀如来様、

 お許し下さい。」

と詫びている。

 「荒凡夫」の「荒」は荒々しいとか、乱暴、

粗野という意味ではなく、「自由」ということ

と、兜太氏は釈明する。

 だから、「荒凡夫」とは自由で、平凡な男の

こと。

 欲を殺したり、善人なって生きるという

ことは考えず、自分のありのままで生きていく。

ただひとに迷惑はかけない。

 そこに、自由ということがあるという。

そして、三句。

 谷間谷間に 満作が咲く 荒凡夫  兜太

 長生きの 朧のなかの 眼玉かな   兜太

 白梅や 老子無心の 旅に住む    兜太

初めて栽培。韓国の唐辛子





「快老 偕老 怪老」全部必要だ。

ありのままに! ありのままに!

秋の七草の一つ