昨夜はゲリラ豪雨に襲われました。バケツをひっくり返したかのような土
砂降り。英語でもbucket downなんていう同じような言い回しがあります。
It rains cats and dogsという言い方はおなじみですよね。なんで猫と犬が
降ってくるのか?渇水で困っているこの時期、水源地で降れば恵みの雨
ですが。
シング・ソング童謡集―クリスティーナ・ロセッティSING‐SONG A NURSERY‐RHYME BOOK訳詩集 | |
安藤 幸江 | |
文芸社 |
英国の詩人クリスティーナ・ロセッティにこんな詩があります。
"If all were rain and never sun, No bow could span the hill;
If all were sun and never rain,there'd be no rainbow still."
「もし雨ばっかりでお日さまがなかったら、丘に虹はかからない
もしお日さまばっかりで雨がなかったら、やっぱり虹はかからない」
5歳になった孫娘が、自然や天体のことにいろいろ興味を示します。
虹をとても見たがっているのですが、まだ見たことがないようです。
雨は大事。でもお日さまも大事。極端なのが困りものですが、
自然は人間の言いなりになってはくれません。
ロセッティの童謡詩を読んでいると、以前に行った彼女の故郷
イギリスの美しい風景を思い出します。
特に風に揺れていた野の花々の可憐だったことを。ロセッティの詩には
風をうたったものが数多くありますが、一番有名なのはこれでしょうね。
Who Has seen the wind? Neither I nor you:
But when the leaves hang trembling The wind is passin thro'.
「だれが風を見たでしょう? ぼくもあなたも見やしない。
けれど木の葉をふるわせて、風はとおりすぎてゆく」 西条八十訳詞
小学校の音楽の教科書に載っていた気がします。
ほんとにそう、風って見えないんです。隙間風、熱波、暴風、寒風、
そして、そよ風。写真で風を表すのは至難の業です。でも、こんな
にも五感で感じる自然現象は他にないでしょう。ほら、今も窓から、
セミの声と一緒に優しい風が吹きこんできました。