キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

Tea For Two

2015-05-14 11:20:21 | 季節
                             

グリーン・ティーは裏切らない お茶と探偵(2) (ランダムハウス講談社文庫)
東野 さやか
ランダムハウス講談社

             "Tea for two"(二人でお茶を)というジャズのスタンダードナンバーがあります。

             Just tea for two and two for tea...。これはもともとイギリスで紅茶が流行り始

             めた頃、紅茶1杯2ペンス(tea for two pence)で街頭売りされていたことに由来

             するんですって。ローラ・チャイルズのユーモア・ミステリー「お茶と探偵」シリ

             ーズにはそんなお茶にまつわる薀蓄がぎっしり。
ローズ・ティーは昔の恋人に (コージーブックス)
Laura Childs,東野 さやか
原書房

            アメリカ南部の古い町チャールストンでインディゴ・ティーショップというカフェを

            営むセオドシア・ブラウニングという南部美人が主人公のシリーズです。その店

            の名ティー・ブレンダーである60過ぎの紳士ドレイトンと素晴らしく美味しいお菓

            子と軽食を作る若い娘ヘイリーの3人が主人公といった方が良いかもしれません。

            こういうシリーズは他にもあります。レシピ付きミステリー。謎解きの方はまずまず

            のレベル。読み始めて、あやしいなと思った人物が大抵やっぱり犯人といった感じ。
アール・グレイと消えた首飾り お茶と探偵 3 (ランダムハウス講談社文庫)
東野 さやか
ランダムハウス講談社

            魅力はお茶、紅茶から緑茶からハーブティーから、お茶と呼べるもの全てに関

            する膨大な薀蓄と、巻末に付いているお菓子や軽食の涎が出そうな、でもカ

            ロリーの高そうなレシピの数々!中でもスコーンのレシピがとてもたくさん。

            お菓子好きなら是非作ってみたいと思うものばかりです。作者のチャイルズさん、

            本当にお茶に造詣が深い人です。中国、インドは言うに及ばず、世界中のお茶を

            研究しているようです。もちろん日本のお茶も。「お茶のマグを取って一口飲む。

            ドレイトンが淹れてくれた煎茶。日本の緑茶の中でもとくに好きな一品だ。さわ

            やかな香り、品のある味わい、香ばしいアンダートーン、、、」こんな一節があり

            うれしくなります。
イングリッシュ・ブレックファスト倶楽部 (お茶と探偵 4) (ランダムハウス講談社文庫)
東野さやか
武田ランダムハウスジャパン


           もう一つ、このシリーズの魅力は舞台となっているアメリカ南部の町チャールストン

           の描写です。「風と共に去りぬ」にも出てくるこの歴史ある南部の町はとてもすてき

           なところのようです。今後一度行って見たい場所の一つに加わりました。                               
コメント
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