キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

雨に咲く沈丁花

2012-03-24 09:46:10 | 季節の花々
            

            もう三月も下旬、学校が春休みに入り、近くの小さな公園から子ども

            たちの明るい声が響いてきます。その公園の片隅では、沈丁花の花

            が開き、よい香りが漂っています。沈香のようなよい香りがして、汀

            子(クローブ)のような花をつけるので、こう呼ばれるとか。名前から

            して日本的ですが、学名はdaphne odora(香りのよいダフネ)、ギリ

            シャ神話の、アポロンに言い寄られ、逃げたけれど、逃げきれなく

            なったところを月桂樹に変えられたという女神の名前です。ちょっ

            とイメージが合わないのですが。

             「降りしきる雨の吐息に 濡れて傾く沈丁花、、、」

            石川さゆりの『沈丁花』の歌い出しです。沈丁花には雨が似合います。

           

            可愛いクロッカスも咲いています。これもギリシャ神話に縁の花です。

            クロッカスという若者が羊飼いの娘に恋をしたけれど実らず、悲

            しみのあまり自殺し、哀れに思った花の女神フローラが、彼をクロ

            ッカスの花に変えてあげたのだと。ギリシャ神話って、人間が花や

            木や星に変えられる話が多いですね。

              日が射してもうクロッカスの咲く時分  高野素十

           

            梅と彼岸桜と椿の競演、春先の散歩は目の保養です。
コメント (2)
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