キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

やっと春です

2012-03-20 15:53:40 | 季節
            

        磯の上に 生ふる馬酔木を 手折らめど 見すべき君が 在りと言はなくに
                                  万葉集 巻二・一六六 大伯皇女

       「手折った馬酔木を愛する弟に見せてあげたいと思うけれど、彼が生きている

       とは誰も言ってくれない」伊勢の斎宮であった大伯皇女が弟の大津皇子を偲んで

       で詠んだうちの一首です。容姿端麗、知識深く、謙虚で人望厚い理想の皇子さ

       まであったのに、政争に破れ自害させられます。いつの時代にもよくある話で

       す。母(この場合は後の持統天皇)が息子を帝位に就けたいばかりに邪魔者

       を排除する。理不尽ですが、歴史とはそういうものなのでしょう。でも、大津皇

       子が生き長らえておられたら、どんな立派な天皇になられたかと、大津皇子

       びいきの私は思わずにいられません。

       それはともかく今年も馬酔木の花の咲く季節になりました。お友達の庭に咲い

       ていたピンクのきれいな馬酔木です。馬が食べると足が萎えるので、こんな名

       がついたとか。昔から日本にある木で、万葉集にもよく出てくる植物だそうです。

             

             紅梅も、


             

          サクランボのなる西洋実桜も遅ればせながら、やっと満開になりました。
コメント (2)
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