ゴトウヒラタの戯言

RICOH CX6で撮影。十字架の島、上五島の蟲。

通気性、菌糸の廻りを気にするなら(菌床詰替え-其の8)

2005年09月12日 18時27分06秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 通気性を気にするなら、写真左のように真ん中に穴を開ける。
穴を開けると幼虫も中に潜り込み易くなるので一石二鳥。

 菌糸の廻りを気にするなら、写真右(ブログ用に実践してみた)の様に2・3日のインターバルを置いて2段仕込にすればよい。
 冬場に仕込む時、寒冷地・豪雪地帯に住む方には良い方法だと思う。
 但し、雑菌が入り込む確率も2倍になるので要注意。
 

菌床詰替え-其の7(とにかく固詰)

2005年09月10日 20時51分37秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 崩した菌床を2~3度に分けて、すりこ木等を使ってビンに詰め込む。
 ビンの容量は国産オオクワなら1ℓで充分。小さいビンやプリンカップでは大物羽化は無理。

 素手で菌床を触ると、カビが生えやすく長持ちしない。
 あるメーカーの図説に素手で詰替え作業をしている写真が公開されているが、あれは早く次の菌床を購入してもらおうとするオオクワ飼育初心者を狙った魂胆。騙されてはいけない。
 必ず消毒した手袋をしよう。

 詰替えは固詰が基本。

 僕の経験上、柔詰で良い事は何一つ無かった。

菌床詰替え-其の6(添加剤)

2005年09月09日 19時39分00秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 添加物を入れ良く混ぜる。

 考え方は色々。
*人間と同じようにタンパク質、炭水化物、アミノ酸、ビタミン類、その他もろもろの栄養素をバランスよく。
*オオクワにはファイバー(繊維質)が有効という説がある。

 去年ビール酵母、一昨年はったい粉を添加したがイマイチ。
 3年前までは6種類以上をブレンドしていたが、リッチー(高配合)だと大物オオクワは羽化するが、幼虫期の死亡率約4割。
 添加剤の入れ過ぎはいけないようだ。

 配合をシークレットにしているメーカーの菌床ブロックには、添加物は入れないほうが良い。

菌床詰替え-其の5(ブロック崩し)

2005年09月06日 18時28分14秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 皮膜を剥いたブロックを粉々に砕く。

 僕は超有名メーカー製のブロック崩しセット(安売りの時に衝動買いした)を使っているが、ステンレス製の目の粗いふるいでも崩しやすい。

 道具を揃えるのが面倒なら、袋のまま破れない程度にパンチや足で踏んだりして粉々にすればよいと思う。その際、白い皮膜も綺麗に取除く事を忘れてはならない。

 時々、小石や粉砕ミスしたクヌギの破片などの不純物も出てくるので取り除く。

 くれぐれも素手で触らないように。

菌床詰替え-其の4(皮膜剥し)

2005年09月05日 19時47分02秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 袋を破って菌床ブロックを出す。
 菌床ブロックの白い皮のような皮膜をカッターナイフやパン切包丁などで剥す。
 白い皮膜は痛みが早くなる原因なので綺麗に取除く。



菌床詰替え-其の3(道具の殺菌消毒)

2005年09月04日 17時22分27秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 道具
ブロックの白い皮を剥す物 カッターナイフやパン切り包丁‥
ブロックを崩す物     目の粗いふるいやざる‥、洗面器か衣装ケース‥
菌床をビンに詰めるもの  スコップ(園芸用のものが断然便利)、麺棒‥
ビン

 使用する道具は全て殺菌消毒する。消毒用エタノールを空のミストに入れてスプレーすると便利。ビンなどは電子レンジでチンしてもいいと思う。
 あまり神経質になることはないが、僕は自分の体にもエタノールを振り撒いている。





菌床詰替え-其の2(菌床選び)

2005年09月03日 22時51分57秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 菌床ブロックを仕入れなきゃいけない。

 菌床詰替えの第一の目的はコスト削減、1個1,500円もするものを仕入れても意味が無い。探せば1個500円以下の物がある。

 菌床詰替えの利点は、添加剤を混ぜオリジナル菌糸ビンを作れる事。この醍醐味は既製品では味わえない。その際、配合をシークレットにしているメーカーの物は使えない。出来れば無配合の菌床が欲しいがそんな物は無い。僕はフスマ5%オンリーの物を愛用している。

 菌種にはヒラタケとオオヒラタケがある。確か、ヒラタケはシメジ、オオヒラタケはエリンギだと記憶しているが定かでない。間違っていたら御免なさい。”ヒラタケ系””オオヒラタケ系”と、語尾に系が付いているものは亜種菌を使用している。

 体長にはヒラタケ、横幅・美形にはオオヒラタケという誠しやかな説があるが、僕は後者を取った。

 菌床とは元々キノコを低コスト高品質で栽培するために考案された物。それをクワガタ用にアレンジした物を我々は使っている。

キノコ用の菌床はキノコが良く生える措置を施しているのでクワガタ飼育には向いていない。

コスト削減なら菌床詰替え-其の1

2005年08月31日 21時43分49秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 菌糸ビン飼育で頭が痛いのはコストの問題。超有名メーカーは毎年値下げしているが、いまだに1ℓビン20本1ケースで1万円以上も吹っ掛けているメーカーもある。オオクワ系だけでなく、ヒラタ系ノコギリ系全て菌糸ビンで飼育している方は大変な出費だろう。

 しかし、菌床ブロックを購入し自分でビンに詰替えるとかなり安くあがる。いまだに1ブロック千円以上も暴利を貪るメーカーもあるみたいだが、僕がいつも使用しているメーカーだと、3.5ℓ9個入り1ケースで送料・クール便込みでも5千円出せば釣りがくる。1ℓビンにガチガチの超固詰にしても34~36本取れるから、かなりお得だと思う。

 クワガタ飼育は、一部の金持ちや独身貴族だけのものじゃない。小遣いに限りのあるお父さん達にも出来ると思う。

クワガタ-醗酵マット-其の6

2005年08月01日 20時20分46秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 右は仕込後およそ一ヶ月の醗酵マット。
 左が一週間後のもの。温度もだいぶ下がってきた。右のようにチョコレート色になるまで攪拌・水分が飛んだらお湯足しを繰返す。
 攪拌はヌカ床と同じで毎日行うことが理想だが、そんなに僕は暇じゃない。3日に一度が精一杯。
 お湯足しも入れ過ぎては元も子もない。2リットル以上足さないことにしている。

クワガタ-醗酵マット-其の5

2005年07月27日 17時42分24秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 先日仕込んだ醗酵マットを本日初めて攪拌した。

 写真では分かりづらいと思うが湯気まで出ている。臭いも無いから醗酵は大成功。
 しかし水分が飛び気味なので、明日あたりお湯を2ℓ足してみようと思う。

クワガタ-醗酵マット-其の3

2005年07月24日 13時54分00秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 醗酵マットを造る時、雑菌が死んでくれそうな気がするからお湯を入れている。もしかしたら善玉菌まで殺してるのかもしれないが・・・。

 水を入れ過ぎたかな?と思った時は、表面に白い麹菌のような物が生えるまで5日から一週間以上攪拌しないようにしている。
 それでも駄目ならシートに薄く広げて完全に乾燥させて仕込み直す。

 意外に仕込み直した物の方がいい感じに仕上がったりするから不思議だ。

クワガタ-醗酵マット-其の2

2005年07月23日 21時05分08秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 マットに混ぜる添加物は、タンパク質と炭水化物を中心に各種栄養素がほどほどに混入できればと思い、小麦粉(強力粉)・きな粉・はったい粉・パン用イースト菌・ビール酵母・赤ちゃん用粉ミルク・味の素かハイミー等々、身近に手に入るもので毎年配合を変えている。

 しかし、きな粉で醗酵マットを仕込んだ時は臭いが余りにも強烈すぎて、醗酵しているのか腐敗したのか判断できず二度と使うものかと思った。
 はったい粉も効果の割りにコストアップなだけで、今では安価な強力粉を中心にブレンドしている。

 去年と今年、成績不振だったため、79mmを出した一昨年の配合に戻した。

 クヌギマット約40ℓ、強力粉1Kg、ビール酵母100g、味の素15g、約70℃のお湯適量

クワガタ-醗酵マット

2005年07月22日 20時48分09秒 | 醗酵マット製造+菌床詰替手順
 クワガタ飼育を始めて約8年、まだ幼かった倅との昆虫採集がきっかけで、親の私の方がはまってしまった。

 醗酵マットを造るのに最初は水の分量、醗酵、熟成の感覚が全くつかめず、最初の年は腐ったマットを幼虫に与えていたのだと思う。
 その証拠にマットを攪拌する時に火傷しそうなくらいに熱くなったのは2年目からだった。

 市販されているクヌギマットは、シイタケが生えなくなった出涸らし状態の榾木を粉砕した物。クワガタに必要な栄養分は抜けてしまっている。
 それを補うために添加物を混ぜるのだが、クヌギマットに添加物を混ぜただけのものを幼虫に与えたら、1週間も経たないうちに腐敗を起こす確率が高くなってしまう。

 それを避けるために太陽の恵みを利用して1~3ヶ月間の醗酵・熟成が必須。