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将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか―。理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長が「花粉症にならないための9か条」を紹介した。
2月23日に横浜市の理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日本製薬工業協会)で、谷口センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演。この中で、▽生後早期にBCGを接種させる▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる▽小児期にはなるべく抗生物質を使わない▽猫、犬を家の中で飼育する▽早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす▽適度に不衛生な環境を維持する▽狭い家で、子だくさんの状態で育てる▽農家で育てる▽手や顔を洗う回数を少なくする―の9か条を紹介した。
谷口センター長は、2003年のアレルギー疾患増加の疫学調査結果などを例に挙げて説明。同調査によると、花粉症を含むアレルギー患者は、20歳代は80%、40歳代は70%、50歳代は40%、60歳代は30%と、若い世代ほど割合が多い。きょうだいの数とアレルギー疾患発症頻度に関しては、第1子の発症頻度は6.3%だが、第2子は4.9%、第3子は3.1%と、第2子以降は発症頻度が下がる傾向が見られた。
また、生後6か月以内に麻疹、抗酸菌などの感染症にかかると、アトピーになりにくいという。6歳時点でのツベルクリン反応陽性者は喘息の発症頻度が4%、反応陰性者は16.2%だった。
一方、生後3年以内に抗生物質を投与すると、花粉症や喘息の発症率が高くなるという。
谷口センター長は、「花粉症は、ある程度不衛生でエンドトキシンの量が多い環境で育つと発症しにくくなる。逆に、下水道などインフラが完備されている所、車の交通量の多い所で育つと発症率が高くなる」と説明した。1987年のある統計によると、栃木県日光市内の交通量の少ない小来川地区と交通量の多い日光スギ並木地区の花粉の一日当たりの平均飛散数はほぼ同じだったが、花粉症の発症頻度は、前者が5%程度だったのに対し、後者は13%だったという。また、96年にドイツで行われた花粉症の皮膚テストによると、旧東独のライプチヒとハレでは陽性率が7.9%だったのに対し、旧西独のミュンヘンでは21.3%だったという。
谷口センター長は、「幼児期でアレルギー体質が決定するという仮説は正しいことが証明された。花粉症などのアレルギー性疾患は文明病であり、人間が物質文明を追求したために生じた免疫機能失調症だ」と指摘。その上で、「国民の約20%がスギ花粉症に罹患し、その経済損失は年間1.2兆円と試算されている。既存の医薬品による対症療法のみでは、増大するアレルギー疾患患者の治癒は困難。根本的な治療を実現するワクチン開発が急務だ」との認識を示した。
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とても興味深いですよね。
要するに幼少期に、適度に不衛生な環境で育つことが肝心だということですね。
花粉症になりにくくするためには。
イメージ的には予防接種と同じようなものでしょうか。
身体に害の出ない程度の弱い毒を浴びて、先に抗体を作っておく。
整ったインフラ、抗菌仕様の様々な製品、少しでも無菌に近づけようとされた室内。
文明発達に伴うこれらの社会的変化が、人間の抵抗力を弱体化させ、
花粉症の発症者を増加させたということです。
この見解が必ずしも正しいかどうかはわかりませんが、
説得力はありますよね。
一昔前には花粉症という言葉さえ一般的ではなかったのに、
今、職場同僚の半数近くが花粉症に苦しめられています。
幸い、僕ら夫婦はどちらも花粉症を発症していません。
田舎で畑仕事をしながら、泥とほこりにまみれて育ったからなのでしょうか。
それはつまり、育ちが悪いことの裏返し・・・とは一概には言えませんけどね。
子ども達3人も花粉症を発症していません。
彼らが幼少期に過ごした借家は狭くて適度に不衛生だったからかも知れません。
この先は余談を許さない状況だとは思いますが。
個人的には花粉症について、こんな風に感じていました。
ひとそれぞれ、花粉を浴びられるMAX値が決まっていて、
それを超える花粉を浴びると花粉症が発症する。
そのMAX値には大きな個人差があって、
必ずしも同じ環境で生きれば、同じ時期に発症するものではない、と。
何の根拠もない、一個人の思い込みですけど。
だからこそ、少しでも花粉を浴びる機会を減らそうと、
花粉症を持つ住民のいないmercy邸に花粉フィルターを導入したわけです。
でも、引用した見解を見ると、花粉症の発症しやすい家を建ててしまったようですね。
できるだけ外からのホコリの侵入をシャットアウトした家は、
過度に衛生的になりすぎると思われます。
清潔=正義、のように形容される世の中ですが、
不衛生だからこそ避けられていたアレルギーもあるわけですね。
『アレルギー性疾患は文明病であり、人間が物質文明を追求したために生じた免疫機能失調症だ』
ドスンと響く言葉です。
では。
ただ今、例の住宅雑誌の原稿見直し中?のノンでした~。やっぱり、見直すうちに、いろいろとありますね~涙。
ほんと、正しいものからいかがわしいものまで情報が溢れかえる時代ですよね。そんな中でも持ち続けなければならないのは情報を見抜く眼力と、情報を裏付けする情報収集力もしくは理解力・行動力だと考えています。
今回の情報も鵜呑みにしているわけではありませんが、かなり説得力があり、データに裏付けされたものだと思います。これを信じるのか信じないのかは各個人の判断になっちゃいますが。
情報化社会に惑わされない眼力を持ちたいですよね。
雑誌記事の校正、おつかれさまです!出版社なんだからちゃんとしてくれているわけではありませんもんね。大変でしょうが、がんばってください。発売を楽しみにしていますので。