他人の目

2020-10-14 17:29:12 | リーダー
私は今、A組織で課長をしながら、B組織の課長補佐職を兼任している。
B組織はコロナの関係で課長補佐が不在になり、3月までB組織の課長補佐を努めていた私に兼任要請が来た。
そこで私はせっかくだからとB組織でやりたいと思っていた仕事を推進している。
他の複数の組織を巻き込んだ、比較的大きなプロジェクトだ。
私自身は、このプロジェクトは非常に大切だと思っているし、やるべきだと思っている。
しかし、兼任という立場を考えると、やらなくても誰にも何も言われることはない。
“会社”の価値観ではやらないことが当然である。
『逃げるが勝ち』の組織だからだ。
にもかかわらず、私は、やらなくても怒られない仕事をしている。
客観的に見るとどのように見えるだろう。
“旧組織に任せておけばいい仕事を、兼任になったからと張り切って進めている”
“兼任はいつまで続くかわからないのに、中途半端に兼任が解除されたらどう責任を取るのか”
恐らく、このような否定的な意見も多くあるだろう。
リーダーにとって、他人の目というのは非常に厄介だが、大切だ。
というのも、他人の目を気にすると何もできなくなってしまう恐れがある一方で、他人の目を気にするというのは、物事を客観視しようとしている証でもある。
他人は自分の判断や仕事をどのように思うのかを考えるためには、客観的な視点が必要不可欠だ。
周りから見れば、自分の行動がどのように見えるのかを冷静に把握しなくちゃならない。
自分の立場や感情を排して見ることができて初めて見えることも多い。
一概に他人の目を気にすることは悪ではない。
しかし、他人の目を気にしすぎて何一つ実行できない人がいる。
実行した結果に対して他人が何と言うかが恐いのだ。
愚かに聞こえるが、これも人間の性なのだ。
そんな恐怖を乗り越えられるのは、信じる気持ちだと思う。
自分の決断が正しいということを信じる気持ち。
正しいことをしたいだけの自分が下した判断は、きっと正しいはず。
今、私はB所属で行っているプロジェクトが正しいものだと信じている。
顧客にとっても、会社にとっても必ずメリットになるはずだと。
他人の目を気にするよりも、正しいことをしたい一念で恐怖を乗り越えられているんだと思う。
プロジェクトの結果は、来年の上半期には表れるはず。
そのときに効果が表れないことと想像すると、むしろそちらのほうが恐怖だ。
“あいつがしゃしゃり出たせいで惨憺たる結果になったな”
と言われるような結果にならないよう、顧客と会社のために全力を尽くす。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿