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矢ヶ崎さん~福島原発放射能物質漏れ2 ー内部被曝を重視して対応を!―

2011-03-16 18:28:15 | 日記
福島原発について、先ほどの矢ヶ崎先生の2つ目のコメントを転載します。

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福島原発放射能物質漏れ2 ー内部被曝を重視して対応を!―

 内部被曝とは、放射性の埃(放射性降下物)を飲み込んだり吸い込んだりして、身体の中に放射性原子が入ってしまい、身体の中で放射線が発射され て被曝することです。 

 広島・長崎の原爆投下後、アメリカは核戦略の要として「核兵器を通常兵器と同じに見せる」ために内部被曝を隠ぺいしました。その方法は総合的で 科学的な装いを取り、戦後の被曝線量評価の体系を支配しました。隠ぺい方法は3種類の分野の「科学的」操作からなります。(1)広島・長崎の被爆 現場の放射能による環境汚染を極端に過小評価しました(1986年線量評価システム:DS86) 。(2)被爆者の被害から内部被曝の指標を消し去りました(原爆傷害調査委員会:ABCC、放射線影響研究所(方影研))。(3)上記二つのデータをもと に国際放射線防護委員会(ICRP)の被曝線量評価体系から内部被曝を排除しました。それは同時に、この基準により上記二つの科学の名を語った操 作を合理化し、放射線科学の現場から内部被曝を見えなくしたのです。困ったことは、このICRP基準はほとんど全世界の医療機関や原子力施設の線 量基準となってしまっていることです。

 欧州放射線リスク委員会(ECRR)の試算によれば、戦後6400万人もの人が内部被曝により命を落としています。これに対してICRPの基準 に従って試算すれば、犠牲者数は117万人。この差は、原爆、大気圏核実験、原発等の核施設から出る放射性埃による内部被曝です。
内部被曝の隠ぺいは、「放射線被害を隠すことによって」核抑止論を維持できる市民的認識を獲得するために必須でした。同時に、内部被曝を認めると 原発から漏れ出る放射性物質による犠牲者が多すぎて市民的コンセンサスが得られないことから、原発維持にも内部被曝の隠ぺいは必要でした。原発は 内部被曝を隠蔽してはじめて成り立ちうる商売なのです。安全神話を作った人々は一体いつまで内部被曝を隠ぺいし続けるのでしょう。

 チェルノブイリ原発事故があった時、全世界に放射性埃がまき散らされました。肥田舜太郎先生の各県別のセシウム降下量と乳がん死亡者の調査によ れば、日本では北日本に放射性物質が降り注ぎ、北日本各県の乳がん死亡者の統計調査では各県ともに10年後に10万人当たり十数人の死亡者増加が ありました。これを北日本の婦人の人口に当てはめて死亡者の人数を計算すると、2000人(以上)の乳がん死亡者増加となります。これを全てのが んに敷衍すればいったいどれほどの人が命を失ったことでしょう?
アメリカでも追跡調査がなされてチェルノブイリの埃がアメリカに広く降り注いだ事がモニターされています。感染症でストレスを持っている人に対し ては、放射性降下物は即効的に免疫力を低下させ、命を奪います。例えば、エイズの患者さんでは1986年の5月の死亡者は前年5月に死亡した数の 2倍を記録しています。健常なグループでは年齢別の統計で、若いほど感受性が高く、25才―34才の年齢層は前年同月の20%増の死亡者を記録し ています。

 福島原発の場合は放射性降下物が今後どれほどになるか分からない不気味な状況ですが、チェルノブイリ事故同様な被害がありうることを日本人は覚 悟しなければなりません。テレビを見ていると、「専門家」の「直ちに人体に影響を与えることはない」という類の弁が続いています。科学的に率直な 認識を語り、国民の判断を冷静に引き出すことが必要です。政府や「専門家」は、まやかしの安全発言を続けるのではなく、住民の健康管理に責任ある 態度を示すべきです。

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2 コメント

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Unknown (ちょっと質問です)
2011-04-06 23:23:02
肥田先生の話はためになりますが、紹介されている書籍の東北4県+・・・の乳がん死亡者数が96-98年に上がったという根拠は厚生労働省のなんの数字をもとにされてるかご存じでしょうか?どう調べてみても秋田やこの東北圏はずっと人口比の乳がんが少ない地域なのです。

素人目に考えて見ても日本から10000キロはあるチェルノブイリの放射性物質は東北あたりだけに多く降ったなんて考えられず、普通なら全国的に乳がんは増えていいはずなのに、東北4県+・・・って何か変と思いませんか?

あと、なぜかその2,3年だけ多かったっていうのも放射線の影響に対する個人差を考えて見ても、癌が発症する期間が2-3年だけに集中したというのも、何か変だと感じます。いかがでしょうか。
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Unknown (みさき)
2011-04-16 14:28:23
お返事が遅くなってごめんなさい。(コメントに気づいていませんでした!)

根拠は私にはわかりません。ごめんなさい。
ご指摘の点、確かに…という気もしないでもありません。肥田さんの本を私も読み返してみます。ご本人にお聞きできれば一番よいのですが。
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