あいとポッポパーティー

あいをさぐりながら、友人に発信。
あいとへいわのあいは、解せなかったけれど注目のテーマ。

いのちの授業を聞きに行く!

2006-10-05 23:45:06 | 日記
ものすごーーーーく会いたいと思っていた人に会えることになりました。
というか「会いたい」と思っていたわけではなくて、というか会うという発想はなかったのですが。

平和新聞の取材という名目で。
いや、ちゃんと取材なんですけど。

とにかく大興奮をしています。
コーフン!
と書きたい。

ワーイワーイ。

どなたかと言うと。
石川県金沢市で教鞭をとる小学校教員の金森さんです。
(ネタばれだ!発行前、しかも取材前!せめて名字だけにします。一応)

数年前にNHKスペシャルで彼の授業を1年追ったドキュメンタリー「涙と笑いのハッピークラス~四年一組 命の授業」が放送されました。
私は偶然それを見て、とても感激したのでした。
その後再放送され、さらにNHKが教育番組に送る日本賞というものも受賞したりなど、大反響のあった番組です。
私は再放送も見たし、録画ビデオも何度も見ました。

著書もあります。
「いのちの教科書」、「希望の教室」等々。

番組は1時間足らずですが、それでも子どもたちの輝きぶりに大感動します。
みんなよく泣き、よく話し、よく反抗します。
この子はすごい!と感心してしまう子もいるのですが、でもきっと輝かせる教員がいるのだろうと思わせます。

金森さんが著書に書いています。
どんな大人になってほしいか。何を大切にして育ってほしいか。

「今、私はそれを『ハッピー』と、端的に表現しています。
『ハッピーになるために学校へきているのだ』『今、ここに集い生きているのは、ハッピーになるためだ』と。それを実現するためには、自分をひらいて他者に分かってもらえる努力をしながら、つながり合うことを大事にしようではないかと。」
 うんと固く言えば、憲法で規定されている『生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利』(第一三条)を大切に考えてほしいのです。」
(「いのちの教科書」より)


端的すぎて伝わりきらんと思います。
ぜひ、番組とともに本を読んでほしいです。どうにかして。

私は番組も本も何度も見、読み返し、そして涙しています。密かに。
金森さんが直接相手にしているのは小学生ですが、私が育てられている感じがします。

自分をひらく。
子どもの頃に人に言われ私を傷つけた言葉が、大人になった今も胸の奥にくすぶり、引きずり続けていることがあります。
それによって卑屈になったり、自分をひらき切れない。
これ、私のことです。

子どもの教育本ではなくて、みさき教育本でした。という感じ。
抽象的な文章ですみません。とにかくオススメだということです。

会えるのはうれしいのですが緊張します。
あまり偶像化してもいかんです。でもとっても楽しみです。

後悔の塊の近藤さん

2006-10-05 12:51:38 | 日記
9月16~18日に愛知で開催したピースエッグのメイン企画で、とっても貴重なお話を聞くことができました。
号泣。

聞いたのは9月17日。
中国戦と沖縄戦に従軍した近藤一さん、韓国から強制連行され、愛知の工場で働かされた名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟原告の金中坤(キム・チュンゴン)さん、革新愛知の会事務室長の村上俊雄さんの三者によるシンポジウムでした。

お三方ともによいお話でしたが、私の胸に強烈に迫ったのは近藤一さんです。
詳しい話の中身は平和新聞9月25日号に掲載しましたが、そこから少し下記に紹介します。

===
 満20歳で徴兵され、中国山西省に送られて初年兵教育を受けていたある日のこと。広場に整列させられると、前方に立ち木に後ろ手で縛られた中国人がいました。それは、初めての「刺殺訓練」でした。

 「突け!」の号令と共に、「やぁー」と走って中国人の胸を突き刺しました。銃剣は、まるで豆腐を刺すようにスゥーと突き刺さりました。気付いたら震えは収まっていました。…


そのため部隊は度々、掃討作戦といって村を急襲しました。略奪や輪姦は日常茶飯事。銃剣で妊婦の腹を切り裂いたり、乳飲み子を母親の目の前で谷底に投げ捨てるといった残虐行為も繰り返しました。
 「日本は神の国、天皇陛下は生き神様、その下にいる大和民族は世界で一番優秀な民族と教え込まれ、劣等民族の中国人には何をしてもいいと思っていました。50年、100年と謝っても謝りきれないことをしてしまいました」


 「A級戦犯だけでなく、靖国神社そのものが問題なのです。貧乏人の子どもでも兵隊になって死ねば、靖国の神様になれる―そういって国のために戦って死ぬことをあおったのが靖国神社です。だから、本当にあの戦争で犠牲になった人たちを思うなら、靖国に参るのではなく、その犠牲の上につくられた憲法九条をしっかりと守るべき。それでこそ戦友たちも『死にがいがあった』と安堵していてくれると思います」
===


中国で残虐の限りを尽くした後、近藤さんは沖縄戦へ従軍。
爆薬を背負って戦車に飛び込まされるなど、捨て身の肉弾戦法をさせられた経験を通し、こんなバカな戦争はないと思うようになりました。
「中国人を虫けらのように殺してきた兵隊たちが、今度は沖縄で虫けらのように死んで行った」

近藤さんの体験は相当壮絶です。
というか、ひどい。
信じられない。

興味本位で妊婦の腹を切り裂いたら、中はぐちゃぐちゃで胎児がどう位置しているかなんてわからなかった、という。
でもその話をする近藤さんは、本当につらそうで、後悔の塊となって涙を流している。
「なぜあんなことを…」
絶句するように、でも何度も私たちに向かって話してくれました。


企画の終了後、私は駆け寄って感激を伝えたかったのですが、思わず涙がごうごうと流れ出て言葉にできませんでした。
「ありがとうございました」と言うのが精一杯。
でも何とか見送りだけはしました。

近藤さんの残虐行為は許しませんが、自ら告白することが戦争を再び起こさないことにつながると信じて私たちに語ってくれる勇気には深く感謝したいと思います。

ちなみに近藤さんの証言は、「未来をひらく歴史 東アジア3国の近現代史」という日中韓共同編集の歴史教科書にも載っています。

【告知】被爆者が声をあげて50年!

2006-10-02 12:46:46 | 日記
ウーン、これは豪華!
と思えるのは、まあ私とか、このあたりで平和運動に関わっている人くらいかもしれませんけど!
そんな企画をご紹介します。
はっきり言って、「企画」などと言ったヌルイものではありまへん。結節点、そして改めてのスタートライン、というか。

被爆者はもうこの世にいない、なんて思っている人もいるそうです。
被爆者が声をあげて50年(被爆からは61年です)、原爆(核兵器)が人間にどんな害をもたらすのかはいまだ解明されていません。しかし近年ではだんだんと予想以上の脅威がもたらされるのでは、ということが明らかになりつつあります。

自らの人権を回復するとともに、核兵器の害悪を身をもって明らかにしようと奮闘する被爆者、そしてその思いを引き継ごうとするヤングの試みが一堂に会する企画です。

ぜひご参加を。我が同僚のエフ氏もコーディネーターとして出場するらしい。
前売チケット&チラシを持っていますので、興味のある方、やや気になる方はご連絡ください。


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被爆者が声をあげて50年 受け継ごう、その声を
http://hibakusha50.noblog.net/
10月15日(日)13:00~/早稲田大学・大隈ガーデンハウス
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被爆者(原爆被害者)が、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)を結成してから、今年で50年になります。
被爆者はこの半世紀、一貫して国内外で身をもって核兵器の廃絶を訴え、平和のメッセージを発信し続けてきました。
いま、この「平和の危機」ともいえる時代に、私たちは被爆者が身をもって語ってきたヒロシマ・ナガサキを、さらには平和への願いをどう受け継ぎ、どう未来に向けて発信していけばよいのでしょうか。私たちはこの秋、被団協結成50年を新たなスタートにすべく、「被爆者の声をうけつぐプロジェクト50」をスタートさせます。被爆1世がいなくなるそう遠くない将来も見つめながら……。
そのオープニングイベントを、来る10月15日に東京の早稲田大学で開催します。皆さまがたの参集を心からよびかけます。

■日時・場所■
10月15日(日)
早稲田大学・西早稲田キャンパス 大隈ガーデンハウス(25号館)2・3階
◇地下鉄 (早稲田駅 徒歩5分)
◇JR/西武新宿線 (高田馬場駅--都営バス・学02--早大正門前 徒歩3分)
http://www.waseda.jp/jp/campus/nishiwaseda.html

11:00~ 写真展会場 開会(3階)
13:00~17:15 コンサート&シンポジウム 開会(2階)
17:30~ 交流会(3階)

■料金■
★参加協力券(写真展・シンポジウム・コンサート)
   一般 1300円(当日1500円)
   学生・フリーター  800円(当日1000円)
   高校生 500円、小中学生 無料

★交流会パーティ券(飲食・アルコール付)
   一般 4000円   学生以下 1000円

★前売りセット券(参加協力券+パーティー券) お得!
   一般 5000円  学生・フリーター 1500円

■タイムテーブル・出演者■

11:00~ 写真パネル展(3階)=日本被団協「原爆と人間展」/森住卓「核に蝕まれる地球」
  
13:00 コンサート&シンポジウム開会

13:00~13:20 オープニング=被爆ピアノ演奏
※被爆ピアノ=あの日広島で原子爆弾の被害を受けたピアノ。被爆した父の思い受け、広島在住の調律師が現在によみがえらせる。「世界共通言語の音楽を通して、平和について考えてもらおう」との願いを込めて…

13:20~14:35
【第1部・映像と証言でつづる―被爆者運動の原点といま】

(コーディネート)竹峰誠一郎-大学院生  

★高橋昭博(たかはし・あきひろ)
1931年広島市生まれ。旧制中学2年(14歳)のとき、爆心地から1・4キロメ-トルの校庭で被爆。身体の3分の1以上に大火傷を負い、1年半の闘病生活の後、九死に一生を得る。被爆者運動に当初からかかわり、1955年8月広島で初めて開催された、原水禁世界大会で広島の被爆者代表として訴え、翌年月長崎の日本被団協結成大会にも参加。いまも国内外で被爆証言活動を続ける。広島の被爆者、広島原爆資料館元館長(1979年~1983年)。

★田中熙巳(たなか・てるみ)
長崎の被爆者、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務局長。1932年旧満州生まれ。父の死後6歳で帰国、旧制中学1年のとき長崎で被爆、祖父、叔父、伯母など身内5人の命を奪われる。その後大学で材料工学の研究・教育に従事しながら被爆者運動に関わり、現在、日本被団協事務局長として活躍。

14:50~16:15
【第2部・シンポジウム~被爆体験の継承から発信へ―平和の危機の時代に】
 
(コーディネート)布施祐仁―ジャーナリスト

★鎌仲ひとみ(かまなか・ひとみ)http://www.g-gendai.co.jp/
映画監督(『ヒバクシャ―世界の終わりに』、『六ヶ所村ラプソディー』など)。「私は放射能というものについて考えたこともなく生きてきて、放射能と自分自身に接点があるとは考えたこともなかった。今生きている自分には関係ないことだと考えていた。イラクに出かけ、その後ある被爆者と出会う前は……」。

★玉本英子(たまもと・えいこ)http://apn.on.arena.ne.jp/0301/0335/
アジアプレス所属ジャーナリスト。イラク・アフガンなど中東の紛争地を取材する。2006年6月末イラク北部で、日本被団協の協力を得て、原爆パネル展を開催した。そこでよせられた反響は…。父親は広島の被爆者で「原爆の子」(長田新編)に執筆。

★井上史(いのうえ・ふみ)
1986年長崎市生まれ、現在早稲田大学1年生。高校2年生のときに米国に留学。アメリカ史のクラスで「原爆投下のよかったことも書け」とのレポート課題がでた。原爆観のギャップに衝撃を受け、葛藤した末どんなレポートを仕上げたのか……。

16:25~16:55
【第3部・「プロジェクト50」成功にむけて】
広く「受け継ぐ」ことに関連する「思いつき・発案・実践」を会場からつのり話してもらうコーナーがあります。(各3分)

16:55~17:15 フィナーレ=横井久美子(シンガーソングライター)ミニコンサート 「61年目のカミングアウト」ほか
http://www.asahi-net.or.jp/~FG4K-YKI/

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終了後、17:30より同会場3階にて、交流パーティ(飲食・アルコール付)を行います。新たなネットワーク、アイディア、企画が生み出されることを願って……。相互にネットワークを広げる場として活用ください。
 
□■問合せ先 チケット取り扱い先■□
被爆者の声をうけつぐプロジェクト50
E-mail hibakusha50@hotmail.com
電話03-5807-3101  Fax 03-3834-2406(オリーブの樹法律事務所)
〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3F オリーブの樹法律事務所 内

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市民スポンサーを募集しています!
このプロジェクト運営資金のために多くの市民スポンサーを必要としています。
賛同金一口1000円より
郵便振替00120-5-183845 口座名義―被爆者の声をうけつぐプロジェクト50
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蟻の兵隊とディア・ピョンヤンとゆれる

2006-10-01 23:22:57 | 映画
日曜、映画を3つ観ました。9月はナント1本も観ることができなかったので、10月初めの映画デーに一挙に3本観ちゃった…。
でも私には1日3本はやはり多いものです。そしゃくする時間が足りないのであります。
でも幸せ。
しかもいずれも話題の映画どす。

1つは「蟻の兵隊」。
ようやく観ました。東京ではもう終わっちゃうのかも…。
中国山西省にいた日本軍部隊が、敗戦を迎えてもなお残留させられ、国民党軍として中国の内戦に参戦させられる。軍命令であったにもかかわらず、日本政府は彼らを「逃亡兵」とみなし、自らすすんで内戦に参加したのだとして軍人恩給を支給しない。
元兵士の奥村和一さんは、軍人恩給の支給を求めて裁判をたたかう一人。
映画は奥村さんの姿を追うドキュメンタリーですが、真相を解明しようと一人中国へ渡るなど必死の奮闘ぶりが描かれます。

奥村さんは国内的には戦争被害者として裁判に取り組みますが、しかし訪れた中国では当然加害者。
山西省で会った劉さんという女性が、戦時中に日本軍に監禁・強姦された経験を奥村さんに話します。じっと耳を傾ける奥村さん。自身は女性を強姦したことはないと言いますが、民衆を殺した経験は持つ。妻には話せない、という奥村さんに、「話せばいい」と言う劉さんの姿が印象的でした。

奥村さんが真相を明らかにしようと中国を訪れ、また日本でも同じ部隊の上官を訪ねる姿は「なぜそこまで」と思わせるほどに執拗で切実に見えます。
私が今の時点で戦争体験の「継承」を謳うものとは、質が違いすぎる気もします。


2つ目は「ディア・ピョンヤン」。
やーおもろかった。笑いました。
しかしその笑いがまた切なさを増幅します。
在日コリアン2世の監督が、朝鮮総連の元幹部を務めた父の日常をホームビデオカメラで追う。両親が信じる祖国への忠誠と、カメラに写るごくごくフツー(どころかかなり笑える)のお父ちゃん・お母ちゃんの間にある違和感(娘が感じる)を、娘の視点から捉えるドキュメンタリーです。

全面に現れるのは家族へのあふれる愛です。そして両親への違和感、葛藤。
とかく「北朝鮮」について、おもしろおかしく、「全体主義」の国だということをアピールするのが日本のマスコミです。
私は直接見たことも聞いたこともないですが、決して一般国民にとって住みやすい国ではないのだろうとは思います。

しかし日本マスコミが誘導する一面的な「北朝鮮」イメージをぬぐうものでもあります。
もちろん「北朝鮮」を支持する映画ではなく、その体制、というかそれを支持する在日朝鮮人や「帰国者」たちへの違和感を明らかにしています。
でもそれは無責任な「客観報道」などではなくて、身内の視点をふんだんに生かした、それゆえのリアルさがそこにはあるのでした!

ちなみにマンギョンボン号の船内も初めて見ました。


3つ目は「ゆれる」。
仲が良かったはずの兄弟が、一人の女性の死を機に…むにゃむにゃ。
おもしろかったけど、わが友人が絶賛するほどでは…。
でも香川照之とオダギリジョーはとってもステキでした。