あいとポッポパーティー

あいをさぐりながら、友人に発信。
あいとへいわのあいは、解せなかったけれど注目のテーマ。

女子割礼

2008-08-24 02:16:12 | 日記
ずっと前に「母たちの村」という、「割礼」をやめさせようと
立ち上がったアフリカの母の物語を描いた映画を観ました。
日記にも書いたのだ

その「割礼」を取材した「ドキュメント女子割礼」(内海夏子、集英社新書」を
読みました。

初めに、女性のどんな「割礼」方法があるのかを記しています。
クリトリスの切除、小陰唇の切除、外性器の切除、
膣の入り口の縫合による膣口の狭小化または封鎖、
などがあるそうです。

読みながら気が遠くなりそうな感覚に陥ってしまいました。
痛そう、を通り越して、失神しそうな感じ。
まともに読めませんでした。


この本の主題は、廃絶への試行錯誤について。
こうした風習がどう生まれ、維持されているのかを踏まえつつ、
これを女性の人権、女性はどうあるべきかという問題として
とらえています。


割礼の習慣のない私たちにとっては、とんでもない制度です。
でも現地の人々にとっては、伝統社会の重要な儀式であり、
娘がコミュニティの成員となるための不可欠な行事。

「先進国」の文化・感覚によってこれらの習慣を「指導」するのでは
反発を招くだけだし、彼らの文化を踏みにじることにもなります。
女性の体への弊害を理由にするのみでは、
病院による「安全」で痛くない割礼手術が正当化されてしまう。

女性は結婚するまで処女でなくてはならない、
処女であることが割礼によって保障され、
割礼をしなくては結婚できない、といった
女性への抑圧が背景にあります。

こうした抑圧に、現地の女性自身が異議を唱え、
立ち上がることが重要だと指摘しており、
実際にそのようにして廃絶運動が広がってきたと書かれています。


とってもおもしろい本でした。

軍事的性差別主義 とな

2008-08-15 03:00:45 | 日記
13日の水曜、「戦争はごめん 女性のつどい」に出かけました。
日本婦人団体連合会の主催。

性による支配だとか、家父長制だとか、性と戦争との関わりだとかに
興味が募る今日この頃。

そいで日本平和委員会の役員で、かなりの国際派である
川田忠明さんにもいろんな文献を紹介してもらっていたのですが、
その川田さんがパネリストをやるというので出かけたのでした。

テーマはシンポ“「慰安婦」問題の解決を目指して”。
中国人「慰安婦」訴訟の弁護団長である大森典子弁護士が
もう一人のパネリストでした。


川田さんの話のタイトルは「軍事的性差別主義と性犯罪・暴行」。
この軍事的性差別主義とはいかにも耳慣れない言葉。

主な中身は、
「慰安婦」問題など戦時性暴力は
一人の兵士の「性欲」「性衝動」に解消されるものではなく、
構造的問題であり、そもそも戦争の戦術として性暴力が存在するということ。
でした。

(戦争遂行者が)戦争を「できる」ようにするためには、
人を殺せるような人間づくりが不可欠。
力の強い者が弱い者を支配するという思想づくりや
殺すべき「敵」を間化する発想づくりが必要です。

そのために「性」が利用され、弱い者=劣る者=女性的なもの
といった価値観と構造が築かれた。
戦時性暴力はその中で発生するものであり
むしろ敵地の女性を蹂躙することはその地を占領することをも意味した、
とは歴史も物語っていることを指摘されました。


以上がおおよその主旨です。たぶん。

日常生活のセクハラやレイプをどう捉えるかなど、
まだまだ探りたい課題が満載です。

いろいろ読み漁りかけですが、オススメ文献があれば紹介してください。

原水爆禁止世界大会を通して

2008-08-11 22:24:01 | 日記
広島へ行って帰ってきました。
東京へ帰ってきたらお腹を壊して大変でした。
おかげでベンピが解消されました。

広島に行ったのは、原水爆禁止世界大会に参加するためです。
今年はいろんな役割の都合上、大会自体にはきちんと
参加できなかったのですが、すばらしい出会いがたくさんありました。
被爆者とか、初めて大会に参加した若い人とか。


私は4日の「核兵器なくそう・世界青年のつどい」の
企画担当者として、そして当日は進行役を担いました。
参加する人に、いかにわかりやすく、そしていかに平和運動に参加したいと
思ってもらえる企画を用意するか…
毎年苦心し、運営上もバタバタになるのですが、おおむね伝わったような。
気がしています。



最近、(私より)若い人たちと話す機会があり、
核兵器の問題と被爆者の問題が結びついていなかった、
という意見に触れて納得したことがありました。

核兵器の問題というのは、今まさに地球上に2万発以上の核兵器が存在し、
これを軸にアメリカが地球を覆い尽くすような支配戦略を練っていること。
他方でアメリカの元高官含む政府や国連、各国NGOが
核兵器廃絶を訴えていること。

被爆者の問題というのは、被爆者たちからの聞き取りの取り組みや
原爆症認定訴訟の支援のことなど。

この夏、テレビや新聞で、戦争体験者の証言特集がよく組まれていますが、
若い記者に担当させていることが多い。
こうした取り組みを戦争を起こりうる戦争を止める原動力にしつつ、
逆にまた戦争を止めるためにその経験者に学ぶという、
双方向からのアプローチを意識的に結びつけることが大切だなあと、
痛感したのでした。



もひとつ印象的だったこと。
大会に初めて参加した学生と2人で話す機会があったのですが、
核兵器を本当になくせるか自信をもてない自分はここにいる資格がない、
帰ったらもう核兵器廃絶の運動には取り組まない、と言う人がいました。

周りがあまりに「核兵器は必ずなくせる」と確信を持っている(ように見えた)
ことに対し、申し訳なく思えたようでした。

自分のスタンスを確認しながら生きているというか、
本当にまじめだなあと感心しつつも、私も当たり前のようなことを話したのでした。

未来は人々の選択によって左右されるものだから、
この先がどうなるかなんていうのはわかりません。
確実なのは、核兵器廃絶を望む人が圧倒的多数だということ。
そうはいってもイラク戦争は始まったし、落ち込むできごとはたくさんあった。
でもいくら落ち込んであきらめたくなっても、
決して下げられない目標がこの世の中にはあるちゅうか…。

そらそーだ、と言われるようなことをしどろもどろに話したんだけど、
そもそも「本当に核兵器は(戦争も)なくせるのか」と問うことって
苦しいけれど大切なのだ。
夢物語に終わらせないためにも。

東京・港区の平和展

2008-08-02 19:23:02 | 日記
職場がある東京都港区は、平和行政にがんばっています。わりと。
平和事業と言うらしい。

8月1日付の広報1面にどーんとあるのは、
平和の取り組み紹介。

「心から平和への願いをこめて」
ですって。
核兵器廃絶を訴えつつ、非核三原則を国が堅持すること、
などを求めています。

そいで4~15日は、区内各所で平和展と称して、
学童疎開、原爆、東京大空襲、などの展示や映画上映をするそうです。

さらに9月6日には芝公園でジ・アース&ピースコンサートを開催するらしい。

さらにすばらしいなあと思うのは、
「ミニ平和展セットを貸し出します」。
平和を考えるきっかけとなる啓発セット、らしく、
衣食住の3セット(?)や書籍・ビデオ・物品も。

これらを使ってくださーい、と広報で呼びかけるところがすばらしい。
こんなのを港区が持っているとは知りませんでした。


学生時代、市役所に原爆パネルセットを借りたことがありました。
いろんなグッズを持っている自治体は多いので、
気軽に使うことが大切ですねえ。