すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【西野ジャパン】頼むからこのスタメンで行ってくれ

2018-06-07 13:06:40 | サッカー日本代表
選手とシステムの見極めは終わった

 ガーナ戦で選手とシステムの見極めは終わった。いったいだれが戦える選手なのか? だれが守れるのか? あの試合を見ればもう十分だろう。その結果、決定したスタメンは以下の通りだ。攻撃的にやる場合、守備的にもできる場合、の2パターンを挙げておく。以下、どの選手も攻撃だけでなく守備の意識も高い。頼むからこれで行ってくれ。

【パターン1】(攻撃的)

     ◯大迫

 ◯原口 ◯柴崎 ◯武藤
 (乾)

   ◯長谷部 ◯大島

◯長友 ◯槙野 ◯吉田 ◯酒井(宏)

      ◯川島


【パターン2】(守備的にもやれる)

      ◯大迫

◯原口 ◯大島 ◯柴崎 ◯武藤
 (乾)
      ◯長谷部

◯長友 ◯槙野 ◯吉田 ◯酒井(宏)

      ◯川島


 まずシステムに関しては、この短期間で3バックを極めるのはやはり無理だ。ただでさえ時間がないのに3バックのトレーニングのためにムダな時間を費やされてしまう。

 そこでスタメンは上記の4バック(4-2-3-1、または長谷部アンカーで柴崎と大島がインサイドハーフの4-1-4-1)で行き、守備時には自陣に4-5のブロックを敷く。

 このうち【パターン2】の4-1-4-1はアンカーの長谷部とインサイドハーフの柴崎、大島による3センターでバイタルエリアを埋められるメリットがある。また両SHが前線に上がれば攻撃的にでき、逆に両SHが引けば守備的にもやれる融通の利くフォーメーションだ。

 これで試合の途中にもしどうしても3バックに変えなければならない状況(例えば相手が2トップのときや、リードして5バックに変え守備的にし逃げ切りたいとき等)になったら、3バックに可変する。

 すなわち【パターン1】から、長谷部を1列下げてリベロにし、代わりにトップ下の柴崎をボランチに下げて3-4-2-1に。あるいは【パターン2】から同じく長谷部を1列下げてリベロにし、柴崎と大島がダブルボランチを組む。これで3-4-2-1になる。

 一方、選手起用に関しては、アグレッシブな武藤とアイデア豊かな柴崎、大島を同時にスタメン起用するのがキモ。走らず守備ができない本田と宇佐美、大舞台でメンタルの弱さが憂慮される香川は使わない。

 もしこの3人を使うとすれば、リードされてどうしても点がほしいときだ。その場合、本田は中盤でなくCFとして、また宇佐美は左SH、香川はトップ下で使う。一方、守備のうまい岡崎のコンディションがもし戻れば、リードして逃げ切りたいとき途中起用するワントップのカードとして使える。

 大丈夫、これで日本はグループリーグを必ず突破できる。

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【西野ジャパン】どんなサッカーをするのか見えない

2018-06-06 08:30:49 | サッカー日本代表
危惧される「自分たちのサッカー」化

 西野ジャパンはいったいどんなサッカーを志向しているのか? 西野監督のコメントを読んだり、初戦のガーナ戦を見たりしてもさっぱり方向性が伝わってこない。

 例えば(1)自分たちが試合を支配しようとするサッカーなのか? それとも(2)相手にボールを持たせてカウンターを狙うサッカーか? あるいは(3)状況に応じてそれらを使い分けるハイブリッド型なのか?

 西野監督は「W杯では主導権を握られることが多くなる」と言い、3バック(5バック)をオプションにしようとしている。とすれば(2)なのか? とも思う。だが本田や香川を重用し、中盤を重視してボールをつなぐことを目指している点を見ると、(1)なのか? とも感じる。なんだかジーコジャパンやザックジャパンの匂いがする。

 要するに、監督自身が「これで行く」という方向性が定まっていないのだろう。

 現に「西野監督は選手の自主性を尊重している」「選手の聞き役に回っている」などと盛んに報道されている。「本田のリーダーシップは頼もしい」とも発言している。

 そこから推察すると、おそらく内部的には例によって本田が政治力を発揮し監督を取り込んで実権を握り、チームメイトと監督をオルグした上で、弱いショートパスを足元でばかりつなぐ(本田が大好きな)「自分たちのサッカー」をやろうとしているのだろう。

 この記事で指摘したように、本田が実権を握ろうとする気配はハリルジャパンの頃からあった。だが一部報道であったようにハリルと激論になり、クーデターは否定されたのだろう。

 で、監督がナアナアの日本人に変わり、いま着々と「本田ジャパン」化が進んでいるのではないか? よくも悪くも自分がない西野氏が監督になり、その環境が整ってしまったのだろう。

 だが本田だけが気持ちいい、本田が生きる本田のためのサッカーを見せられるのでは、たまらない。

 願わくば柴崎と大島には、ピッチ上のプレイで「おれたちが中心だ」ということを示してほしい。いや、誰々が中心、などというサッカーはもう古い。そうではなく柴崎と大島がゲームの流れを作り、彼らのプレイで「自分たちのサッカー」を吹っ飛ばしてほしい。

 足元だけでつなぐ弱いショートパスばかりの「小さいサッカー」でなく、ウラを突く鋭いスルーパスやフィールドを斜めに横切るロングボールで自在にサイドを変え、ボールスピードの速い中長距離のパスを駆使してピッチを広く使ったワイドな展開で試合を決定付けてほしい。

 今度のロシアW杯では、そんなサッカーが見たいと強く願っている。

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【西野ジャパン】中島翔哉が代表に選ばれない「本当の理由」

2018-06-04 08:07:22 | サッカー日本代表
はき違えた「組織性」が排除の論理を生む

 日本人はとかく集団でコトに当たろうとする。そのため日本人は組織的だとよく言われる。それが日本人の長所だとされる。ゆえに「日本人らしいサッカーをめざせ」という場合の筆頭に上がってくるのが、この組織性である。サッカー日本代表・西野監督の言動を見ればよくわかる。

 だがその組織性なるものは、実は大きな弊害と裏腹の関係にある。組織性は裏を返せば「自分がやらなくても誰かがやるだろう」という、誰も責任を取らない無責任体制=甘えの構造を生むのだ。

 例えばゴール前なのに、自分でシュートせず他人にパスしてしまう責任回避行動が典型だ。また「ゾーンディフェンスでやろう」と言った瞬間に「自分がやらなくても誰かが見るだろう」と責任の所在があいまいになる。で、結局最後の1対1が甘くなり守備が決壊するのも同じ構造だ。ついでにいえば、戦争責任を「誰かが取るだろう」といってだれも取らないのも底流では同じである。

中島翔哉は日本人らしくない?

 その意味ではゴール前で「自分が責任を取る」ポルティモネンセの中島翔哉は、極めて日本人らしくない珍しい選手のひとりである。

 ゆえに「日本人の長所は組織性だ」と高邁な主張をする代表監督は、「ポリバレントじゃないから」などというわけのわからない理由をつけて彼を日本代表に選ばない。いや実はポリバレントなんて取ってつけた理由であり、監督が彼を代表に選ばない真の理由は、自分で責任を取る中島は「日本人らしくない」からなのだ。

 ゴール前で他人のことを考えてパスしてあげる「強調性」「組織性」が日本人の「長所」なのに、そこでシュートしてしまう中島は空気が読めず「組織を乱す人間だ」と捉えられてしまう。

 忖度して他人に「ボールを回してあげない」中島は、「エゴイスティックだ」「日本人らしい強調性がない」と異物扱いされ排除される。実はサッカー日本代表がいつまでたっても強くならない最大の理由がここにある。極めて深刻な問題である。

日本人の「個の弱さ」は組織性と裏腹だ

 ここ数年、サッカー界では「日本人は個が弱い」という問題がずいぶんクローズアップされている。だがこの場合の「個」とは、何もドリブルで敵を抜く個人技や、日本人が苦手なフィジカルの問題だけを指すのではない。

「他人任せでなく自分がやる」「おれがシュートを決めて勝つんだ」という独立心旺盛な「自決型」のメンタル=精神性のことも「個」と呼んでしかるべきだ。つまり日本人は「俺らの長所は組織性だ」などと言い、空気を読み他人を忖度してばかりいるからいつまでたっても「個」が弱いのだ。

 サッカーに限らず、「日本人の長所は組織性だ」などというリーダーは強い日本人を作れない。

 今後は日本代表の強化指針の第一項目に、「空気を読まず忖度しない選手を育てる」という一文を大書して入れるべきであることはいうまでもない。

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【裏・西野ジャパン】武藤、柴崎、大島を生かす可変システムで勝て

2018-06-03 08:48:44 | サッカー日本代表
柴崎と大島の縦パスが局面を打開する

 虎は死んで皮を残すというが、ポジティブに考えれば西野監督は武藤と柴崎、大島の3人をワールドカップという舞台に送り出しただけでも価値はあった。柴崎と大島が急所をえぐる縦パスを出し、前線で武藤がカラダを張るーー。実際、チームが低調なパフォーマンスに終始したあのガーナ戦でも、彼ら3人の存在感は傑出していた。

 ならば日本が勝つためのキモは、攻撃力があり、かつ粘り強い守備もできる大迫と武藤、原口、柴崎、大島、長谷部を中盤から前線にかけて同時起用することだ。そうすればメンバー交代なしでも点がほしいときには前がかりになるだけでゴールを狙えるし、逆にリードして逃げ切りたいときには全体が引き気味でやればいい。西野監督の口グセの「対応力」のある戦い方を実現できる。

 例えば、彼らを最大限に生かした布陣は以下の通りだ。

【3-4-2-1】

             ◯大迫

      ◯原口         ◯武藤



   ◯長友   ◯大島   ◯柴崎   ◯酒井(宏)


        ◯槙野      ◯吉田

             ◯長谷部


             ◯川島


 長友と酒井(宏)による縦への攻撃力をフルに活かせる3バック・システム。ボールを保持したリベロの長谷部は、2シャドーの原口や武藤に正確な放射状のロングパスを出せる。加えてこのフォーメーションの優れた点は、試合展開に応じてリベロの長谷部が1列上がりアンカーに変身すれば、以下の図のように大島、柴崎をインサイドハーフとし前線がワイドに開く4-3-3へカンタンに変化できることだ。

 例えばもし対戦相手が1トップでくれば、日本のCBは2枚でいいからリベロの長谷部が前へ出てアンカーを務める。あるいは試合の立ち上がりは極力失点しないよう3バック(5バック)で慎重に入り、もし日本が先に失点して点がほしい局面になれば4-3-3に変化する、という考え方もできる。このように相手の戦い方や戦況に応じて柔軟に対応できる点が魅力のフォーメーションだ。


【4-3-3】

             ◯大迫
    ◯原口               ◯武藤

          
     
         ◯大島    ◯柴崎


             ◯長谷部

    ◯長友                ◯酒井(宏)

         ◯槙野    ◯吉田


             ◯川島


 最上段に挙げた3-4-2-1から、リベロの長谷部が1列上がり他の選手が4バックを形成する可変システム。こう変化すれば長谷部がアンカー、大島、柴崎がインサイドハーフを務める3センターを組める。これならバイタルエリアが空きにくく、かつ大島と柴崎がより攻撃的にプレイできる。

 ガーナ戦では、前線でポストになる大迫への縦パスのコースを2シャドーがふさいでしまっていた。だが両ウイングがワイドに張るこのフォーメーションなら、3センターとワントップ間が直通のホットラインで結ばれる。これで相手ボールになれば大島と柴崎が敵の中盤の選手をチェックし、そこから後ろにこぼれてくる敵を長谷部がスイープする。


【4-1-4-1】

            ◯大迫
           

   ◯原口   ◯大島   ◯柴崎   ◯武藤


             ◯長谷部

    ◯長友               ◯酒井(宏)

         ◯槙野   ◯吉田


            ◯川島


 上で挙げた3-4-2-1や4-3-3は、この4-1-4-1にもカンタンに変化できる。このフォーメーションのカギはSHだ。守備に回れば原口、武藤の両SHが上下動して相手SBのオーバーラップや敵SHを牽制する。逆に日本のボールになればSHが前へ出る。SHの運動量しだいで攻撃的にも守備的にもなる柔軟な形だ。スタミナがありアグレッシブな原口と武藤なら十分に機能するだろう。


【4-4-2】

         ◯武藤   ◯大迫


  ◯原口                 ◯岡崎(柴崎)


        ◯長谷部   ◯柴崎(大島)


   ◯長友                 ◯酒井(宏)

         ◯槙野   ◯吉田


            ◯川島


 この武藤と大迫の2トップも魅力だ。ちなみに冒頭にあげた3-4-2-1も、前線にいるワントップ2シャドーの3枚をトップ下+2トップに組み替えれば2トップは実現できる。武藤はポストプレイもできるので、武藤がクサビのボールを落として大迫がシュートに行く(その逆もありえる)相互補完の関係が成立する。大迫が下がってボールを受け、右サイドの機敏な岡崎が裏抜けを狙ってもいい。あるいは長谷部と大島をボランチで組ませ、柴崎を右サイドで使うテも有力だ。

 もし敵にボールを奪われ、相手が最終ラインからビルドアップしようとする局面になれば、敵の2CBに武藤と大迫の2トップがプレスをかける。ワンサイドカットしかできないワントップとくらべ、2トップなら相手の2CB同士の横パスも牽制できるため前からハメやすい。


【4-2-3-1】

            ◯大迫


   ◯原口(宇佐美)   ◯柴崎(香川、本田)   ◯武藤


        ◯長谷部    ◯大島(柴崎)

  ◯長友                 ◯酒井(宏)

         ◯槙野   ◯吉田


            ◯川島


 オーソドックスだが、ハリル時代に慣れ親しんだ4-2-3-1を組むならこういう感じ。本田は(中央での守備の不安はあるが)右サイドよりトップ下のほうが明らかにいい。香川もトップ下がいちばん得意なので2人は排他起用になる。本田と香川を同時に起用すると、たちまち「自分たちのサッカー」を繰り広げるので危険なのだ(笑)

 要するに問題は、西野監督が選んだ本田、香川、宇佐美という足元でばかりボールを欲しがる使いにくい3枚のコマをどう生かすかだ。彼らを起用するなら、例えばリードされて点がほしいときに大迫に代えて本田をCFで途中投入し、宇佐美、武藤の両WGと組ませる3トップはありえる。

 逆に試合の頭から引き分け含みで戦うとき(例えばコロンビア戦)や、日本がリードし残り時間を守備的にやりたい場合には前線に岡崎を途中(または先発)起用する。岡崎はスピードのある裏抜けができるほか、ワントップでの守備に回れば中間ポジションを取り相手MFへのパスコースを切りながらボールを保持する敵CBにプレスをかけるのがうまい。守備の芸術家だ。

 なお、ゾーンディフェンスは苦手だが対人プレイにはめっぽう強い山口蛍を、ハメス・ロドリゲスやマネ、レバンドフスキら相手のエース封じにマンマークでつけるという考え方もありえる。

 まとめると、裏・西野ジャパン最大のキーマンは可変システムの核になる長谷部だ。そして彼の周囲ではイキのいい武藤と柴崎、大島がアーティスティックに攻撃のタクトを振る。2トップにすれば大迫と武藤の共演も見ものだ。

 どうです?

 日本はぜんぜん負ける気しないでしょ?

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【ロシアW杯】これ、いい記事だね。感動して涙が出た

2018-06-02 13:01:21 | サッカー日本代表
これ、いい記事だね。

感動して胸が熱くなった。

もちろん、応援するさ。

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