すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【豪州戦・分析】同点にされた後半は勝ち点3を狙うギアチェンジをすべきだった

2016-10-12 08:42:36 | サッカー日本代表
前半の試合運びはよかったが……

 アウェイでリードしていた前半は、自陣にブロックを敷く「大人のゲーム運び」でうまくやった。実際、ボールを「握らされた」オーストラリアはチャンスらしいチャンスを作れなかったし、逆に日本はマイボールになればカウンターから何度か好機を演出した。「このまま1-0で逃げ切りもアリ。ただしカウンターになれば追加点も狙うぞ」という前半の戦い方は理にかなっていた。

 だが後半は疲れから、前半には殺していた自陣のスペースが空き始め、ぽっかりエアポケットに入ったようにバイタルでフリーマンを作ってしまうシーンも散見された。(放り込みでなく)最終ラインから丁寧にビルドアップしてきてくれるオーストラリアは怖さがまったくなかっただけに、PKから同点にされた時点で勝ち点3を狙うギアチェンジをすべきだった。

 具体的には同点になると同時に香川を清武に、本田を浅野に代え、ゾーンをもっと前に押し出して攻撃モードに変える。これでオーストラリアのライン裏にできたスペースを浅野で狙う。もちろんそのぶんリスクは負うことになるが、この日のオーストラリアならある程度撃ち合っても日本に分があったはずだ。日本は星勘定ではあくまで「追う立場」なのだから、セットプレイだけ気をつけて攻撃的にシフトしてもよかった。

選手起用が保守的すぎて可能性を感じさせない

 明らかに選手に疲れが見えているのに、最初の交代が「後半37分」というハリルの選手起用は相変わらず超・保守的だ。固定観念にとらわれ、あくまで香川に固執した采配も含め「相手の首を取りに行こう」という姿勢が見えない。ファウルの判定にパニックになり何度もキレるメンタル面も合わせ、この監督は追う立場になるとめっきり弱いのではないか?

 ちなみに同じ11日に行われたサウジーUAE戦はサウジが勝ち、トータルではサウジが勝ち点10の1位になった。オーストラリアが勝ち点8で2位につけ、3位の日本は勝ち点7で追っている。もちろんまだまだ十分に可能性はあるが、あのUAE戦に1敗していることを考えればこの試合での勝ち点・差し引き「2」の差は大きい。来年は中東でのアウェイ・シリーズを控えているだけに、いま一歩の上積みがほしかった。

 最後にオーガナイザーとしてのハリルをどう見るか? 戦術的蘊蓄は魅力的だが選手起用には大いに疑問が残る。特にメンタルが壊れた抜け殻のような香川へのあの異常な執着には、「なら勝手に心中すれば?」というしかない。このままでは意味もなく香川を引っ張りジリ貧になる。監督を変えるか、香川を切るか? ふたつにひとつだろう。
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