すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【アジア杯決勝展望】カタールは5レーン理論を操るカウンターの使い手だ

2019-01-30 10:35:42 | サッカー戦術論
スペイン人監督がモダンな戦術を注入

 準決勝でカタールがUAEに4-0で勝ち、アジアカップ2019の決勝は日本とカタールの組み合わせになった。ではカタールとはどんなチームなのか? 決勝の展望も併せて見て行こう。

 カタールの監督は、スペイン・カタルーニャ出身のフェリックス・サンチェス氏だ。元スペイン代表のシャビがコーチング・スタッフ入りしている点も見逃せない。つまりカタールの戦術には、ヨーロッパサッカー最先端のエッセンスが盛り込まれているのだ。

 カタールは対戦相手や相手の戦術に応じて4バックや3バックを使い分ける。例えばフォーメーションが4-2-3-1の場合のビルドアップでは、SBが偽SB化して1列上がって内側に絞り、2-3-4-1に変化(下図)して5レーンすべてを埋める。これで相手の4バックを攻める。またゲームの流れを読み、試合中にシステムを変えてくることもある。

     〇FW

〇WG 〇MF 〇CMF 〇WG

  〇SB 〇CMF 〇SB

    〇 〇←CB

日本戦は5バックか?

 では肝心の決勝で当たる日本戦は、どんな布陣でくるのだろうか?

 力関係やたがいのスタイルの兼ね合いから行って、おそらくカタールは5-3-2のフォーメーションでくる可能性が高い。ゾーンを低く構えて守備を固め、日本が前がかりになったところを得意のカウンターで仕留めようとするだろう。

 彼らのカウンターはポジティブ・トランジション(守→攻の切り替え)が速く、日本は逆にネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)を速くして守備対応する必要がある。

 必然的に日本がポゼッションし、カタールが受けに回る試合展開が予想される。ただし日本は敵陣に押し込んでいる最中も、敵のカウンターを警戒しておく必要がある。

例えば(森保監督はやらないだろうが)日本も偽SBを取り入れてバイタルを埋め、敵のカウンターに対し予防的なカバーリングをしておくことも一案だ。

 決勝は「引いた相手を崩すには?」という、アジア相手での日本代表の永遠のテーマと直面することになる。日本はサイドを使って敵のSBを釣り出し、空いたニアゾーンを狙って攻めたい。

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